La maisonW



屋根裏のプレゼント

December 04, 2011

屋根裏のサービスルームに、ノエル用の大きな棚がある。


機会ごとにちょっとずつ買い溜める和の小物。
ノエル前、フランスに住む日本愛好家のお友達へ送る。

ママン手袋はアーティザンの工芸作品が大好きだから
和紙の貼絵の鞠。

ママン手袋宅の渋い色合いの重々しいシュミネの上に
もう幾つかの日本のアーティザナル・コレクションが並んでる。

京のお花飴と、創業弘化4年緑寿庵清水の金平糖。
西暦では1847年。ショパン、シューマンの時代ネ!

緑寿庵清水はシジミちゃんに教わったの。日本で唯一の金平糖専門店で、みなまでも手作りされてる老舗って。職人さんのお作に拘るママン手袋にぴったりネ。

タピオカちゃんへは・・・


手ひねりのお花挿しを奮発です。


タピオカちゃんは贅沢な暮らしをしてないけれど
切花だけは欠かさずに買っているから。

**


ケチんぼしてSAL便で送るから早め早めの発送です。

秋から3度目の風邪で今回は1日半寝込んでしまった。
自分のコト何にも進まない加減の悪さだったけど、
ちょこちょこ荷まとめをしてお友達の笑顔を想像すると
少し気分上昇。

でも熱も上昇。



恋した音楽

November 17, 2011

お食事中、ダイニングルームでCDを聴くことが多い。


ファゴット&ピアノのCDは、お師匠様演奏他ちょっぴりしか持ってない。何かお借りできませんか? って相方さんに問うてみた。

1、2枚のつもりでお願いしたのに登場したのは此んな軍団。
ダイニングテーブルに積んで順に聴き込んでいる。

多分私、お人より少しファゴットにうるさくて、
音にも  *試奏の記録
奏者にも  *PJにて。ファゴットの魅力

だから気に入るものがあるかどうか判らず
沢山貸して下さったんだと思う。

**


聴きながらおうちで、所々激しく各CDの悪口を言った。

細かくヴィブラートを入れるのに其処に意味を持たないタイプの演奏は、聴くのを中途で辞めてしまったりもした。

幾枚目かで黙った。

  心臓を鷲掴みにされた。
  殆ど恋に落ちてしまった。
  メロメロになった。  

セルジオ・アッツォリーニ氏の
ヴィヴァルディだった。
演奏をお初に聴いた。


コンクールで1位と2位をダグ・イェンセン氏と競った方と後で教わった。

メロディのラインも表情も感動的だった。
  胸がトクトク鳴った。
    全身を揺さぶられた。

**


"好み" だなんて申し様がそぐわないほど理想的だった。

数日を嵌り込んで立て続けに聴き、
幾日めかにスイッチを入れるのを躊躇した。

胸がキュンキュンしちゃって、再生するのが辛くなるほど
好きになってた。あっという間の出来事だった。

  我ながら考えられなかった。

ロマン派音楽ならばまだしも、ヴィヴァルディで恋心を持ってかれちゃうなんて思いもよらぬ事。ヴィヴァルディは私の拙い音楽生活に縁薄い作曲家だった。

**


けれどもね、お初から気味が悪かったの。

何か騙されているような、
トリックにかかったような不可思議を感じた。



相方さんとは演奏も音も少しずつ違ってる。でもね、
私を刺激してくる部分が酷似してる。
何処がと言えない、何処もかしこもかもしれない。

気持ちが悪くて怖いような気さえした。

**


CDどうでしたかと問われた。口ごもりながらも奇妙な気分を伝えようとした。

セルジオの、とアッツォリーニ氏を呼んだ。セルジオの演奏に憧れて、情熱的に追いかけて、ドイツで室内楽を教わっていたって・・・

  初耳。そして激しく納得。

CDで幾度も、何? 蝶番君が吹いてるの? って感じたトリックのような気味の悪さからの開放。

同時に、私がとても好きになる音楽はやはり変わらないのだと悟った。



天国の友の薔薇

November 16, 2011

亡くなった友が

4年ほど前にくれた。


私は蔓薔薇が好きで、その年も1株増やしたいと話した。

望んだクライミングローズは棘が鋭過ぎると友人は反対した。
植物に詳しい人だった。指を怪我するといけないから止した方がいいと言った。

  数日後、お玄関アプローチに小さい包みを見つけた。
  棘のないモッコウ薔薇の苗が置かれてた。
  チャイムも鳴らさず、よく此んな事をしてくれた。

心優しい友人の存在がすぐ側にあるのを当たり前のように過ごしてきてしまった。

**


先日の雨風で葉がくしゃくしゃになったモッコウ薔薇の蔓を仕立て直した。風で絡んだ茎を整えながら、また泣いた。

友の想い出が多過ぎる。


*生きててよ
*元気になって
*祈り
*病床の絵
*食べてね
*会いたいよ
*折れた百合
*会えたね
*祈りの花
*月の光と母性
*届きますように・・・
*ピアジュリのお約束?
*お便りいただきました
*生と日々
*ハヤシライス
*「ごめんね」
*ブルターニュの聖画
*軌跡
*再転院
*想い
*2011年8月
*退院と再入院
*本日県美コンサートです
*感謝です
*友人を亡くした週

?僕がおうどん屋さんで見たこと
?僕が思う荷台屋さん
?僕が行ったお見舞い



書棚

October 16, 2011

書棚がある一角。


お蜜柑が乗ってる小テーブルはフランスからの持帰り品。足許の黒い昔風のケースは古い映写機ですヨ。

18世紀前半啓蒙思想の歴史を読んだ。社会科学のモンテスキュー、懐疑論のヴォルテールなど見出しがつく中、ディドロは【ヴァイタリズム (生命主義) と動的世界観の自由主義者】って分けられてた。

私ディドロが大好き!

