La maison X



アトリエ

October 25, 2014

大分長い間、唯一の日本間にしてたお部屋があった。


元々は洋間造りの一室を長期滞在者のために内装替えして幾年。
今は長いお泊まりのお客様なんてないし・・・って結婚後は元に戻すことにしたんだった。

日本間仕様に内装変更したのは一部だけで畳を敷いちゃったわけじゃあないから、少しずつ手作業で戻すのは割合に簡単そうだった。


お稽古やレッスンの合間、息抜きにちょっとずつの作業。


夫がアトリエっぽくしようって言ったのだ。

  できたアトリエで何が作れるかっていえば
  アトリエでするのはアトリエ造りだけです、
  ナンテ本末転倒が予想されるのに。

恥ずかしいなあって感じつつも、なんちゃってアトリエを造るのは面白いかもって思えた。

何より、お家ごとが好きな夫と
一息つく時間に小さく模様替えしてゆくのは楽しい。


とは言え、置く物なんて特にないのだ。


若い頃の学業で随分長く実家を離れてたころは
狭いアパルトマンに暮らしてた。
いつでもお引っ越しできるような身軽を望んで
あんまり物を持たない癖がついてた。

癖は歳をとっても変わらなくって・・・
結局いつまでも物がない生活のままになっちゃってるのだ。


貼る場所をまだ決めてない紙モノを集めたBoxを備えたりして
お部屋を飾りつけるための出番待ち素材が並ぶ、準備用アトリエっぽくはなってきた感じもする・・・


  夫はお家をさわるとテンションが上がる。
  男の子君の感覚なのでしょう、夫の弁を借りると
  '開けてみたくなる扉' '登ってみたくなる階段'
  '覗いてみたくなる窓' が大好きみたい。

アトリエにも其んな因子が設けられるといいなあ。


祖父がお仕事に使ってた形見の絵筆も居場所を見つけた。
自分は絵の1枚も描けやしないんだから益々なんちゃってです。


おままごとで "此処キッチンね" って地面に線を引けばもう其処がキッチンになる風な、妄想だけで成り立ってる場所。

まだまだ改訂の余地あり。



年頭2013

January 02, 2013

年頭の住まい。


使い残したアンティーク毛糸をバスケットにコロコロ仕舞った。
この3日また酷い寝不足をやってしまった。

30日はお仲間と恒例蟹すきを楽しんだ。
遅く帰宅してfacetimeで恋人と朝5時まで話した。

31日はカウントダウンライブだった。
0時に帰宅してfacetimeで恋人と朝6時半まで話した。

我ながら馬鹿じゃあないかって思う。


大きなベッド。
フランス20世紀初頭のピケ。


元旦の昼まで此処へもぐり込んでた。

元旦の朝に名残惜しみながらやっとお話を切上げ、
正午まで昏々と眠るのは昨年とまったく同じだった。

**


大晦日ライブで演奏の度にウズラちゃんにiPhoneを渡してた。
自分のiPhoneカメラで演奏風景を撮ってもらうためだった。

席へ戻って手渡してくれるウズラちゃんは半笑いだった。

恋人からひっきりなしにメッセージとメールとフォトストリームコメントが入り、写そうとを構えたウズラちゃんの目にいちいち恋人の名が表示されてたのだった。

きゃ〜ごめんね〜恥ずかし〜って女子トークになった客席。

**


メールやfacetimeの話題は

おせち料理など神事の供えものや
年越し蕎麦など江戸以降の風習や
国を異にする中国伝統が輸入されたものや
風習の元になる東洋思想や
それらを形作る所謂 "謂れ" と迷信など
頭を悩まされる事例についてだった。

フランスクラシック音楽と世界観を異にするお正月の混沌に触れずに済むよう、目と耳を塞いで過ごしたいと激しく訴えた。

混沌の中には寛容がないからだ。

  *寛容というもの


お年賀状のことも話した。


happy new year はI wish が含まれ、相手の今後を年明け前に have a good time のニュアンスで述べるほうが多いけれど、明けて慶賀を祝す感覚の違いの事などだった。

自分が慣例に合わせられるギリギリの形が此のニューイヤーカードになった。サントシャペルの絵を入れた。


静かな年頭。


ゆっくりとプロコフィエフとドビュッシーをお稽古している。


*寛容というもの

*疎外感を越えて
  *不思議な駅(15)好きなもの
*サン・ニコラの日
*2011新年
*サンタクロース
*クリスマスツリーと恩寵の聖母
*禁欲のクリスマス・イヴ L'abstinence
*お年賀状プリント



幸せな椅子

October 29, 2012

変哲ない木製の白い古い椅子。


今の家にお引っ越しの頃に備えたのだった。

40年以上昔の椅子・・・

幾脚かあったうち、今は1脚だけが残ってる。
木製の宿命で脚や背が外れてしまったのだ。
私たちは壊れそうになった椅子を捨てず、テラスで使い始めた。

初めはときどきお茶を飲む椅子にした。
すっかり脚が弱ってからは鉢置きになった。

昨年お外の温湿度変化で上板もばらけてしまった。
もう椅子として機能しなくなった。
私たちは完全に壊れた椅子を捨てず、お庭に飾った。


お水遣りが頻繁でない多肉植物の小さなブリキ鉢なら置ける。


もちろん便のために置いてはいない。
愛情以外の理由はない。

  たくさんの話し声と愛情の交換を聞いて
    長い年月を過ごしてきた椅子の、
      今は椅子の残骸となった白い木片の
        なんと幸せそうな姿だろう。

元は椅子だった此の木片の姿を毎日見るのが大好きだ。

背凭れになっていたポール部分は蔓を這わせて元気に働いてる。


朝、遅めの時刻におもてへ出た。


午前10時半と普段より遅めのレッスン開始だったから。
ゆっくりしてて表の掃き掃除が普段より遅くなったのだ。

前夜は風が強くって、濡れた落ち葉が風に乗ってアプローチ前に溜まりを作ってるはずだった。

帚を携えお外へ出ると音が聞こえた。
シャカッシャカッシャカッ

門から覗けばお隣さんが拙宅前の落ち葉をお掃除しなさってた。

  *隣人
  *両隣のお庭

きゃ〜、ごめんなさいってお外へ出ると、
ううん、いつも綺麗なお花をありがとうと笑った。

私も気がついたときは他所様のほうにも帚を伸ばそうと思った。

**


表のお掃除を終えて洗い物をしていると、生徒ちゃんが早めに到着の気配がした。市外から自動車で通うママ生徒ちゃん。

洗い物の最後の1つを急ぎながら見るとはなく窓から生徒ちゃんの自動車に目をやってた。早くお玄関へ回りましょって思いつつ。

お玄関と方向の違う別の窓から偶然覗くことになったのはお初だった。生徒ちゃんが自動車を車庫に入れる様子は此れまで見たことはなかった。

若いママ生徒ちゃんはガレージ扉に向ってお辞儀をした。
"失礼します" って声に出した・・・

  いつも見えないところで此んな風にしてたの?

驚いて其のまま見続けているとガレージから繋がるドアーの前でもう一度 "失礼します" と声を出して会釈をしてから彼女は取手に手を掛けた。

**


昔椅子だった木片は、此んなたくさんの風景も見ている。
そしてとても幸せそうな表情をしている。


*アンティーク好きの理由
*アンティーク途中
*アンティーククロスはまだ先
*アンティークを愛でる

*ゼロ円インテリア
*ペイントもの・・・♪
*断絶ないインテリア

*エートル
*エートルが繋がる
*エートルとプロセス
*エートルとエグザゴン
*エートルを愛でる

*六角のカタツムリ
*古いスクリーンはワンコのエートル
*内緒のエートルは黒田節

*HPお道具ページ

*望郷
*望郷とエートルとショパン

*使い込まれた古書♪
*古いコミュニオン・カードと物



2012年10月のベッドルーム

October 19, 2012

ベッドルームにヴァントゥイユの日のブーケを吊るした。


下がり天井部にレールが設置してある。
ドライにするお花を下げるため。

壁面に当たるところがないからお花がへしゃげず、まぁるいドライが作れるの。セミクローズの間口でも綺麗にできますネ。


花びらが開ききるごと花活けから上げて、少しずつレールにぶら下げてゆく。


**


大阪へ行ったついでに蝶番君のお家へ廻った。

クリスマスコンサートのプログラム提出が迫ってるの。
広報の期限に間に合わせるには今週末の音出しが必須だワ・・・
音出し前の選曲を此の数日で上げなきゃならなかった。

