Serenade Toscane



■ブログ解説記事
*"トスカーナのセレナード" 落合訳
*トスカーナの目覚めと眠り
*トスカーナの気配
*フォーレ "トスカーナのセレナード"
*トスカーナに憑かれて
*フランス気質と音さがし
*19世紀の恋情



《トスカーナのセレナード》

                 ビュッシーヌ仏訳
            落合訳

君まどろみの 一人寝の
静けき眠り 夢に揺れ

目覚めんや 
夜の明かりに照らされし
君が瞳に囚われた
我を見ませ 此の歌い手を!

我が魂を、心性を知り
涼風はこぶ 歌を聞け
我が歌声を! 夜露に濡れた涙の声を!

我が声の 君が窓辺に虚しく消えん
夜ごと歌うは 恋慕の殉教 
雨露凌ぐところなく 星天井の空のもと
我が声も 風に砕かれ 夜に凍てつく

我が歌は いまわの際の響きなり
囁きの唇ふるえ 慕情を捧ぐ
歌声尽きし
来よ、君が姿よ、現れよ!

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我が願い 排斥の憂き目を知らば 
君忘れんがため まどろみに乞う
鮮血染まる朝来たるまで 夢揺られたし
恋情忘れ果てるまで 夢揺られたし




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