  *絵をみる
  *スペイン料理とディドロ

ディドロ思想は多く読んだけれどパーソナリティについて語られる部分ってお初目にした。

学校ではとびきり秀才で、同時にやんちゃな生徒。
裕福なブルジョワ家庭に育ち、機知に富んで快活。
美食家で何をするにもエネルギーに満ち満ちていて、
お世話好きで友人の面倒を見たり宿無しの友を泊めたり。
けれども仲違いをすると持ち前の激しさが顔を出し、
観念的でなく思想を実践する意欲が強大で
抑制を嫌悪し続け、陽気でしなやかで現実的。


               (中央公論社 "啓蒙の世紀"
                昭和36年版より内容抜粋)

何だかお友達にして頂きたくなっちゃうナ。

ディドロのお人柄は激しさしか目につかないまま、哲学者として愛してきたけれど・・・。お人の考えや哲学を、個人史やパーソナリティにもっと繋げて考え直したくなった。

作曲家さんは丸ごとの人間として受け止めるのに、哲学者さんに対して著された言葉しか追っていなかったかもしれないナって。

  激憤するディドロを面白いって思ってた。
  お馬鹿さんのようで楽しいって思ってた。
  私にとっては楽しいディドロの要素を
  欠点とする人達が居る事も承知してた。

でもね、
欠点の有無じゃなく、欠点の数や大きさでもなく、また欠点を補うものを持ってるか否かでもなく・・・

  欠点が魅力的かどうか。

其れってばイコール、欠点を魅力に変えるエネルギーを持っているお人に思えるナ。

数々の性格欠陥を携えながら、女帝エカテリーナからの多大な友愛を勝ち得、多くの友を持ち、日に10時間勢力的に執筆をして、カフェの人気者。

人生を謳歌して、死ぬまで美食を辞めずに上等のスープを飲みながら絶命したディドロって大好き。

  いけない要素を修正する努力をする立派なお方より
  特大の欠点を魅力的に保持できるお方を素敵って思う。



PJで打上げの日

September 04, 2011

毎年恒例フルートソロ会伴奏の日です♪


私の中で半分は "打ち上げの日"。
終わってからのお楽しみって本番の醍醐味のひとつですものネ!

出かける前に朝のおさらい中、拙宅のピアノの上をパチリ。

**

昨日ネーデルランドの17世紀の歴史を読んでると、ヘラルド・テルボルヒの絵が挿入されてたの。フェルメールと共にオランダ室内画を代表する画家の1人。

珍しいヴァージナルと室内装飾、光沢あるドレスで演奏する女性達も描かれて・・・。楽器が置かれた室内画って大好きで、古い印刷画に見入りました。

歴史書や文学はときどきインテリア雑誌代わり。
幾世紀前の室内描写や挿込み絵画にうっとりしては 小物の模様替えをしたくなっちゃうのです。

今日本番が終わったら此処も少し替えてみようかな・・・♪

  ではではフルートの皆様、本日よろしくお願い致します。
  打ち上げもネッ!



紫陽花かざり

August 16, 2011

朽ちた昨年の紫陽花は

茶味がかった枯色になった。


瑞々しいペールグリーンの今年の枝とのアンサンブル。
家内のいたる処、相変わらず紫陽花だらけです。
棚の上を撮ってみた。

**

  どうして其んなに紫陽花が好きなのか問われた。

  どうしてかしら・・・難しい質問なのね。

ガクが主体のようであるところ? 数mmの小さな粒のようなお花を守るガクが花束のようだなんて素敵でしょう?

自分の側に置くには なよやかな花びらより相応しく思える。

肥沃な土でなくてもよく育つ逞しい存在。
ガブリエル・ペリのお墓の周りに群れる強いお花。

  *女の子はファンシー好き(6)ルイ・アラゴン

私にはいつも生命力というものがとても魅力的に見える。
不純物や懸濁含め、生体を高密度に示すものが好き。

  *切られたイマージュ

どうしてカナ。またちょっぴり体調が悪いからカナ。



紫陽花と届けもの

August 13, 2011

ネコヤナギ君が紫陽花を届けてくれた。


ドライになり易い良い具合のところで運んでくれた。

いつもの如くゴミ袋で届けられた。
ガレージにポイと投げ入れられてた。

美しいお花も美味しいお野菜も、神戸市指定の45Lゴミ袋。
立派なお箱より格好良く見えちゃうナ。

物を持ちたがらないネコヤナギ君にお礼ができなくて、
仕方ないから時々ゴミ袋をプレゼントする。

"いらん! " って言われる。
此れにまたお野菜入れて頂戴なって無理に押し付けると
黙って奪ってく。

30年近いやり取り。

**

昨日はとってもイイコトがあった。
Macの難問解決。

解決以前のトラブル含めてまたレポートしますネ!

頑張って下さったappleさんは紫陽花と同じくらい綺麗なものを届けてくれた気がするの。



cmollの悩み

August 07, 2011

いつの間にか同じトーンになるお部屋。


ピアノ室の長〜いコンソールテーブルの上。リストの楽譜、演奏曲時代の資料本、お庭の紫陽花、パリの蚤の市で求めた木箱。

箱の中身は携帯用メトロノーム、演奏時間を計るストップウオッチ、コピー譜を貼るマステ。

ばらばらの実用品だのに、色や雰囲気を揃えた如く似てしまう。

どなたにもありますよね。
気がつくと似た系統の小物やお洋服が集まってること。

**


cmollの曲が好きなんです。何故だかはわかんない。
気がつくとcmoll曲が集まってる。

cmollの調が醸す男性的な質感が好きなのかもしれないし
作曲家さんがcmollを選びたくなる時に語られる曲要素に惹かれてるのかもしれない。

深みとざらついた肌合いなど調の特性も好きで、
どうした理由かcmoll曲は低音を太く響かせる曲が集中しがちに思えるところの曲体質も好みなのかも。

  好きなだけなら良いけれど・・・
  相方さんと仮決めしたプロググラムを並べて驚いた。

cmoll曲が続き過ぎ・・・
好きな曲をピックアップして決めたらば1回のコンサートで同じ調が続き過ぎちゃうったら・・・(汗)

