Le chien ⅩⅦ



僕らと2世と牡蠣

October 15, 2018

僕、ブルゴーニュ。

上機嫌な2世の顔だよ。


もっとも2世が不機嫌だったことなんてないけどさ。

イングリッシュガーデン風のテネシーのランに着いたばっかの時刻には、こんなにも余裕だったの。


けど雨が降っちまうとお終いさ。


ママ友さんとのおしゃべりでお背中向けてるお姉ちゃまのショールをつんつんして、お口にも泥が付いたと必死に訴えてんだ。


2世はとても綺麗好きだからね。


しーやプンプンをした後だって、踏まないように気をつけてさ
注意深くそうっと迂回して戻ってくるのさ。


野良っ子だったときも其うだったかは
僕は知らない。


2世も憶えちゃいないのさ。
2世は辛い事は忘れ、嬉しい事だけ憶えてるんだ。

それが2世の偉大な智恵なんだ。
ものは知らなくても偉い奴だよ。


ともかく汚れにはカラっきし弱くて
ピスピスってお鼻を鳴らして訴えてた。


目なんて涙目になっちまったね。


目と言えばお姉ちゃまの老眼はますます酷い。


今日だってさ、郵送されてきたオケのリーフレットに
そこそこ大きな字で「壮麗な響き」って書いてあった。

お姉ちゃまは「牡蠣」と読んで、ん? カキ?! って2度見したよ。
どうかと思うね。



僕らが動かなかったテネシー

October 13, 2018

僕、ブルゴーニュ。

またテネシー州に行ってきたヨ。


如何にもテネシーの田舎町にある小屋みたいでしょ。
ここで入場料をお支払いしたりお昼を食べたりできるのさ。


何しろお姉ちゃまがあまり動いちゃあならないからね。


座ったまんまピュッと到着して、あとはベンチに腰掛けてね、
ワンコたちが勝手に走れる場所へ行くのが良いって寸法さ。

ワン友さんのワンコ6匹で貸切にして、しばらく駆けっこした。


したら中途で雨に降られっちまったよ。


2世はね、雨に濡れた地面が苦手なの。


足先に泥がついたのを


ひどく気にしてた。


お姉ちゃまはとても寒かったようさ。


膝掛けだから何でもいいカナって持ってった、色の合ってないやつを被る羽目になったよ。ま、いいんだ。此の通り気のおけない場所だからね。


2世は足に泥がついっちまったと落ち込んで


お姉ちゃまは体力が低い自分だけ寒がって震えてるなんてと、身体の不調に落ち込んだ。


毎日綺麗に綺麗にしてもらって嬉しがってる2世は、
汚れて野良っ子時代を思い出しっちまったのかな。


みんなが気にかけて慰めに来てくれてるのに、凹んだ気分のまんまベンチから動かなくなったよ。


お姉ちゃまは座ってて2世だけ走るって作戦は
2人でベンチでウダウダするって格好で幕を閉じた。


帰ると2世はお風呂で泥を落としてもらうやいなや元気になり、
お姉ちゃまもお湯で身体をよく温めて血の気を取り戻した。

動かなかったけど楽しかったよ。
また行きたいよ。



僕が見てるこの頃の2世

October 05, 2018

僕、ブルゴーニュ。

2世の奴、幸せそうな笑顔だなぁ!