蝶番君のお宅は作業場と化し、部室の様相になってしまった。

  私はクリスマスソング・メドレーの編曲をして、
    蝶番君は其処からパート譜制作。
      ネットで落とせる候補曲を2人で選んでゆき
        蝶番君がプリント。プリント済を私が仕分け。
  
  プログラム概要をノートに書き出してる間
    蝶番君はまめまめしくコーヒーを淹れお菓子を並べる。
        私はお菓子を食べ散らかした上に
          暖かいお夕食を作って頂いてしまった。

食べ終えてまた作業。
最近買った本も見せて頂いた。

革命下のフランス上下巻に、モンマルトルの芸術運動詳細、ジャン=ミシェル・ネクトゥーのフォーレ研究・・・

ドイツ帰りだった筈の相方さんを間違いなくフランス世界に引きずり込んじゃったワ♪ って実感に喜びつつ帰り支度。
    
週末に音出しとタイム取りの後、決定曲目を当日の内に主催様へ一緒に提出する事務をしなきゃね。合わせのお約束をしてオミヤのクッキーまで頂き、神戸へは深夜の帰宅。

入手してきたコピー譜を貼り合わせ
文具を整頓などした真夜中。

予定の考え事はお掃除や整頓をしながらが好き。
台拭き片手に本の間の細かな埃を拭ってゆく。
考えがまとまるにつれ周囲もピカピカしてくる。

お稽古がきゅうきゅうで近頃他のお仕事を断り過ぎてたの。
次のはお受けできるかどうか・・・って迷ってた。
ババール曲を大事に作る時間がどうしても欲しいから
今月のもお断りする他ないワって気持ちが決まった。

贅沢な悩み。重要な本番依頼をお受けしないのは贅沢過ぎる。
でもね音楽ですもの、贅沢な方法じゃなきゃ意味がないワ。

1曲に贅沢に時間を注ぎ込んで、贅沢なプログラム仕立てで
音と音楽に限りなく贅沢で居たい。

**


私がしたい音楽の贅沢は、散りかけた生花は棄ててしまう種類の贅沢じゃない。お花の様相を見つめ、時どきの最も美しい姿を心に留められるよう蕾も、開いた姿も、朽ちた色味も1輪を叶う限り愛でてゆくことだナ・・・

  10月もすぐに終わってしまう。
  今日は何が成長できるだろう。
  どれくらい学び進められるだろう。


*2011年11月
*2011年12月
*年頭の記録2012
*2012年1月
*2012年2月
*2012年3月
*2012年4月
*ちょこっと凝集
*異常食欲、2012年5月
*2012年5月末
*2012年6月
*2012年7月冒頭
*2012年7月のリビングルーム
*2012年8月の本番翌日
*Macへ行こう(12)8月とLion
       ?僕が知ってる8月の嘘っこ
*PJバーベキュー2012と8月末
*2012年9月のペンキ塗り
*2012年10月ヴァントゥイユ当日



2012年10月ヴァントゥイユ当日

October 13, 2012

本日のチケットお取置きのお客様への封筒を作った。


作業してるのは此んなライティングデスク。

壁に掛けてるのはパリ郊外の玩具ミュージアム冊子、
父が作った古い釘入れにスタンプやミニカード、
右手オレンジのは使い古したミサの要項。

  デスクからぶら下がる紐はね、
    此のアンティークバッグの鍵ですヨ。

**


今日はライブラリ・コンサートの日。
あっという間に10月も半分近くが過ぎてしまった。
お稽古に追われた2週だった。

  ピアノ室外の家事時間はくだらない事ばかり考えた。

ドストエフスキー "罪と罰" 第2編におジャガとひきわり米のスープが出てきたの。ひきわり米って何でしょうとインターネット検索しても、ひきわり豆ばかりに当たった。粘り少ないタイプのお米を砕いてスープで煮ると其れらしくなるかしらと考えてみた。

ロスタン "シラノ・ド・ベルジュラック" には《菓子製の大きな古琴(リラ)》って記述があった。お砂糖細工の絃と果物漬とパン粉でこしらえてあるそう。どういった品か想像できず悩んでみた。

**


色んなお部屋を少しずつ秋らしくプチ模様替えを進めて暖色のファブリックに取り替えた。食器も茶系の陶器が棚の前面へ出た。

  マムが咲き紫陽花が葉を落としはじめた。
    ゲンノショウコの小さな白いお花が満開になり
      ホトトギスの蕾がたくさんついた。
        薮蘭はひっそりと花期を終えた。


今日のコンサートが短い秋の小さな記念になりますように。

  本日午後3時より大阪南YMCAにて。
  どうぞお越しくださいませ・・・


*2011年11月
*2011年12月
*年頭の記録2012
*2012年1月
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*異常食欲、2012年5月
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*2012年7月のリビングルーム
*2012年8月の本番翌日
*Macへ行こう(12)8月とLion
       ?僕が知ってる8月の嘘っこ
*PJバーベキュー2012と8月末
*2012年9月のペンキ塗り



音楽解説書とマメマメ

October 11, 2012

肌寒い朝。


窓を開けるとご近所さんのお庭から金木犀の香り。
心が浮き立った。

カフェオレ飲んで表へ出てお玄関まわりをお掃除中にパチリ。
今日のババール合わせの前に再度相方さんのマメ・ネタ。


ピアノ室の新入りフランス・グロタン社のカタログ。


相方さんがヨーロッパで入手してたカタログを帰郷の際に持ち帰って下さった。こんなの好きでしょ? って。ホントにマメです。

  ピアノ室にピッタリ〜♪

**


先日は真っ昼間にお電話いただいた。

先日といっても前回合わせから中4日きり空いてない。
その間の出来事ネ。

相方さんは本番直後の古本屋さんからお電話してきてくれた。
フランス人のフォーレ研究家の解説書を発見したんですって。
私がその書籍を要りようか問うためだった。マメだわ〜。

問うてくれたことにお礼を言ってから、本は要らないと答えた。

相方さんは、プレゼントしたら要ります? って重ねて問うた。
とってもカッコイイお申し出で心から嬉しいし、本当は読みたくて仕方ないけれど要らないのとご返事した。

  そしてね、解説を今読まないわけをお話した。

**


音楽以外の解説書ってたくさん読む。
世界史やカトリック教義はよく解説に頼る。

文学は、該当作家さんのお作を幾つも読破した後に文学研究書で教わるのが楽しい。

バロック絵画に至っては解説書なしに観賞できないくらい。

描かれた人物がどなたで聖書のどの部分など解説を読まないと目にするだけではピンとこないし、現代人が受ける印象と異なる意味合いを示唆する時代的背景に関しても万年観賞初心者の域を出ない。

  解説を遠ざけるのは音楽だけなの。

**


音楽は鑑賞者じゃなく実践者の立場だから、研究者の視点を加えず、他人様のイデに導かれることなく直接作曲家に向合いたい。

理由はただ其れだけだけれど譲れないところでもある。

  作曲家の楽曲を演奏したいのであって、
  研究者が示す楽曲を演奏したいのではないから。
  研究者が楽曲と向合うように、私も楽曲と向合いたい。

ゼロからまず自分で研究することが奏者の基本姿勢だと思う。

そうあるために皆が早々と学び舎を選択して

  *音楽大学選びのつぶやき

演奏より何より、学びの姿勢と意味と方法を掴み
研究者の背中を追って大学時代を過ごし、
その中ではお師匠様を頼り、たくさんの解説を頼る。
其処を離れることができる日のために。

沢山沢山の音楽家の卵達は、頼るものに自分を寄せる年月が4年では短いと感じるから院に進み、また外国に幾年も学んで、ようやっと自らの手が直接楽曲と相対峙して許される気持ちを得られるのだから。

  ポコポコ鍵盤を押したりキコキコ弦を擦るのじゃない
  《音楽》そのものを手に入れるための学びは、
  そのためにあるのだから。

楽曲に向合うために読みたいのは、作曲家と同時期同国の文学、作曲家に影響を及ぼした神学、環境としての商業史、作曲家が用いた詩人さんのお作、芸術家達の横繋がりの交友録とコミュニティ、コミュニティを形作った街の文化史。