選曲のやり直しです。



軌跡

July 09, 2011

お庭の紫陽花の色が濃くなった。


雨を見ながら1階テラスで本を読むのが好きです。
書物世界と、年月を経た草木が溶け合うふうに感じる。

仏文学は自然描写が多くって、お外で読むと物語の中に入らせてもらってる錯覚を起こす。


読んだのは

亡き知人が翻訳した文学。


知人たちの軌跡が形になった物を愛してる。

フランス文学者の知人が高齢で本が読みにくくなった時、文学朗読を録音してパリから送った。コンセルヴァトワールの学生だった頃。
段々に凝りはじめて、前後にピアノ演奏も入れたりして・・・

バッハ・プレリュードを弾いて朗読をし、あとにフーガを挿入した覚えがある。本に合わせて曲を選ぶ楽しい作業だった。

**


コンサートへ行って頂いたお花を

ダイニングテーブルで活けた。


お花のプレゼントは嬉しい。
お稽古を積み重ねて手にした花束のお裾分けは、もっともっと嬉しい。
汗の結晶をお裾分けいただくことだから。

ドライフラワーにして飾ろうと思った。
そうして此のとき聴いたフランス・バロックを私もやってみよう。

**


入院してる友人からメールが着信した。

友人が提案した東北震災復興の海岸整備案が書物に発表されたと知った。実現させたいとベッドの中から意気込みを見せていた。

      友人らしい仕事・・・
      友人らしい自然一体型の案・・・
      此処にもまた人の軌跡がついた。

友人が生きる力と意欲を得られる事なら なんでも嬉しい。
仕事をする友人は癌の病床でも活き活きしてる。

   死の病の中で支えになるものを、
   元気に生きた日々に培ってきた友人。

   自分もそうありたいと思う。
   友人のような大事業はできないけれど

   生の時間と死に近い時間は繋がっている

   最後の時間に糧になるものを
   生きる日常に持っていたい

**


物を買い集める行為を好まない。


物じゃなくて 我身に軌跡を刻むのを心楽しく感じる。

何故って私は死の直前に 物を集めたりしないでしょうから・・・
物の代わりに 死の前にはピアノを弾くでしょう。

     人生の最後に選ぶ事柄を重ねて日々を送ることが
     私にとっては大切な生き方と感じてるのかもしれない。

  *断絶ないインテリア
  *エートルとプロセス

お部屋うちも同じに、生きる道筋の反映でありたくて。
素敵さん風に取繕った嘘を飾らず、足跡の結果を飾りたいと・・・

         どんなに小さくても良いから
         自分の手で培いつくった足跡を
         自分だけの拙い通信簿のように

戦後拙宅へやってきた古額を磨いて
拙く小さな足跡を挟んだ。

     ピアニスト、ロジェ氏のサイン。
     楽しかった南フランスのスタージュ修了のしるし。
     フランス音楽始めの半歩だったナ

眺めながら今日もお稽古とレッスン。

夜に訪ねてくれるパルファンちゃんのお夕飯とお菓子を仕込んだら
ショパンをはじめましょう。


*生きててよ
*元気になって
*祈り
*病床の絵
*食べてね
*会いたいよ
*折れた百合
*会えたね
*祈りの花
*月の光と母性
*届きますように・・・
*ピアジュリのお約束?
*お便りいただきました
*生と日々
*ハヤシライス
*「ごめんね」
*ブルターニュの聖画

?僕がおうどん屋さんで見たこと
?僕が思う荷台屋さん



ブルターニュの聖画

July 07, 2011

友人の事を毎日祈る。


広島からの嬉しい贈り物は、お祈りのための品だった。
友人の病気を知ってお届けくださった。木片に描かれたイエズス様・・・
メルスリーひげ様がブルターニュの蚤の市で求められたそう。

色んな方が色んな形で応援してくださってるよ、って友人に報らせた。

ひげ様、どうもありがとうございました。
遠いところから友人に気持ちを寄せてくださる方が居らっしゃるだけでも、慰められていることでしょう。

病を得た人にとって、気持ちが暖かく明るくなる出来事は何よりのお薬ですよネ。

煉瓦壁の前へ 此んな風に置きましたヨ。

**


お品物詳細はわかんないって仰ったひげ様へ、わかる事を少しだけ・・・

頂いた絵のクロスはカルバリー十字といって、ゴルゴタの丘で磔にされたカルバリーの木を象っています。上に2つの横板が通ります。大司教様が用いられるパトリアカル十字とちがうのは、イエズス様のお御足部分にも横板が入ること。

絵付け具合で判別し難いですが、"X" ともう1文字あることも うっすら読み取れるのでXPって書かれているのカナ・・・。ギリシャ語のイエズス・キリスト Ihsouz Xristoz をギリシャ文字に直すと頭の2文字がXPになるために、キリストをXPで表すこともあります。

人物配置についてなどは追々書くこともあるかと思いますヨ!
本当にありがとうございました・・・♪

**


色んな方の気持ちの力が友人に届きますように。



*生きててよ
*元気になって
*祈り
*病床の絵
*食べてね
*会いたいよ
*折れた百合
*会えたね
*祈りの花
*月の光と母性
*届きますように・・・
*ピアジュリのお約束?
*お便りいただきました
*生と日々
*ハヤシライス
*「ごめんね」

?僕がおうどん屋さんで見たこと
?僕が思う荷台屋さん



届きますように・・・

June 24, 2011

大切な大切な友人は

病床にあって


今夜ライブに来ることができません。

ピアジュリアンで弾かせて頂くようになって10年以上、神戸に居る限り駆けつけてくれた。東京出張の折も忘れずライブの休憩時刻に励ましのメールをくれた。先月のリサイタルも元気に荷運びをしてくれた。

今日友人は出張のときのようにメールをくれた。

行けなくて残念! 気持ちで聞いてるからね。


出張と違うのは、放射線治療と抗癌剤の吐気に苦しみながら打ってくれたこと。読んで私が泣いたこと。携帯を握ったまま跪いて祈ったこと。

**


今夜音楽の力が友人に届きますように。

お玄関に置いた貴方の百合に見送られて
リハーサルにお出掛けするヨ。


7時半、ピアジュリアンにてナイトライブです。
ご予約・お問い合わせは PJ 078-391-8081までどうぞ・・・

*生きててよ
*元気になって
*祈り
*病床の絵
*食べてね
*会いたいよ
*折れた百合
*会えたね
*祈りの花
*月の光と母性



祈りの花

June 20, 2011

あの百合

とても大切になっていた。


友人と重なって見える蕾が 地面に伏しているのが可哀想で、夜はココナッツ繊維を枕のように当てがってやっていた。咲いてねって祈りながら 日が落ちるとココナッツの枕で大事に守った。