そりゃまぁそうだろうさ。お姉ちゃまたちは2世を笑顔にする事ばっか毎日考えてんだからね。

体調は不安定で1日の中に何回か波があるみたいだけど
その日その日の加減がいい時間帯をうまいこと見っけてさ、
2世はよく連れ出してもらってる。

2世のほうは、いつだって準備万端だあもの。


お昼間にお姉ちゃまと2人で訪れる公園も、
朝に蝶番君の運転で立ち寄る川縁も2世は大好きなんだ。


景色なんか見ちゃぁいないけどね。
2世は家族の一員って喜びを全身で味わってるのさ。

夜に3人でドラッグストアに 'しーシート' を買いに行くのもご機嫌なお散歩だよ。

お姉ちゃまがお買い物中はお店のお外で蝶番君に抱っこされてんだ。それでもって腕の中でお姉ちゃまが出てくる出入口1点を凝視して待ってるのさ。

待った後に 'しーシート' の大きなパックを抱えたお姉ちゃまが出て来た瞬間に笑顔が飛び出すんだ。


2世は何だって嬉しくてたまんないんだね。僕とおんなじだ。


夜中に3人でフランス映画のDVDを物色しにレンタルショップへ行くのも、蝶番君とお姉ちゃまがDVDを観てるおうちのカウチに一緒に乗っかってワンコガムを食べるのも、

みんなみんな好きなんだ。

雨の日にオモチャで遊んでもらって、ピアノを聞いて、
なにしろ一緒に過ごすことが1等嬉しいんだの。


僕らワンコは人の何分の1かの時間しか生きられない。
人の1日はワンコの1週間ってよく言われるようにね。


それったから、お姉ちゃまがドラッグストアから出てくるのを蝶番君の抱っこで待ってる時間だって、蝶番君には5分っぱかりでも僕らにはうんとこさ長いんだ。

2世は2歳半で僕んちに保護された。
でも2年半ってのは人間の計算さ。

ワンコは生まれてから若犬までは時が速く経つ。
だからはじめの2年半は本当に長くて、人で言えば25年以上もの年月だったんだよ。


2世は辛かった年月の分も笑わなきゃならないんだ。
これからの一生もう何も辛いことに遭っちゃいけないんだ。


保護団体さんの所や保護施設で、2世と同じ境遇の仲間たちが何匹も待ってる。悲しそうな顔した子たちに目を向けてほしいって、僕らはいっつも願ってる。


*2018年6月のワンコの選択
*2年目のブルゴーニュ君
*

*花とワンコ(1)
*花とワンコ(2)



僕のホームセンター記録

August 23, 2018

僕、ブルゴーニュ。

真夏に戻ったような昨日だったね。


一時は秋になりかけ再び夏に戻るとさ、地球が回る方向を変えたのかと思っちまうよ。

  *地球と散歩

僕は理科学ってのをお習いしてないの。ワンコ学校じゃあ教えてくんないからね。だから空想するっきりないのさ。

地球が反対っ向いて回ると、6月,7月,8月って進んでた月がまた7月,6月と戻るのかな? とかさ。


似たような写真をくどく連ねて見苦しいのを先に謝っておかなきゃあなんないね。


この一連はね、2世の奴が僕んちに来て1年目の記念の日なんだ。日付が変わった真夜中に蝶番君が写したんだよ。確かこの日の2世と飼い主のツーショットは、先に1枚だけupしたかな。

人間のおうちに入ったこともなかった2世が、1年経って当たり前のお顔で寛いでる。お姉ちゃまはそれが嬉しくて、蝶番君はお姉ちゃまがうんとこさ元気になってきたのが嬉しくて、何枚も撮ったんだ。

よく見ると2世は、お姉ちゃまに甘える1枚目と、呼ばれたから仕方なく蝶番君を振り向いた2枚目で表情が違い過ぎるけどね。
ま、蝶番君はちぃとも気にしないさ。


蝶番君がお休みだった昨日は、午前のうちにホームセンターへお出かけした。


この暑さでお庭のお花たちがやられっちまってね。
揃って夏バテをして、揃って寝込んじまったものだからお庭が寂しくなったんだ。

これから残暑も来るからお花は止してカラーリーフを揃えに行ったってわけ。


僕らのロバの前をプジョが走ってた。
綺麗な青色の子だったよ。
蝶番君はお姉ちゃまを喜ばせようと、道でフランス車を見つけるたび話しかけるの。

お姉ちゃまは208かしら、可愛いわねって褒めた。

それっから、19世紀半ばのプジョ兄弟に思う事だの、片や20世紀初頭のシトロエン副社長への想いの丈だのをしゃべり出した。

あ~あ~、出たよ。


オタクのお人ってぇのは相手が理解していようがいまいが関係なく、愛の対象について話していたいものだからね。


でもね、フランス車史は好きだのにルノーのお話はしないのさ。

パリが占領された大戦下で、シトロエン社の抗戦態勢と反対にナチス協力をしたと未だに恨みごとを言う。

生き抜くためにやむを得なかったろうし、その罪は獄中で償われもしたし、第一現ルノー社に何の罪もないのになって僕は思う。仕方なく黙ってるけどね。飼い犬の立場ってものがあるからさ。


ホームセンターに着くと、かなり大型化したガステリアやサンスベリアや、茶色味で大きくくねった名も知らぬ葉の前で立ち止まり、撫でさすった。

欲しいの? って蝶番君が問うた。
お姉ちゃまはお首を横に振り、'ボードレールがね、こういう葉っぱを好きなのよ~' と答えた。先週一緒に飲んだかのような口調でね。

あ~あ~、また出たよ。


せんだって読んだのさ。


《ボードレールの気に入りの花は、マーガレットでも、カーネーションでも、薔薇でもなかった。
獲物に飛びかかる蛇とかうずくまったはりねずみのように見える葉の厚い植物の前で彼は大喜びで立ち止まるのだった。
不規則な形、目立つ形、これが詩人の理想だったのである。》

        シャンフルーリ "青年時代の思い出と人物像"

   ベンヤミン著 "パサージュ論2ボードレールのパリ" より

             (今村仁司様/大貫敦子様/高橋順一様
             塚原史様/吉村和明様/三島憲一様
             村岡晋一様/山本尤様/横張誠様/
             与謝野文子様/細見和之様訳)


これが昨日僕がホームセンターへ行った記録さ。
変わらない僕の日常だ。


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