ただしお1人だけ解説に近いものでも読んでゆく執筆者はウラジミール・ジャンケレヴィッチ。

彼の作品は音楽美学と音楽哲学を合わせた独特の分野。何が有難いといって、楽曲そのものを理解していなければ彼のお書き物内容が理解できない風に仕上がっているところヨ。
つまりジャンケレヴィッチ作の場合、実践できていない曲を解説だけでわかったつもりになる危険はほぼないのじゃあないカナ。

大好きだった恩師はじめ、愛するお師匠様方の愛読書。
恩師は教科書のようにジャンケレヴィッチを使い、弟子たちに読み込むよう強要した。有難かった。

  *愛する師を失って

当のジャンケレヴィッチ著作を先日蝶番君が持っていた。

**


ジャンケレヴィッチの他の解説は、歌曲ほぼ全作コンサートで終えるくらいフォーレに近しい自分を作り上げてから。解説をあくまでも軸の上の参考と置けるようになってから読みたい・・・って話した。

ホントはちらって覗いてみたいけれど我慢我慢。

**


さあさ、今日は最終合わせ。頑張ろ〜。


■デュオババール関連リンク
*デュオ相性
*分かち合いと本

*2012年7月のリビングルーム
*紫陽花の部屋で
*マンドリンと中也
*ドビュッシー "木馬" 音源up
*ラヴェル "カディッシュ" 音源upとロラン

*ピアノ室の時計
*自由
*ドビュッシー絵画と過ごしました
  ?僕ができなかった球拾い
*相方さんの夢

*伴奏者の勘違い
*アンタ、サイコー!
  ?僕が見たリハーサルの隙間

■コンサート外関連リンク
*パナソニックな日・・・♪
*Macへ行こう(14)フォトストリーム
*カタツムリ石鹸とマメマメ



音楽大学選びのつぶやき

October 04, 2012

お玄関に秋明菊が咲いた。


  過ごし良い季節は留まってくれず
  花びらを揺らす風が日に日に冷たくなる。

**


昨日の生徒ちゃんは受験がまだまだ先の可愛い少女。
幾年ものちの進路をお母様に相談された。

はっきりと大学を決めるのは未だでも、関西か関東かの目処を早めにつけておくのは必要な場合もあるものネ。お台所事情のご計画も大きなことですもの・・・。少女生徒ちゃんのお家の場合はお厭いがないようだから金銭面度外視のお話をした。

  私自身を振返れば・・・

親族に音楽家はごく少ないのだけど数人が桐朋出身で数人が芸大出身だった。ずぅっと昔の卒業生ネ! 何故ってピアノが楽しくなってた6、7歳頃、彼らはヨーロッパで演奏してる中堅だった。

情報がない時代は、身近な音楽家の意見が唯一の参考だった。
帰国中の親族のアドバイスは自分達の出身校2校だけだった。
幼い私は教えられた2つの内どちらかを選ぶのだと思った。

性質的にこの娘は自由過ぎて芸大向きじゃないわネ・・・って言われてる頃に感動のコンサートに出会って、瞬間的に大学は前者と決めちゃった。

  *桐朋と決めた日

元々選択肢が2つしかないのだから何にも悩まず決めたんだワ。

  母校は、校風気風がピッタリ合った。

遠慮なく攻防戦を繰り広げられる自由さ荒っぽさを特に愛した。
実力主義は風通し良く、強いハートの持ち主のお仲間の中で
少々の荒くれを躊躇せずに済む抑圧のなさにノビノビしてた。

  *変態さんオタク・アマチュア
  *分かち合いと本

先生方にも相方さんにも恵まれて眩しく過ぎた4年間だった。

  *ラヴェル "ラ・ヴァルス"

年に寄っても周囲のお仲間に寄っても随分違ったろうし
向き不向きがあるから万人に母校を勧めはしないけれど
私は大好きだったワ・・・

  大学なんて何処でも本人が学ぼうと思えば幾らでも学べ
  怠けようと思えば幾らでも怠けられる。

  でも環境に左右されず1人で励むほど強くないなら、
  4年も身を置く環境がとても大事になってくる。

1人立派に学べる学生さんにとってだけ大学は関係ないのだ。
ごく普通な、うちの生徒ちゃんはそうじゃない。

**


  生徒ちゃんのご家族に問われたときは
  どういった基準でお話しするか。

入学合否のレベルで考えても仕方ない。
少子化の今時は、よほどのことでなければ大丈夫よ!
熱心にレッスンを受けてくれさえすれば、どこでも行きたい学校に入ることができるのを前提で話す。

4年の学びが薄い結果になれば入学の意味は半減だから、後の実りに繋がる教育を施してくれる大学を第一に考えてお話する。

**


  以前より小さな疑問があったの。
  関西で初めてもった疑問だった。

音楽周りの本読みから、ただ曲の感じを掴むだけの事までを一様に "勉強する" って表す人たちが居ることに。最初とても不思議な気がした。

  地方音大特有の言い方なのかしら?
    それとも特定大学内だけの言い回しなの?

私たちの母校では其ういった表現はしなかったナ。
何故ってお勉強の種類は細分化され、目的は細密だったから。

-- の曲を分析する、-- の和声を拾う、-- の構造をまとめる・・・など内訳を申す習慣で、楽理的内容も先生方の専門性の細分化からの影響のせいか、細かにカテゴリーで表してた。

一概にアナリーゼといってもブラームスのアナリーゼとドビュッシーのアナリーズは当然方法も目的も異なる。当たり前よネ!

楽曲が示す原意に沿ってアナリーゼが存在するのだから同じ分析法が成立する筈がない。其の考え方と意味を立証するのが細密化の強みであり有利性だろう。

だから特定の大学出身者が此れ等をひとまとめで表現するのは何故だろうって気になったの。

  多くの場合に表現は把握内容を示すもの。

    例えば5人の作曲家に1つの分析法しか持たないから、
      一括りに分析と言ってしまうのでは? と想像した。

        また音楽学それぞれの題意を体得しないから、
          偏に勉強と表現をするのでは? って。

  大学で4年も過ごして其んな馬鹿な結果があるだろうかと
  疑問になった。聞いているほうは違和感が拭えない。

理由は後に判明した。

何処の大学でも例えばラヴェル授業とドビュッシー授業が完全に分かれて詳細を学べるのじゃないと、初めて自分の世間知らずに気づいた。そんな大切な事さえ一緒くたに扱われる場がある・・・

音楽学にあまり力を入れない処では教授陣の数が少なく、よって教師側の作曲家区分への専門性が低く、学生が概要を修める格好に終わるのだと卒業生幾人かに聞いて仰天した。正直、わざわざ大学へ通って学ぶような内容と思えなかった。

  皆が其れだけに終わるとは思わない。
  学外で修習なさる方も居らっしゃるだろう。
  ただ確実に環境の一つにはなる。

  学外の学びは学費以外に大きな額もかかってくる。
  出費を押して、環境を黙殺して、弛まず励むのは、
  強靭な性格でもない生徒ちゃんには難しそうだ。

**


大学って場の良いところは、街を歩いても出会えない種類のスペシャリストに緻密な指導をされることによって、1つの音楽を追うときの高い精度と専門性に開眼する部分が大きいのじゃあないかしら。

其うして4年を過ごすうちに音楽の精細な美しさを知り、
学生を終える頃、大学で得た内の何を携えて音楽界を歩むか
選択肢をたくさん持って卒業できる事が宝ではないかしら。

入学時にはまだ学内で学びたいことが定まらなくても
卒業時に個々の可能性が増えているかどうかを基準に
生徒ちゃんの学校選びができれば・・・って考える。


**


もう1つはピアノ以外の楽器専攻の充実カナ。


ピアノ科学生にとって室内楽から学ぶことはとても大きい。
でも他楽器や学内オケが楽器数とレベルの両面でと充実しないと
ピアノ科在学中に室内楽を学ばない例も多くなるようだった。
自分の生徒ちゃんに其んな環境を勧めることはできない。

管弦問わず他楽器をアンサンブル相手として好みのままに選べ
好きな曲を幾らでも合わせられる大学生活であってほしい。

他楽器の充実イコール他楽器教授陣の充実でもあるから
ピアノ以外の先生方の観点で演奏を直して頂けるのは
学内だからこそ簡単に叶うこと。

卒業してから、今日はヴァイオリンの教授にピアノを直して頂いて、明日はクラリネットの教授に室内楽ピアノを聞いて頂くナンテ大変過ぎるのだから・・・

大学内でこそ叶う贅沢な時間を生徒ちゃんに過ごしてほしい。

**


生徒ちゃんのお母様へお話した基準は此の2つだった。

でも本当は受験なんかよりずっと前から選択が始まってる。
つまり此れは、私を教師に選んで意見を求めた生徒ちゃん一家と私の個人的師弟のやり取り。

他の先生を選択すれば大学への考え方も当然異なる。

  選択は常に付き纏う。
    学校へ行くか行かないか、
      誰に習い、誰と学ぶか、
        誰の意見を求めるか。

ピアノのお稽古は音楽学校へゆかなくても何処だってできる。
でももし大学時代が与えられるなら大学でこそ可能な最大限の学びを得てほしいと考える。一生の宝物を掴んでほしいと。