折れた茎から養分を受けながら 頭を上げて陽を見た蕾。
友人に写真を送った。

友人は 枕、ありがとうと書いていた。

うん、此れは貴方の百合ね。
だから絶対に咲くよ。


幾人ものお医者様から手の施しようがない、治療はできないと匙を投げられた友人を、私もお仲間も諦めなかった。諦めるなんて考えられなかった。

此んなにみんなに必要とされてる人が ただ死ぬのを待つなんて考えられなかった。

**


お仲間が手を尽くして動いたお陰で、友人は権威あるドクターの診察を受けることができた。

会って結果を聞きたくて病室に出向いた。
来週転院治療することになったと 友人は嬉しそうに言った。

百合が咲きそうになっていた。


**


友人は百合の様子を尋ねてきた。咲いたら教えて、写真を頂戴って。

10数年で友人が何事か要求をするのは初めてだった。いつも人のことばかり気にかけて自分の要求なんてしたことがなかった。友人が初めて求めたお花の写真をきっと撮りたいと思った。

咲いてねって祈りながら眠った翌朝は雨降りだった。
お庭へ続くアプローチへ百合を見に出た。


あっと声をあげ

涙がどんどん溢れ出た。


折れて鉢の外へしな垂れた茎を持ちながら、百合が立派に咲いてた。

色鮮やかなお花を長い間見てた。

強い子。強い子ね。


花に話しかけて また泣いた。


花期が済んだら此の球根を

貴方にあげよう。


養分がたくさん詰まった強い球根は、此れからの治療で貴方をきっと励ましてくれるよ。

外出ができるようになったら、貴方が好きなお山の何処かに
一緒に植えに行こうよ。

そして翌年咲いたら見に行こうよ。

ずっと生きてて。


*生きててよ
*元気になって
*祈り
*病床の絵
*食べてね
*会いたいよ
*折れた百合
*会えたね



折れた百合

June 16, 2011

雨上がりに紫陽花が色づいたお庭。
其処彼処のコーナーに好きな紫陽花が植わってる。


病気の友人は植物がとても好きな人で、お庭の様子を見に出ては病室に書き送った。植物のお話を聞くと元気になってくれるような気がした。

ある日、強い雨風に百合が折れた。
群生する大輪の百合の中で1本だけ。

道ゆく人を楽しませてた2抱えもある大きな鉢の。
百合と芍薬が咲き誇る特別な大鉢の1本だけが。

茎は倒れて地に伏した。



やっと繋がっているだけの茎・・・
脆くなり千切れてしまいそうな茎。
でも私はどうしても切り除けることができなかった。

友人を思って鉢の前で泣いた。


折れた百合は

大切な友人のようだった。


毎日様子を見てお世話した。
地に当たった葉はカミキリ虫に食べられて穴が空いた。

それなのに起き上がって蕾を上に向けようとしてた。

鉢の前でまた泣いた。
蕾の写真を病室へ送った。

この蕾、きっと咲くよ。
立ってる百合と同じように咲くよ。


数日して折れた百合は、

蕾を真っ直ぐ上へ向けた。


先に花開いた仲間の花びらの下で 雨から守られていた。

病室へ報せた。

蕾が上を向いたよ。
しっかり生きてるよ。


蕾は鮮やかに色づいた。


咲いて。
みんなのために咲いて。


*生きててよ
*元気になって
*祈り
*病床の絵
*食べてね
*会いたいよ



病床の絵

June 11, 2011

友人は此んなにも素敵な人だったのね・・・


お外へ出ては、風や湿り気が 今日は此んなふうよと書き送ってた。
気持ち倦まないよう、好きな風の雰囲気だけでも伝えたかった。

友人は窓から山が見えるから厭きないと言った。
今日はお天気で山がよく見渡せて、今日は雨に霞んでて・・・と、病室からの風景を教えてくれた。

窓は変わりゆく絵画らしい。
切ないけれど なんて美しい絵が飾られているんだろう。

お気に入りの山の風が病室に届いていますように。
元気を運んでいますように。


拙宅で彼方此方に貼っているフランスの古いレストランの大きなクロモスは 仏語学者さんに譲られた品だった。窓に貼ってみた。大層気に入ってるクロモスだけど、彼が見ている窓からの絵には敵わない。

**


パリの風の初めから居てくれた貴方にピアノを聞いてもらえるのを励みにしてた。明日はファゴットと合わせヨ。治ったら聞いてくれるでしょう?

何度でも祈ります。
元気になって。お願い。

*生きててよ
*元気になって
*祈り



断絶ないインテリア

June 10, 2011

昔、知人のお部屋に

自転車タイヤが飾られてた。


自転車が大好きな年上の知人は、乗り古して換えたタイヤを幾つも壁に吊り飾ってた。今は年とって自転車には乗れなくなったけれど、訪ねた頃より増えたタイヤが変わらず飾られてると聞いた。

お菓子づくりやお料理がお得意な方が飾る 使い古しのキッチン用品。
カメラがご趣味の方が捨てられずに溜め込んだ過去のレンズ。
お裁縫好きさんご自慢の手芸用品。

其んな物たちがディスプレイされた空間にとっても共感する。
どうしてカナ・・・って不思議だった。
自分で気づかなかった理由をお友達が教えてくれた。

       人の心や思いを重視・偏重するから、って。
       だだ集めただけの物では、
       そこに注がれていた人の思いを断絶しているから、って。

だからご自身が使われた物があるお部屋に共感したのね。
他の誰でもないご自身の行動をディスプレイした様子を見せてもらうのって大好き。

嘘のない空間って感じる。


**


お友達が仰った通りの偏重が寝室に・・・

とっても美しいからと飾り置いた楽譜。
手書きの譜なのですヨ!


蝶番君が手書きしなさったパート譜をコピーしたの。
何故って写譜チェックのため。

次回ライブで弾くフィリップ・ゴーベールは、ハーモニーの移り変わりが複雑な上に臨時記号が満載です。おねむ時刻の手書き写譜には音ミスが出てきがちだから。

総譜でチェックして差し上げましょ〜って申し出てコピーをとった。
1音ずつチェックして・・・ハイ臨時記号漏れ1つ見っけ。

あんまり美しい書きようだから、作業が済むと壁にぶら下げたの。
行動偏重のディスプレイ。チープ過ぎますよネ。
でも・・・

誰もが得られる自身の行動の反映は私にとっては、チープだけど本当のコトと感じられる。

**


此のお隣に 今までレパートリーに少なかったドイツ・オーストリアものの譜を加えるのが当面の目標です。頑張りましょう。

*エートルとプロセス



穏やかな薔薇

June 05, 2011

体調不良で困ったナァ・・・


美術館へ出かけた日から1週間引きずった熱が下がったと思ったら、
次には歩みごとに骨の中で液体が動く風に感じる炎症の疼き。

体調変化に左右されたくなくて、無かった事と通り過ぎ日々のお務め優先にしていたらば いよいよダウン気味・・・?

背中の筋肉が縮むトラブルまであったあと、大好きな人にお花を頂いた。大きなネウマのお隣へ飾った。

嬉しくてとっても慰められて、日に2度もお水を換えてた。

長持ちした生花は、今ドライフラワーになりかけてる。薄桃色は象牙色に変わり、薔薇の蒼っぽい香りはドライフラワー独特の穏やかな酸味のある香りへ変化した。

生きた薔薇も 生の姿を留めた薔薇も、両のお花とも綺麗だわ。
恋の形が変化したあとも其んな風だといいナ。



ファゴットのレアもの

June 01, 2011

お庭にイチゴが生った。

真っ赤に熟れた。


友人の事ばかり考えてる。友人もブログを見てるから、楽しいお話をしましょう。

合わせの日、あの時の古リード達を弄り眺めつつ話し合ってた。
ん〜変態さんっぽいワ・・・

  *パワーバランス(2)変態度

あっ! ってつまみ出した蝶番君の指先には、写真のプッペ。
左側は先を切ってあるリードね。右が未処理のプッペです。

此れはレアもの・・・♪ Fg.奏者じゃないただの古リード集め族の私なんかには まず手に入らない。切る前の物を手にしたのはお初です。

蝶番君によると、プッペの時点で "才能のない子" って分別されちゃったのかもって。

此のリード達を頂いた後の時期から リードの材質を変えています。今の子たちはフランスサロンもの向きのよう。音の華やぎは少なく、細かなコントロールが伝わり易い。

材質を替えた日、私は繊維質な音がするって申した。色合いがこなれて枯れたタイプの音はフォーレにとても良いかも♪ リード大好き。リードのお話にいちいち食いつく・・・変態よね・・・

コンポティエにプッペを戻した。レアものだから一等上に鎮座させる。
お道具が好き・・・♪


音楽以外のお道具も・・・


脱衣所奥、タオルや石鹸類を置いてる小スペースにも 日々遣われてる古いお道具がザクッと飾ってある。

お洒落じゃあないし、飾りものじゃないんだのにね。
日々の生活と繋がってる空間がやっぱり心地いいいから・・・

*PJにて。ファゴットの魅力



自分の靴

May 19, 2011

なんでもない空間に居る。


   みんなで空にしたマスタード壺が花瓶代わり。
   お庭で摘んだお花。

   譜読みしたいと思ってるモーツアルトの譜面。

   雀ちゃんとウズラちゃんがくれたモンロワールのチョコレート。
   コロコロまぁるい形に2人の笑い声が甦る。

   チョコを乗せた北欧の打出し模様のトレイ。
   フランスで寮長さんが住まいの記念にと下さった品。

   鳴ってるのはプーランクの室内楽。
   相方さんから借り物のCD。


お庭のドライ紫陽花。
何十年前からの使い古したピッチャー。

演奏風景の写真がたくさん。
お客様がくださった写真ばかり。

**


特別な物は全然ないけれど、自分の脚に自分の靴を履いてお人と関わってできてった空間は楽しい。歩みが線になる空間に暮らしたい。

*アンティーク好きの理由
*エートルとプロセス



本番のお花籠

May 05, 2011

昨日は普段の通りに6時過ぎごろ目を覚ました。


身体はくたびれてたけれど眠っていたくなかった。新しい曲を存分に楽しめる日。生徒ちゃんのレッスンもない。

コンサートの大きなお花籠が飾られてた。大きさがわかるよう脇に置いたのは新聞。ルーヴル美術館新聞だけど、日本の新聞と同じ大きさですヨ。うんと重たいお花籠。

百合が華やかに香った。条件反射で心臓が速く打ち緊張した。私は大好きな百合の香りに酷く緊張する。しばしば此のようにコンサートに頂いて、リハーサルから百合の香りの中で弾くことがよくある。

本番前の張りつめた空気の記憶は 百合の香りに繋がってる。

会場から運ばれた百合が飾られると、本番を終えた気分がうんと盛り上がる。此んな朝が大好き。

**


待ちきれずに早い時間から譜読みを始めた。大きなプログラムを練習中には、指の負担軽減に他の曲を我慢してた。もう好きなだけ弾いてよいの・・・♪

お調子に乗っていると、昨日朝までちっとも痛くなかった指側面のタコが破れ、血が出はじめた。本番まで保ってくれたことに感謝しながら、絆創膏を巻いて続ける。

譜読みしたての数ページをループ演奏。ループで聴くのも大好きだけれど・・・

  ?僕が聞いた怖いCD

ループで弾くのは充実を覚えるのヨ。音を頭が憶えて、指が憶えて、身体に染み込んで、入りきらずに飽和して、厭いて、吐気がするまでループして、拒絶感を超えたらば曲の新しい魅力に気がつく一瞬がある。