    私は過去のデュオ相手のお写真を一目見ただけで
    懐かしさに涙が流れるほどの宝を与えてもらったから

      *涙の朝

    生徒ちゃんたちもどうか素晴らしい時を手に入れて!
    花の季節はあっという間に過ぎてしまうから。


■お教室関連リンク
*ゆる〜いピアノ室へ生徒ちゃん募集
*ヘンレ色のピアノ室
*小さい生徒ちゃんのフランス教材
*趣味の生徒ちゃんのモンヴェル教材
*楽譜って綺麗・・・
*ピアノ室の紙ものと色紙展
*ババールのお教室
*繋いだ手のしらべ:転調
*アンティークメニューの使い道
*大人から始めるピアノ

*ラヴェル "ソナチネ" 1楽章
*クッキーとヴァリエーション・レッスン

*ピアノを諦めてる人へ(1)4.20ライブちらし
*          (2)5.30パリの風ちらし
*ピアノレッスン1:辞めちゃう理由?
*       2:楽しみって何?

*ピアノが辛いとか、カトリックとか

■HP
*ピアノ室



2012年9月のペンキ塗り

September 28, 2012

お水回りの棚の中。


塔の形のフランスの古いクロモ切抜きは、せんにメルスリーひげから届いた品。
ひげ様にはお任せで大きめクロモを適当に見繕ってとお願いしたの。


左右対称の棚のもう一方にもメルスリーヒゲのクロモがちんまり飾られているのでした。



**


9月は譜読みに追われ続けた。
8月がピークと思っていたら9月は輪をかけて酷い忙しさだった。

30日のファゴットパーティー+プラスまで頑張ったら、あとはデュオに専念できる。何とかかんとかもちました。

そしてね忙しくしている内に、思った通り元気になった・・・♪

9月2週目体調を崩して時間がないのに病院通いも続いた。
終息近いと思われた骨の炎症が酷くなり、痛み止めを入れて1、2時間は何もできない日があった。夜は激痛で眠れずに。

痛くて痛くて頭脳労働も練習の肉体労働も無理な時にするよう選んだのは、頭も身体も使わないペンキ塗りだった。

就寝前に準備した。塗り替えたかった裏口の靴箱・新聞紙・ペンキ・刷毛。次に大きく痛んだら、座ったまま何も考えず刷毛を動かす作業に取りかかれるように。


幸い (?) 痛みはすぐにやってきて、お陰でペンキ塗りが捗った。
汚しペンキとヤスリ掛けで古びた感じを目指したりして・・・
自己満足全開。


此うしてるうちにきっと痛みも去るワと期待しながら、加減がおかしくなる都度少しずつ塗ってった。1週間ですっかり戻り、とっても元気になりました。

天板にオリーブ枝とフランスからのお手紙を飾ってひとまず完成。次に痛む日々が来たらばサンドペーパーで光沢を消してゆきましょう。

今日は生徒ちゃんのレッスンから朝を始めますヨ。
ドビュッシーがだいぶ上手になった音大卒業生ちゃんデス・・・♪


*2011年11月
*2011年12月
*年頭の記録2012
*2012年1月
*2012年2月
*2012年3月
*2012年4月
*ちょこっと凝集
*異常食欲、2012年5月
*2012年5月末
*2012年6月
*2012年7月冒頭
*2012年7月のリビングルーム
*2012年8月の本番翌日
*Macへ行こう(12)8月とLion
       ?僕が知ってる8月の嘘っこ
*PJバーベキュー2012と8月末



両隣のお庭

September 15, 2012

槿の木にお花がついた。


この木はもうせんお隣さんがご夫婦で拙宅庭へ運び入れてくださった。そのお庭を眺めれば、拙宅からお譲りした紫式部が実をつけている。

もう一方のお隣さんのお庭は・・・

  *隣人

苗や挿し芽の交換をとっても頻繁に行なった結果、
咲いてるお花の種類がお隣同士でお揃いになりつつある。

フルーツトマト赤くなってる? って問われ、
よく熟れてもう食べちゃったと答えた。

ケイトウの苗を分けて頂いて初雪葛を根分けした。
両のお庭に同じ植物がまた増えた。


こんもり育って石を這う初雪葛が大好きで、
桃色によく染まったところを差し上げた。



**


苗を買い求めて植え作ったのと少し違う気がするお庭が好き。
両のおうちに同じ草木が育つまで幾年がかかってて・・・

拙宅から挿し木したローズマリーは、お隣さんでは拙宅よりも少ぅし小さい。お隣さんから株分けされた南天は、拙宅ではお隣さんより少ぅし小さい。

時の営みが目に見えて、人同士の年月をそのままに映してる。

  育てること、育てて分け合うこと・・・
  たくさんの場面でできるようになりたいナ。

**


数日続きの発熱。風邪じゃあなさそう。疲れかな?

ファゴットパーティの譜読みに忙殺されていたから朝はソロの感覚を取り戻して、レッスンを挟んだ午後に、明日のババール合わせの準備を進めなきゃネ!


*断絶ないインテリア



ラヴェル "カディッシュ" 音源upとロラン

September 04, 2012

風に秋の始まりを感じた。
お庭の大きな石の上に昨年拾った松ぼっくりを飾った。


9月になってお庭も過ごし良くなってきたナ・・・
日暮れが早くなったのが何だか切ない。
朝顔は伸び止まった蔓に蕾を残してる。

今月読み終えてしまったロマン・ロランに嵌って、ブログでもお友達にもずっと語ってた。相方さんにもよく話してた。

  *紫陽花の部屋で

ある日の合わせでファゴットケースに、古いハードブックの世界文学全集ジャン・クリストフが入ってた。

ロランのフアンだった蝶番君のママちゃんのお品だという。
音楽と共に書物を分かち合えるのは何より嬉しい。

  *分かち合いと本

プリュドム、アポリネール、ヴェルレーヌ、シルヴェストル、
リシュパン、ユーゴー、ヴィルモラン、そして中也など

  *マンドリンと中也

色んな書物のお話を分け合える幸福を感じてきた。

  私にとって書物の趣向はアンサンブルベースの1つで
  其の共有あってこそ成り立つensemble(調和)。

  音楽はバックボーンを顕著に顕すから・・・
    元々共有できるバックグラウンドが
      相方さんとの間に存在していたのは
        ごく当たり前のことかもしれないわね。

**

ラヴェル "カディッシュ" をupしました。
演奏は此ちらからお聞きになってくださいネ!

  *ラヴェルとエゼキエル
  *ラヴェル "カディッシュ" 再考

**

ミスターメジロのファゴットパーティー・プラスの譜読みを午前のうちに進めよう。ババールでまだ演奏してないファゴット曲たち。楽しみだワ・・・♪


■ロマン・ロラン関連リンク
*ショパンとロマン・ロラン
*本日PJソロライブです
*満員御礼Merci beaucoup!
*大人から始めるピアノ
*ちょこっと凝集
*おしゃべりな家
*ドイツ民族・フランス音楽
*フランス民族・フランス気質
*MP行って良かった
*実を結ぶこと
*自由
*紫陽花の部屋で
*古希のお祝い
*"思うように弾けない" について
*PJライブ動画1:2012
*頑張って! と言われることは