其の一瞬をね、捕まえたいの。変態さんだもの・・・

**


譜読み休憩に少しだけラテン語をお勉強する。


いつまで経っても初歩の初歩を行ったり来たり。でも楽しい。
変態さんの休憩の仕方。

百合の香の中で。



アポロンの壁飾り

March 13, 2011

198ちゃん、無事でいてくれてありがとう。


ベッドルームの壁。

赤いもの色々・・・


昔々にガラスが割れてしまった額縁は、祖母がひと針ずつ刺してくれたクロスステッチの女の子とワンコが入ってた。

お山で拾ってきた赤い実が此処にも。
出窓にはタピオカちゃんが送ってくれたプルーストなど。

紅茶の空き缶にドライ紫陽花。
何処も彼処も、0円インテリアです。

そして・・・
赤い紙はフォーレ "アポロンの讃歌" についての説明書き。
麗しい此の曲を是非とも演奏したいのです・・・

1892年、ギリシャでデルフィの神殿や祭壇の発掘がはじまりました。
1893年5月、壁の大理石にアポロン讃歌が刻まれた部分が発見されたのですって。デルフォイではわかっている限り紀元前800年には既にアポロン信仰がありました。

石に彫られた楽譜は紀元前2世紀のもの・・・
時のロマンですネ。

1894年フォーレはアポロンの讃歌を管弦楽編曲し、ソルボンヌで開かれた国際会議で初演されて大成功をおさめたのです。


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ソロリサイタルでドビュッシー "デルフォイの舞姫" を演奏した2009年、デルフォイとフランス音楽を調べた際フォーレ "アポロンの讃歌" の存在を目にしていたの。

先日蝶番君が持ってきてくれた大量フォーレの中に此れを見つけた。
ふくよかに、歌うように奏して下さるメロディーに伴奏をつけたとき・・・
なんてなんて素敵な曲でしょうって思ったのヨ。

物哀しさと豊かさを併せ持つ蝶番君の音にぴったりの、祈りの旋律。
ピアノパートはルネサンスのリュートのように しなやかなアルペジオが続くのです。

お披露目が楽しみな曲がまた1つ増えました・・・
     地震のお見舞いの気持ちを込めて古代の歌を。

*ドビュッシー「デルフォイの舞姫」



パワーバランス(3)オタク度

March 07, 2011

一旦入ったソロの暗譜は

次を憶えるごと抜けてっちゃう・・・


年なのね・・・(涙)

ピアノ室の片隅に大きなバスケット。高さ40cm、腕が回らない幅にゴロンと太った形。革袋に仕分けした未読楽譜がどっさりと。来期ソロの候補曲や、先のコンサート予定曲など。

読まなきゃならない譜はない。読みたい譜ばかり詰まってる。
大切なバスケットなんダ。

バスケットの中身と一生つきあいたい。持ち主にとっては未来が詰まったバスケットなのです。


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ソロだけじゃあないワ。もちろんデュオ曲も。普通なら望んでも得らないような良いデュオバランスに今どれほど感謝しているか・・・

バスケットにはフォーレもどんどん入れられてく。ご機嫌なデュオは、ある意味酷いコトになってるのヨ。お初合わせが5時間以上になったって書いてた。幾たび目かには6時間半の音出しでフラフラって。

先回は、8時間居らっしゃいましたもの・・・うふふ笑っちゃうくらい楽しい模様でしたヨ。弾いてみたい曲がちっとも終わらなくって、楽し過ぎて時間が足りない。

時刻に気づき、つい夢中になってすみませんでしたと遅くご帰還されたあと。真夜中ご帰宅後もフォーレ曲を熱心に調べてくれた蝶番君。当日深夜に次回曲リストをご報告下さった。ナンテ楽しいこと。学生さんみたいネ!

その頃私もピアノ室でオタク仕事。幾時間もの合わせの残骸を全てナンバーチェックして次回用に用紙に書きまとめてた。お夕食もまだのまま・・・。


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毎回のごと桐朋時代アンサンブルでの輝いた気持ちを思い出す。
いい仲間に恵まれて、朝から夜まで音楽だけ考えてた頃。当時を思うだけで笑みが零れるキラキラした時間。あの曲もこの曲も弾きたいって夢が巨大で、弾きたいと思えば何でも弾ける気になった。

あの頃と少し違うのは、大学時代よりほんのちょっぴりだけ上手くなってること。そして弾きたいと願えば、お仲間さえ居れば、実現叶うこと。

技術経験は現在のまま、気持ちは学生に戻ったようなピュアな音楽を再認識させてくれたお仲間への感謝は大き過ぎて、今は上手に言葉にならないけれど・・・

オタク度全開で均しいパワーバランスが続きます。
初夏からのババールにワクワクしています。ご期待くださいネ・・・♪


*限界

*パワーバランス(1)肥満度
*          (2)変態度
*変態さんオタク・アマチュア

*合わせのお客様
*フォーレ祭り
*たくさんが好き

*音楽に従う
*栄養と贈物
*フランス音楽とイマージュ考
*出会い系の裏幕

*パリのカード
*曲決めは楽しい (2009年のお答えを兼ねて)

?僕が路上で見たこと
?僕が見た合わせのお客様
?僕が聞いたボヨボヨ



パワーバランス(2)変態度

February 27, 2011

楽器や楽譜が

とにかく好き。


楽譜から時代の声を聞いて、古いフォントを愛でる。
楽器もフェティッシュに愛してる。

素敵な音楽を奏でてくれた共演者さんには思い出に記念の品をお願いすることがある。弦楽器のコマ部分を頂いた思い出もある。

取替えどきと共演が偶然重なれば記念の品が手に入る。楽器都合のタイミングだから望むままには入手できない。

牛君にリードを願ったけれど、替えたばかりで古いほうは捨てちゃったあとだった。リードは消耗品だもの。どんどん新しくする物だから奏者さんご本人は古いリードには拘らずポイしちゃうの。

あくまでもコンサート共演者さんのお品がほしい。楽器パーツならば何でも良いってわけじゃあない。しじみちゃんにお願いしたときは現リードの調子が良くて、要らないリードは見当たらなかった。時が合わなければ仕方ないの。

昨年は収穫ゼロでした。
ガッカリね・・・ 

ねぇね使い古したリードを頂戴ナって変態さん発言は、楽器への執着、偏執度合いを表してしまって恥ずかしい。でもとっても欲しかった。

何故って音楽の欠片なんですもの。
古びた楽器の1部品だってとっても大事なの。


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蝶番君にも問うた。変態さん的思い入れを理解される必要もない。ただ欲しいって願ってみた本番打ち上げの席。即答されちゃった・・・

-- 大量にありますよ。200くらいはあるかな。どれくらい要ります?

に、200・・・? ってちょっとぼんやりしちゃった。収穫が大変だった古リードが一挙200ですって・・・? 嬉しいことに変態度高過ぎです。

-- 僕にとってはゴミ箱に捨ててしまえるものではないから溜まっちゃって。貰って頂けるんでしたら是非、全部でも。

大量リードを一緒にピアノ室の大きな高杯に盛った。きゃ〜聖杯みたいネ♪ 大好きなピアノの上に大好きな音楽の欠片。

一事万事こんな変態さんの私に 常に変態さんで答えて下さる相方さんとは、パワーバランスがとっても良いデュオになりつつあるみたい。

お初のお披露目はプーランク歌曲から。
どうぞご期待くださいネ。

*パワーバランス(1)肥満度



パワーバランス(1)肥満度

February 23, 2011

ピアノ室の楽譜棚の・・・

一部分なんです。


楽譜に囲まれた場所って大好き。


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お人と接するとき一等気をつけてらっしゃる事って何かしら・・・? お相手が気にしてることに触れないようにしたり、目を見てお話するようにしたり・・・ お1人お1人事項がありますね。

私が気をつけてるのはね、お相手に重量をかけない事。私自身は様々な面で量感を愛してる。楽譜を残らず弾いて、読後の本も積み上げてゆくのが好き。ご飯をたくさん食べて、より良い集中を得て・・・

  *ゾラの実

本能的に よりたくさん生きたいって願ってる。カミュが言う風に可能なかぎり多量に感じとって可能なかぎり多く生きるのを望んでる。

  *経験

だからお相手があるときは気をつける。私は夏休みの宿題がたくさんなほど高揚したけれど、たくさんに押し潰される子が多いのだって見てたから・・・ 

  *たくさんが好き

見た目と違った、まるで肥満体のような心の勢いと重量を持った自分が一緒にいる人を潰しちゃわないよう気をつける。

でもね・・・音楽に於いて其んなエコノミゼーションはとっても辛い事。


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デュオがノー・ストレスで盛り上がってる理由は単純。


パワーバランスを考えたエコノミゼーションをせずに済む開放感から。
此方が全開で行っちゃっても大丈夫な安心感を与えてくれて、更にまだまだ余裕の蝶番君のキャパシティに心から感謝なのです。

元々楽譜だらけのピアノ室。其処へ渦と積まれる提案楽譜。お人によっては何十曲も持ってこられれば気がちがっちゃうほど負担に感じるでしょう。もう勘弁って。

午後に合わせ始めて夜10時に帰ってく共演者なんて無理よ助けて〜って思うことでしょう。でも私は新しい楽譜束を目にするとワクワクするのヨ。提案されればされただけ弾きたくなる。夏休みの宿題が多いほど高揚したのと同じネ。

胃袋が大きくて肥満度高い人が パスタもチキンもフライドポテトもホットドッグもテーブルいっぱいに並べられて、好きなだけお上がりなさい 何にも我慢しなくっていいのよって言われた風な嬉しさなのです。

大丈夫よ幾らでもドンとお出でなさいナ! って大きな胃袋を開いてるから、その安堵感を得て蝶番君もヨーロピアンな分量ペースをぶつけてきてくれます。均しいパワーバランスが楽しいフォーレ祭りです。

初夏からのババールをどうぞご期待ください。
今日は此のピアノ室でソロのお稽古。



立川談志様とパスカル

January 20, 2011

酷い3日間。炎症が強くて

お医者様へゆくのさえキャンセル。


腫れが深いときは、治療の麻酔が表面にだけ効いて髄に届かないの。此う酷くちゃ触れなくて治療できないって言われちゃうだけだから・・・ 炎症が落ち着くまで身体を休めるっきり仕方ないんだワ。

その間おさらいと、リサイタルのちょっと複雑な事務をしてた。後援の事や印刷所さんとのやり取り、今日も少しでも進めたいな。


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雪の手づくりカードをいただいた。寄席文字っていうのですって。

昨春コンサートで噺家さんの可愛い奥様とお友達にならせていただいたの。お陰で知らない世界を覗き見できて、和装にも興味が涌いて楽しいの。落語界が急に身近に感じられたのでした。

そしてね、テレビでお初に立川談志様ってかたを拝見したのよ。たった1つのエピソードでなんだかファンになってしまったワ。


《指摘すると怒るやつに、此う聞いてやるんだよね。
俺が言ってることが間違ってるから怒ってるのか、
当たってるから怒ってるのか、
まず其処から聞かせてもらおうじゃないか、ってね。》


語句は違っているかもしれないけれど此んな感じのお話でした。やんちゃさん風のかたなのネ。拝見したのは此のくだりだけ。すぐにパスカルのようだワって思ったの。


《君があまり彼らを重んじないのを相手は不満に思って、
自分を尊敬してくれる高位の方々を引き合いに出すような人たちに、
君は出あったことがないか?
私なら彼らにこう答えるであろう。
"そういう方々を感心させた君の真価を私に見せてくれ。
そうすれば、私もやはり君を尊敬するであろう。"》
                            (パンセより松浪信三郎様訳)