2012年8月の本番翌日

August 14, 2012

酷い雷で目覚めた。


体験したことがないような恐ろしい勢いの雷です。
土砂災害警報も出ています。
何処にも被害がありませんように、と泣きそうな朝。

怖がってるより楽しいおしゃべりをしましょうか。

**


小さなシャワールーム側のニッチ。
ドライ紫陽花を今年収穫できたものに取り替えた。

  毎年の此の作業がとっても楽しみ。
  うち中のドライ紫陽花を入れ替える紫陽花週間。


ダイニングルームにはまだ元気に活けられてる紫陽花。


色んな取り皿を重ねたアイアンバスケット。
紫陽花と同じ色のカフェオレのボウル。

こっくり甘い巨峰を食べた。
コンサート翌日の疲労した身体に染み込んだ。

少し休みながらデカルト著 "省察" を読んだ。
感覚と知覚と観念の解明が面白かった。

**


エリュシオンが終わったら1日休息を取ろうって決め、また体調を気にしてた周囲に散々な忠告をされていたのに、やっぱり次が弾きたくて我慢できなくなった。

ソロのショパンやメンデルスゾーンの譜読みをした。
朝から午後まで費やして小さな歩みながら順調に進んだ。


午後はお庭の低木の小枝をさっぱりと刈り込んだ。
朝顔の蕾がまた増えてるのを発見した。
フルーツトマトが赤く赤く染まってた。

バジルの葉をたくさん収穫して一気にフードプロセッサーでペーストにし、ガラス小瓶に分けて冷凍した。バジルが好きな恋人に冬も自家製バジルペーストで振舞いができるといいなって、今年はたくさん育てた。

  *泣く女とバジル

恋人のメールは、本番が済んでお調子に乗って動いていないかと問うていた。


お庭に出ているとお隣さんのお兄さんが蝉の孵化を教えてくれた。
フェンス越しにおしゃべりしてた。


お兄さんの手には土から上がったばかりの未だ半透明の身体をした、蝉になりがけの子が大切に握られてるって、ふいに気づいた。見せてもらわないようお願いして後退りした。


ドイツのオミヤのチョコレートを頂いた。
川石を模したチョコレートは時々あるけれど、ドイツの1地方の此れは変テコなアロマで激甘だった。


恋人と1日でお山のような量のメールを交わした。
今時の中高生のようだと時々思う。

お掃除してる夜にお電話が鳴り、またおしゃべりした。
なんて愚かで、終わりがなくて、馬鹿馬鹿しく素敵な恋だろう。
一緒に過ごす2度目の夏が終わらなければいいのに。


  どんな場面も時が過ぎるのが寂しくて、
  寂しくてならないほどに生きてる時間を愛してて、

  どうすれば時に抗う密度で生きられるんだろうって
  毎日毎日考える。


*2011年11月
*2011年12月
*年頭の記録2012
*2012年1月
*2012年2月
*2012年3月
*2012年4月
*ちょこっと凝集
*異常食欲、2012年5月
*2012年5月末
*2012年6月
*2012年7月冒頭
*2012年7月のリビングルーム



ダメダメの反省

August 01, 2012

情報、疎過ぎ・・・本当にダメダメでごめんなさい〜


ミント神戸さんがババールをHPに挙げて下さっていたのでした。私のブログのほうがお知らせが遅いなんて。

神戸新聞さんの記事も間の抜けた頃に知った上、現物を見逃しちゃった有様で・・・

  私もうどうしたらいいのかしら。
  ダメダメだわぁ。

**


今日の写真は紫陽花が溢れてるピアノ室のはじっこ。
生徒ちゃんのレッスンではお母様席。

  1日ババール合わせをした昨日。
    そして、本日もババール合わせ。

ペガサスコンサートが終わったら2連続合わせを予定してた。
エリュシオンの曲たちをみっちりやりたくて。


曲づくりに意識が全部いっちゃって
宣伝告知のタイミングを逃しまくるって
絵に描いたようなダメピアニストよねぇ・・・


  反省・・・

**


朝、新しくドライになった紫陽花をリビングへも飾って
コンソールを拭き掃除。

右側ブルターニュのキリスト像板はひげ様からの頂き物。


キッチンでは出番待ちの紫陽花。


  蝉が鳴いてる。

  朝顔がまた1つ開いた。

  オヤツのシューが焼けた。

  暑くなりそうな朝。

ババール頑張っています。
8月12日エリュシオンの園、ご予約承ります。


■"エリュシオンの園" 関連リンク
*ババールちらしデザイン
*8月12日プログラム
*爛熟、プーランクと爛れ



8.12レアなプログラム

July 27, 2012

紫陽花を水上げしながらドライにすべく、おうち中の器を総動員。
大きな器が足りなくて、どっさり詰めてお花がギュウギュウ。


テープだらけの譜面と紫陽花。
此んなピアノ室で昨日はババール合わせをしてた。

エリュシオンの園ではラヴェルが5曲あって嬉しいな。
写真は亡き王女のためのパヴァーヌのデュオ譜を、スコア確認してるところ。

今年1番のレアものを集めたプログラムが楽しいの♪

ラヴェルはカディッシュと2部作になっている "永遠の謎" が入ります。お耳にされた方はごくごく少ないでしょうし、コンサートで聞かれたことがおありの方は殆どいらっしゃらないのじゃあないカナ・・・ 珍しい演奏機会です。

タイトル通りの謎めいた曲。組曲 "鏡" 第2曲 "悲しき鳥たち" を思い起こさせる風なハーモニーで始まるの。不思議で・・・遠い過去の歌のようで、私たちが暮らす空間軸が溶解してしまいそうな魅力があって大好き。


此方はまた凄いことになっちゃってるラヴェル譜、"道化師の朝の歌"。
1905年作曲のピアノ曲を1918年にラヴェル自身が管弦楽編曲した版でファゴットをソロに使っていますね・・・♪


ピアノ&ファゴットデュオのバージョンではファゴットパートが複雑なので、支える音をピアノで受け持とうとオリジナル譜から写し取っていった。手術跡だらけの楽譜になっちゃった。

相方さんに相談せずに勝手に作業してた。
此の方がきっと安定感を増すだろうと・・・

思った通りに喜んでもらえてとっても嬉しいけれど、気がつけば元の譜面がわかんなくなるくらいピアノパートが複雑化しちゃってます。

他のレアものはフォーレ "アポロン賛歌"。

  *アポロンの壁飾り
  *アポロンの夢想

近代フランスの中心の大作曲家たちがエキゾチックなエッセンスに心を捉えられた様が素敵な作品群。
8月12日の兵庫県立美術館へどうぞお越し下さいませ。


まずは明後日7月29日のミニコンサートを頑張って参ります。


  *次、井上陽水さん
  *さだまさしさんも弾きます

明日はリクエストが多い恋のお話かな。



紫陽花の部屋で

July 24, 2012

紫陽花をたくさん摘んだ。彼方此方に活けた。


  みみっちく短い枝でも挿し芽して
    毎年少しずつ増やしてた紫陽花が
      今年はお庭史上一番の花付きだった。


ジャン・クリストフ8巻までを読んでしまった。
印象深かったところを書き出しておこう。

《ドイツ芸術がこれまで一瞥も与えず、クリストフ自身もその詩的技巧のうまさを閑却していたこれらのピアノの小曲、小唄、フランス的室内音楽などの、のんびりした優美さと、表面だけの道楽趣味との下に、クリストフは、革新の熱と不安とをほのかに見いだしはじめていた。

--- この熱や不安は、ラインのかなたにおいては知られないものであって、フランスの音楽家たちは、それによって、彼らの芸術の未開地に、未来を豊富にすることができる萌芽を捜していたのだった。》


  私ね、続く文章がとっても好きだわ。
  フランス文芸文化を上手に言い得てるよう。


《彼らは芸術の遠い領域を、消えた太陽と、輝きはじめた太陽とを探究していた、消え失せたギリシャと、幾世紀もの眠りののちに、大きな夢に満ちた大きな目を、再び光に向って開いた極東とを、探究していた。

古典的な秩序と理性との精神によって水路が開かれている西欧の音楽の中に、彼らは古い様式の水門をあけた。ヴェルサイユの池の中に、世界じゅうのあらゆる水を、たとえば、通俗的なメロディーやリズム、異国的な古い音階、新奇なあるいは更新されたいろんな音程などを引入れていた。


彼らより前に、彼らと同国人の印象派の画家たちが、新しい世界を人の目に開いてやったように --- 彼らは光の世界のクリストフ・コロンブスたちだった --- この音楽家たちは、音の世界を征服しようと夢中になっているのだった。


彼らは聴覚の神秘的な奥にまでずっとはいりこんでいた。そして、その内海の中に、未知の陸地を発見していた。》

             (7巻より 新庄嘉章様訳)