言い回しや切込み度合いったら実にパスカルっぽくて、うふふと笑いながら見てました。

雪の寄席文字は日本間のレトロコーナーへ飾りました・・・♪ 竹久夢二の寒椿画と揃えて・・・

■日本間のリンク
*大正浪漫(1)純一の巴里
*      (2)桂子の巴里
*      (3)礼子の巴里



イヴを寝て過ごしました

December 25, 2010

クリスマスイヴもお医者様予約だった。


帰れば治療後の炎症が酷くって、寝込む以外に何もできず・・・ 普段はうんと元気だのにね、骨髄炎って少しの刺激で痛みがとっても激しく出るのも特徴なのですって。

でもね、本来イヴはお食事を控える半断食をして祈り、犠牲を払って過ごす時と言われるから丁度良いかも。


**


痛さに目が覚めてしまうから細切れに眠る。間で使う痛み止めが効いてくるのを待ちながら、ずっとお部屋で過ごした。

ゼロ円インテリアのベッドルームね! フランスのコーヒー豆の可愛い缶に、コンサートで頂いた薔薇のドライ。光ってよく見えないのは使い古したパリ各区の地図手帳。

仏文学のなかに道や街角の名が出てくると すぐに調べられるよう枕元へ地図手帳を置いてるの。主人公がどの辺りを歩いたかしら・・・って知ると面白いのヨ。

ザックリ大きな錆色の箱は、昔祖父が戸棚の中で画材入れにしてた。2ぁつあるの。1つは父が物入れにし、もう1つは私が立てて小卓にした。

聖書のお勉強セット手前は、錆びて使えなくなったタルトモールドですよ。小物置き代わりに活躍中。

何でもない大好きの中で、ちょこっと痛さも退いてきた・・・
メリークリスマス・・・♪

=プライベートルームの様子リンク=
*ペイントもの・・・♪
*ゼロ円インテリア
*フランスのクロモスとビュヴァー
*女の子はファンシー好き(9)アーサー・ラッカム



赤い実が好き・・・♪

December 14, 2010

赤い実が好き。真っ直ぐ上を向いた千両の実。


お庭で摘んだりイーヨーのお山で頂いてきたり。
コーナーごとどっさり飾る。

キッチンにピンチで留めてぶらさげてるフランスのクロモスも赤っぽいので揃えたりして、ノエルを待つ気分が盛り上がっているのデス。

キッチン続きのサンルームには南天と万両を活けて・・・
自然からのお裾分けは何て豊かなんでしょう。

ヘッセ著 "郷愁" のエリザベートが言うのよ。


《木がざわめいたり、山が太陽に輝いたとしても、ほかの人たちにはそれがなんでしょう?
でも、あなたにとっては、そこに生命があるのです。
それをあなたはともに生きることができるのです。》
                                  (高橋健二様訳)


此んな風に感じられれば素敵ネ・・・


明日7時半、風見鶏の館にてクリスマスコンサートです・・・♪



ペイントもの・・・♪

December 13, 2010

子供っぽいですよネ・・・ ウオークイン・クローゼットの前。
自分でペイントした木卓が嬉しくて見せちゃいます。


プライベートルームから続くベッドルームを抜けると 奥に見えるドアーがクローゼット。相変わらずのゼロ円インテリアを増やしてる場所。

おうちで作ってもらった小さな卓は、円椅子が丁度納まるよう願った。
円椅子ってちょっと踏み台に便利だから此処に隠しておきましょう。

コンサート準備のおさらいの隙間にササッとペイント。ムラになってる・・・下手っぴねぇ。

昨日立ち寄ったお友達が・・・


わぁ赤い本、すごく可愛い♪

って手にとってから・・・


げっ 全然可愛くない本だった・・・ってすぐ置いちゃったのは、読みかけのサルトル。表紙だけ可愛いのヨ・・・

ペンキが少し付いちゃった指で、イベールのおさらいです。
明日はしじみちゃんとゲネですよ。

=プライベートルームの様子リンク=
*ゼロ円インテリア
*フランスのクロモスとビュヴァー
*女の子はファンシー好き(9)アーサー・ラッカム



音楽が流れる

December 01, 2010

空間が好き。

空間そのものが。


空間の気配、香り立ちを大切に感じる。

中でも一等大事に思ってるのは空間に流れる音。
お部屋の隅々を満たす作曲家を選ぶ。奏者を選ぶ。

音が空間を支配して
音楽に耳を傾けた物たちが音楽の色に染まってく。

好きな空間を今日染めるのは
A.スカルラッティのモテット。今の季節に良いなぁ・・・♪

*量は質を作る
*空間の詩学

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量は質をつくる

November 18, 2010

リビングルームのはじっこ

エタジェールの上。


アルベール・カミュの言葉。《量はしばしば質をつくる》

《量はしばしば質をつくる。科学理論で最近修正されたところを信じれば、あらゆる物質はエネルギー核によって構成されている。そうした核の量の多少が、物質のそれぞれの特質をつくる。

十億のイオンと一個のイオンとは、たんに量においてちがうばかりか、質においてもちがうのだ。》

カミュの此んな言い回しのシンパサイザーです。


インテリア好きさん達がとっくに気づいてらっしゃること。


空っぽの本箱と、読み込んだ書籍がいっぱいに詰まった本箱は 中身が見えなくたって何故だか外見が違ってること。

お引越ししたてのお家がガランと感じるのは、お荷物がないからじゃあなくて思い出の量が少ないからってこと。

実用品に拘ってきた1つの理由。物との関わりの量。

エタジェールの上もみな使い古してきた実用品。格好はよくないけれど私にとってお部屋は本棚の存在に似たもので・・・ 自分の血肉になった書物のように、1つの物と関わる量を大切に思う。



聖歌の額

October 09, 2010

セーヌ沿いのブキニストで見つけたネウマ。


ホントはね、大学のときネウマを読むのがスラスラできなくて随分苦手だったワ。ちょこっと歌ってみる・・・ 相変わらず苦手ねぇ。

詩篇が書きつけられた古い紙は虫食いの跡がたくさんなの。

此ちらへupした巨大な額に次いで重たいキャードル。お玄関ぐちへ置いてみる。

赤い4線譜とボルドーとチョコレート色の額は 大好きな組み合わせなのデス。秋冬らしい色付けメインに小物をちょっぴり模様替え。




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