**


  あと2巻で終わる此の音楽物語が気に入ってて、
    事あるごと相方さんにおしゃべりする。

  演奏を共にするなら是非とも共有しておきたい書物。

お電話頂いたのを機に長々とおしゃべりしてしまった。
6巻に出てくるジャンセニスムについても取り留めなく・・・

母はパスカルのフアンで大学生時分によく読んだようだけれど
私はカルヴァン派系の影響があるジャンセニストの書物が
どうにも苦手とパスカルの陰口だとか。

  フランス作家やフランス宗教派閥のおしゃべりは
  いつも間接的に後の音楽に繋がって楽しいのヨ。
  音楽の分かち合いは鑑識の基礎を分ち合う事じゃないかな。

一方相方さんはアポリネール詩集を買っていた。

オーケストラで関東へ日帰りと聞いてた日。
現地で忙しい合間にデュオ曲のための詩集購入を知って
なんだか嬉しいなあ。

共通書物からくる共通認識ってアンサンブルに必要だもの。


こちらはお外。サンルームの窓に届いた紫陽花。
来年はお部屋の中から紫陽花が見えるかなあ・・・


■デュオ関連リンク
*デュオ相性
*分かち合いと本

*ピアノ室の時計
*ドビュッシー絵画と過ごしました
       ?僕ができなかった球拾い
*2012年7月のリビングルーム

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2012年7月のリビングルーム

July 20, 2012

暑い日が続いた。


  今年収穫した紫陽花を乾かして、
    リビングルームのはじっこに飾った。

奥にちょっとだけ見えてるお部屋は読書室。

  *読書室リンク

横長の読書室の隅でも乾燥中の紫陽花がたくさん待機してる。

**


ゆっくりした時間がない。もっとおうち時間を楽しみたいな〜
手を掛け育てたお花を飾る休息が大好きな息抜きで、
あとはひたすらにレッスンとお稽古に忙殺された7月。

一昨日の合わせは、ドビュッシー歌曲に力を入れた。
2、3拍ずつ異なる要求を出す合わせに
よくぞ何時間でも熱心に付き合ってくれると思う。

  拍ごとに歌詞フランス語を
    口で幾度もリピートしてもらい、
  
  原語の抑揚と伸び縮みを憶えこんでもらったら
    単語が持つ印象や、子音の量に沿って
      時にドラマティックに時に表情を抑えて
        発音リズムを変えて身体で憶えてもらい

  言語の音をそのままファゴットに乗せる試みをし、
    1単語につかう息の差異を何度もやりなおした。

**


歌を模倣するのじゃない。
歌曲として歌われる前段階に回帰する必要があるからだ。

今回扱うヴェルレーヌ詩を
ドビュッシーが読み、
そして音を付ける。

ドビュッシーの頭の中のプロセスで
言語が音符に結びつき、
その時はもうドビュッシーの1音は
幾つかの子音と母音の組み合わせと成されている。

それならば歌い手はもちろん器楽奏者も
作曲家のペンが音を記したフェイズに
立ち返るべきだと考えるからだ。

16分音符が4つ並ぶ。
楽曲の内では僅か1拍で過ぎる。
しかし4つは "同じ音" ではない。

従属接続詞と間投詞が同じ音の扱いで良い筈はなく
冠詞と詩のキーになる名詞の音が同じであろう筈はない。


  私は弾きながら歌い、
    弾き歌いながら拍間でしゃべり、
      空いた片手を振り回し、

相方さんが笑ったので我に返った。
"語りのドビュッシー" を作ることに夢中になって
ファゴットより大きな声を張ってしまい
曲に入り込み過ぎたと我に返った。

  あ・・・ごめんなさい。

  もう絶好調ですね(笑)

**


  練習中すぐにテンションがMaxになる私と
    一歩ひいてそっと音楽を乗せてくる相方さんとは

此んなパターンのお稽古が続き、重ねるうちに
毎回の本番の頃にはいつの間にか
足して2で割った良いバランスができ上がる。

今日は相方さんと会場下見兼、現地音出しに行って参ります。
どんな響きがするのでしょう。楽しみだワ・・・♪


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恋路の花

June 05, 2012

可愛いって感じたものを恋人に見てもらうのが好きで
私はいつもきゃぁきゃぁしたうるさい存在だと思う。


小さいカタツムリの殻を、カップの絵つけを、見て見てとうるさく騒ぐ。ひどい時は布のほつれに当てたパッチまで見せたがる。

この布はブルゴーニュ君が子犬のときに齧って、だからパッチで修繕して、そのパッチは昔発表会で着たお洋服の袖口なのだって、どうでもいい事ばかり語る。

見てもらって "うん。" って頷いてもらうだけで大満足する。

  さぞかしうるさいだろうナってしばしば反省する。

**


春のお庭で両手を取って、お花たちを見せに誘った。

肥料を混ぜた土を作り、嫌な虫を退治して、冬の寒い日も一生懸命お世話した薔薇が蕾を一杯につけてくれたから。
"ほら蕾がたくさん。此れも彼れも、もうじき咲くのよ。"

反省をすぐ忘れて、またうるさいおしゃべりを始めてしまった。

  紫陽花の群生場所に引っ張ってゆき
  ペールグリーンの瑞々しい蕾を見せた。

    "22個も蕾があるの。数えたの。"

  ブラックベリーが蔓を伸ばす石の上で
  開いた花を嬉しく示した。

    "ベリーの実はね、夏に食べられるの。"

  ピンクの葉っぱの初雪葛が這い登るのを
  見せびらかして喜んだ。

    "ほらピンクでしょう。葉っぱがピンク。"


うるささ全開で、ご迷惑満点だった。


お花たちを見てくれてるかと独りよがりに喜んでた。

  恋人は私を眺め、こういう蕾が嬉しいんだね、と笑った。


はしゃいだ自分が急に猛烈に恥ずかしくなった。
繋いだ手をパッと放して俯いた。


*不思議な駅(1)想い出
*     (2)階段の恋
       *バロックと階段
       *一目惚れの理:ケクラン
*     (3)見送り
*     (4)車窓
       *ドビュッシー "バラード"
*     (5)プラットホーム
       *音楽のひとこま
*     (6)初めての待ち合わせ
*     (7)ミンティアの味
*     (8)チェコの袋
*     (9)人身事故--スケルツォ

*古い携帯の音
*別れの月光
*揺らめきのドビュッシーバラード
*過去の女性からの手紙
*恋した匂い
        *繋いだ手のしらべ:転調
*ご不浄のやり取り
*白く光る花
*春のおでかけ
*海 -- アストレ

*恋の問いごと
*頬杖の恋
*タピオカちゃんの呟き
*タピオカちゃんのお手紙

*白木蓮が降った朝
*恋の花びら

*食の開放

?僕が思う靴下と階段
?僕が見た餃子
?僕が思うコイビート
?僕が聞いたシマシマヒストリー



モッコウ薔薇が寂しくて

May 12, 2012

お庭で小手鞠が満開になった。


同じときに蔓花を開いたモッコウ薔薇が寂しいと恋人に話した。

可憐な蕾をいっぱいにつけた先月。

**


お庭を見回って、此れから開く紫陽花の花芽を数えては喜んでた午後だった。ふっくら柔らかな薄黄色が散りばめられた蔓を見つけて脚が止まった。

  どうして今咲くの・・・

声に出して呟いた。
お庭に屈んで少しだけ泣いた。


モッコウ薔薇は亡くなった友人がくれた苗だった。


蔓薔薇を欲しがってた私に届けてくれた。
指を怪我しないよう棘のない蔓薔薇にしなさいと。

  *天国の友の薔薇

小さな苗は数年ほとんど花芽をつけなかった。
"今年はまだみたいよ。来年は咲くかなあ? "
みんなでご飯を食べながら話した。

今春初めて盛大に咲いた。
"見て見て、蕾♪ "
送りたい写メールの送信先はもうない。

**


お花が好きでお庭でたくさん育てる。
蕾をもったら嬉しく開花を待ち望み、
咲いた花々を室内に活けて愛でる時間は楽しい。

薔薇を沈んだ気持ちで花瓶に放つ日が来ようとは思わなかった。
優しい色の大好きな薔薇を30も40も摘むことが
悲しいばかりの作業になるのは初めてだった。

お墓に捧げる薔薇のように見えた。
テーブルを春色に暖かく彩って直視するのも辛くなった。

お花を見て気持ちが塞ぐなんて、と恋人の前でうなだれた。

友人は10数年で変化した恋人を皆まで知っていた。
恋人が変わるとすぐに紹介してきた。よくからかわれた。

  *僕が見たお別れとリスク

居なくなって此んなに悲しめる友人を持てた私は
きっと幸せなのかもしれない。でも・・・
友人が薔薇の姿しか留めなくなる日は想像しなかった。


*生きててよ
*元気になって
*祈り
*病床の絵
*食べてね
*会いたいよ
*折れた百合
*会えたね
*祈りの花
*月の光と母性
*届きますように・・・
*ピアジュリのお約束?
*お便りいただきました
*生と日々
*ハヤシライス
*「ごめんね」
*ブルターニュの聖画
*軌跡
*再転院
*想い
*2011年8月
*退院と再入院
*本日県美コンサートです
*感謝です
*友人を亡くした週
*天国の友の薔薇
*南京ハゼの実
*友の不在
*献杯
*天国へパリの風を
*死と最後のハーブ園
*涙と終演

?僕がおうどん屋さんで見たこと
?僕が思う荷台屋さん
?僕が行ったお見舞い



大人から始めるピアノ

April 30, 2012

ピアノ室のコンソールの上。


細長〜いの。計ってみると185cmx48cmだった。
日々レッスンで使うものをチマチマ並べてる。

大人になってからでもピアノを始められるカナ、って話されてた女性がいらっした。ええ勿論。私ね、大人から始めるほうがより楽しいコトが時にあるかもしれないって思う。

**


楽譜を読むって本を読むことに似てる。

音符が文字で、譜がストーリーだったらば、大人の方は聞きたいお話も伝えたい言葉もご自分の中に持ってらっしゃる。

心に自身のストーリーを備え持った大人が始めると、楽曲と照応するものがたくさん見つかる。

人生経験で得たのと同じものを譜の中に初めて感じる・・・其れってとっても新鮮な気持ちになれるものじゃあないかしら。

物理的な手指機能のお稽古も成長後の年齢になれば、其れを楽しむ趣意を持つのが易しいかもしれない。

  ロマン・ロラン "ジャン・クリストフ" 2巻に出てくる
  ミンナって女の子のお稽古は此んなでしたヨ。

《クリストフの方にちょっと手を差しのべ、冷ややかにこんにちはと言い、そのまま黙って、いかにもしかつめらしくもったいぶった態度で、ピアノに向かった。

自分一人のときは、彼女はひっきりなしに音階を弾いて楽しんでいた。なぜなら、そうしていると、半睡状態や、自分に語りきかしている夢などを、心地よく長引かせることができるからだった。だがクリストフは、無理にもむずかしい練習に彼女の注意を向けさせた。》

              (新庄嘉章様訳)

音階のお稽古をミンナのように楽しめるって素敵ネ!

ミンナの音階は彼女が "自分に語りきかしている夢" と同じに、
縒れて定まらない音だったかもしれない。
それでも彼女自身にも聞く者にも心地よかったことでしょうネ。


いつも思うんダ・・・ お1人でも多くの方がピアノに触れて下さるといいなって。

**


  5月3日祝日
  パリの風 第16回 "リュクサンブールの思い出"
  神戸布引ハーブ園 森のホールにて

  午後1時半開場/2時開演

ご入場無料です。午後はロープウエイが混み合いますのでどうぞお早めに山頂へお上がり下さいませ♪


■お教室関連リンク
*ゆる〜いピアノ室へ生徒ちゃん募集
*ヘンレ色のピアノ室
*小さい生徒ちゃんのフランス教材
*趣味の生徒ちゃんのモンヴェル教材
*楽譜って綺麗・・・
*ピアノ室の紙ものと色紙展
*ババールのお教室
*繋いだ手のしらべ:転調
*アンティークメニューの使い道

■ロマン・ロラン関連リンク
*ショパンとロマン・ロラン
*本日PJソロライブです
*満員御礼Merci beaucoup!



少女たちの居室

April 28, 2012

洋館建ての拙宅だけれど日本間が大小設けてある。


昭和40年代に作られた。理由は馬鹿馬鹿しくもある。
当時欧米から来客が続き、外国客が夢見る日本間が必要と考えた風だった。

現在、日々にそうそう外国ゲストがあるわけじゃなく、
あまり使われない日本間は森鴎外や堀辰雄の世界を模して私の遊び場になっていた。

  *大正浪漫(1)純一の巴里
  *    (2)桂子の巴里
  *    (3)礼子の巴里

大正風を試みようと足したり引いたり。

  今日の写真のお帳面も参考書の1つデス。

これはね、母の学校卒業時のお手紙帳で
せんにも幾冊かの写真をupしました。

  *サイン帳

母の卒業を送ってくれた沢山の女学生さんたちの文字からは吉屋信子様のお小説の少女たちに似通った姿が現れて・・・

古い時代の彼女達の居室はどんな風? って想像の内に小間物を並べてみたりする。お掃除を兼ねた大好きな遊び。

母への、少女達のお便りページをご紹介してみましょうか?
古い古いお手紙帳をちょっぴり覗いてご覧になりますか・・・?

**


お姉様へ
いよいよ哀しいお別れの時が参りました。
まずお目出度う御座居ますと申さなければならない私ですのに、わずか一年ばかりの間でしたが御親切に御指導下さったり、親しく遊んで頂いたお姉様に、最後のお別れをしなくてはならないと思うと、おなごり惜しく、哀しくてなりません。

時は過ぎ再び来ぬ日
樂しき語らふ想い出残し
翼擴げて立ち去りぬ

一年とは何と短い事でしょう。思えば私が貴女を初めて知ったのは一昨年のバザーの時でした。あの日の貴女に心から、あこがれを寄せました。そして、貴女と親しく出来ると云う喜こびから、演劇部に入りました。
お笑いにならないで下さいね。昨年の文化祭の時、メークアップをしていただいて、どんなに嬉しかったでしょう。私の今日までの念願は、お姉様と一度同じ舞台に立ちたいと云う事でした。この望みも、あわい夢と化してしまいました。でも、私の胸は、お姉様と同じ様に演劇を愛していると云う喜びでいっぱいです。
どうぞ御卒業なさっても演劇部に良き御指導と親しい友情を、お寄せ下さる様お願い致します。

劫初より造りいとなむ殿堂に われも黄金の釘一つうつ
ご存知でしょう。与謝野晶子の歌です。どうぞお姉様、お身体をお大切に、御幸福に・・・

倡子

**


お優しき生徒会会長様へ
良き指導者であられました貴女の熱心さ、ご親切を
いつも美しいものだと眺めて憧れておりましたの。
せっかくおたがいが楽しく暮らし始める頃
貴女はこの学び舎から社会へとお引越しなさいますのね!

私達 下級生にとってなくてはならないお方
ご親切で
おやさしく
明朗な会長様
もうすぐお別れすると思うととても悲しく涙がこぼれます。
全校生徒をやさしく導き何事もテキパキとしてらした貴女を
けっして忘れる事はできません。
何だか胸がつまって書けなくなりました。
いついつまでも御健康に、御幸福に
マリア様の御恵みがあります様。

次美

**


水ぬるむ春と共に悲しいお別れの非が訪れて参りました。
いよいよ御卒業ですのね。
幾多の足跡を残され今この学園を後にされる
お姉様のお気持ちはどんなでしょう。

何もわからずに入学した私達を、
よきお姉様よき指導者としてお導き下さった事
心から心から感謝しております。
いろいろな行事においても本当によく尽くされて
特に新聞部、演劇部においても私達の手本を
ご立派にご活躍なさいました。
物理、数学はお姉様の得意学科で多く教えて戴きましたね。
本当に夢のような学生生活でした。

御卒業がさびしくてなりません。私達下級生は
慶んでよいやら悲しんでよいやら分からなくなってしまいます。
御目出度う御座いますと申し上げなければなりませんのに・・・
三月四日にお姉様のための送別会を一同で致します。
私達の会がお姉様のお心に添いますようお祈り致します。

澪子

**


少女達の学び舎の記録。一生懸命な言葉。
時を越え娘の私が目にしてさえ楽しかったから、此んな雰囲気や言い回しがお好きなお方がいらっしゃるカナって、中をちょこっとお見せしてみましたヨ。


さて今日から読書はロマン・ロランは3巻に突入♪
先月からニーチェのお話を続けていたのはね、ロマン・ロランがニーチェを愛読していたからなの。

読みたい作家さんが好きだった書物に先に触れてみるのも、何だか楽しい読み方もかもしれないですネ・・・♪


■ニーチェ関連リンク
*2012年3月
*アンサンブル色々
*私の財宝
*ハマります、ニーチェ♪
*2012年4月



2012年4月

April 24, 2012

気持ちいい風・・・♪


ビオラが零れ咲く。ガーベラのビタミンカラー。ラナンキュラスはにょきにょき花芽を上げ過ぎて。

アプローチがにぎやかになった。土がどんどんお水を吸う。
土も植物も生きてる! 生きてる! って謳ってるように見える。

ラヴェンダーも増やしたくなってすぐ近くのお花屋さんへ出向いた。週末もっと良い苗を揃えるから、今日は買わない方が良いヨって商売っ気ないご提案をくどくど下さった。買うなって科白を押切り2株だけ求めた。他は週末にネ♪ 此んなお花屋さんが側にあって嬉しい。


夜にお電話を頂いた。


5時間もおしゃべりしちゃった。
時々やってしまう。もう切って休まなきゃって思いながら
おしゃべりが尽きず、いつまでも話してしまう。

2人とも最後は声が掠れてた。掠れた声が親密さを醸してた。

翌朝寝不足でぼんやりしててゴミを捨て損なった。

**


クリスマスコンサートが決まった。
実に季節感のないお話に可笑しくなって笑ってしまった。

8月12日の県立美術館コンサートのちらしを作ってる。
予算もないし自分でちらしデザインをしてみた。
規定の美術館ロゴの詳細等やり取りに忙しい。

ラヴェンダー植替えのため土を求めに行ったお店でも主催事務方から4度もお電話がかかり、手にした培養土の大袋に咄嗟にメモを取った。

帰宅して取りに上がったメモ帳片手に土の袋の文字を写す。

**


ニーチェを再読し、行動と意識について考える機会になった。

《強者は必然に離散しようと努め、弱者は必然に共同しようと努めるものだからだ。強者が結合する場合、それはただ彼等の権力意志の攻撃的な全体的行動及び全体的満足を期待してなされるに過ぎず、従つて個人の本心からは多大の反抗を受ける。これに反して弱者が互ひに団結する場合、彼等はこの団結そのものに愉悦を感じる。----- 弱者の本能がそれによつて満足させられると同じ程度に、実際生れつきの "主君" (即ち人間の中の獨居的猛獣属) の本能は組織によつて刺激と動揺とを受ける。》

             (木場深定様訳)

共同による愉悦に対して、強者の結合は心的な意味を持たず、しかし目的を持ち、元々好む離散の形も行動自体を喜びとするものではない (おそらく喜びは目的の達成) ところを面白く感じたのと

其れよりもっと面白いのは、ニーチェがあくまで強者として強者を語りプラトーンを出してくるところだった。比較という形は筆者の位置も浮き立たせるものと感じた。

ニーチェの強さが好き。

**


色んなお友達が予行に付き合ってくれた月だった。

アサリ君などいつものお友達や、千鳥ちゃんやゲンゴロウ先生など此の季節だけ拙宅を訪れる人や様々だった。

予行を重ねたにも関わらずライブの上がりぶりは相変わらず酷かった。今回も無力さに愕然とした。毎度愕然としているし、毎度後悔に苛まれる。

彰タンがメンデルスゾーンをとても喜んでくれていたのは慰めになった。

ピアソラ "カフェ1930" のテンポ感を帰り道蝶番君に駄目出しされていた。確かに上がって拍感のコントロールが甘くなってしまったと感じていた。

本番では練習の20%が出せれば御の字とレベル低く見積もっている。22%くらいだったので此れでも良しとしなければならないと自分に言い聞かせながらも暗澹とした。

一生に一度で良いから満足いくコンサートがしたいと思う。
それが次回か20年後かは、弾いてみなければわからない。

毎回期待し、毎回挫折感を味わう。それを何十年繰り返しても、やはり次に期待することを辞められない。

何度でも次の自分に期待できるよう努力を積みたい。
そして次も挫折感で悄然とするだろう。
それで構わないからずっと弾いていたい。


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*2011年12月
*年頭の記録2012
*2012年1月
*2012年2月
*2012年3月



ご不浄のやり取り

April 12, 2012

マラルメに、ご不浄とラベンダーの詩があった。
(ステファヌ・マラルメ "芳香草(においぐさ)売る女商人" より)


おまえの蒼いラベンダーの花束よ、
眉つり上げて思案なさるな
偽善者並みに私にむかって
その花束を売りつけるなんて、

それを私が、厠の壁に
飾り立てれば、夢想(あお)い気持ちに
甦るのを嘲弄(あざけ)るようで
腹にとっては絶対境。

             (加藤美雄様訳)



ご不浄の甕か壺に梅を活けた風景があったのは与謝野晶子様だった気がするけれど違ったカナ・・・?
どの作品か忘れちゃったワ。どなた様かご存知ないかしら。

**


片想いをしてた時、
大好きな人とご不浄で
無言の小さなやり取りをした。


入ったあとは便座を上げた。
次に入ると 便座は下りていた。

再び上げてドアーを出た。
今度入ればまた下りていた。

互いに何にも言わないままに
相手の行為に気がついて
次に使い勝手が良いようにと
互いに上げ下ろしして

ご不浄のドアーを開くと
あ、また・・・ってふと笑みが漏れ

日常の
ただのご不浄の風景が
暖かく変わってゆくのを
好きになった。

**


今日から17日まで神戸の百人色紙展が開かれています。

  10:00〜20:00 (最終日は18:00まで)
  神戸三宮さんちかホールにて。

売上の一部は被災地への義援金に活用されます。
よろしかったら通りすがりに覗いてご覧になってみて下さいネ。


*不思議な駅(1)想い出
*     (2)階段の恋
       *バロックと階段
       *一目惚れの理:ケクラン
*     (3)見送り
*     (4)車窓
       *ドビュッシー "バラード"
*     (5)プラットホーム
       *音楽のひとこま
*     (6)初めての待ち合わせ

*古い携帯の音
*別れの月光
*揺らめきのドビュッシーバラード
*過去の女性からの手紙
*恋した匂い
        *繋いだ手のしらべ:転調

*恋の問いごと
*頬杖の恋
*タピオカちゃんの呟き
*タピオカちゃんのお手紙

*白木蓮が降った朝
*恋の花びら

*食の開放



音楽と生活

March 31, 2012

チャイコフスキー先生に演奏批評を頂くつもりだった。


"ビュ〜〜ティフルだ! " と笑顔ばかりで、あまりチェックして頂けなかった。

できる限り修正を重ねたいから今の段階はご注意が欲しい。
いつもはもっと色々教えて下さるのに、どうして?

直すべきところはたくさんあるから質問した。

  このdesは、此ういう音で弾いて良いのか
    ソットヴォーチェのバランスはどうか
      ピアニシモの分量は良いか
        頭のリズムの弾力性はどう思うか
      左のスタカートはドライ過ぎないか
    アクセント毎に変化させた間隔は此れで良いか
  esを太目の音で出してるけれど邪魔に聞こえていないか
    此処は指向性がないクレシェンドにしたいが良いか
      リゾルート上のルバートは後ろ向き過ぎないか
        6つの和音の流れの区切りに違和感はないか

尋ね募っても、思った通りに弾きなさいと取り合ってもらえず。

あとからメールで知った。あまりの美しさにウッと来たので
あのまま続けたら僕は涙が出そうで、って・・・

まさか。やあね曲は美しいけれど演奏は良くもなかったのに。
完成にはほど遠く、一歩でも曲に近づく改良を重ねたい。
プログラムを考えながら、先生が帰られてからレッスンまでの隙間にお花の植え替えをした。

株が増えた気がする鉢を1まわりだけ大きめに。
培養土に少しの肥料を混ぜて篩にかけて・・・お料理と似てる土いじりが大好き!

空いた鉢の土は乾かし寝かせて次期に使うためほぐしておく。
花殻を取ってお水遣りで新しい土を馴染ませて完成・・・♪

20分ほどの休憩でも、土に触れると何故か元気になれた。
軍手を外さないうちに生徒ちゃん到着。
レッスン曲はシャブリエ小品など。

レッスン後間もなく、骨を支える筋肉が弱って縮んでるところをマッサージへ行く。歩きながらコンサートの印刷屋さんの見積もりやら、主催様の使用ロゴの事やら様々なやり取り。

事務が多いから毎日コツコツ。
深夜はPJ用ババールカードを作った。

したい事がこなし切れてないけれど・・・
したい事に囲まれた幸福に感謝しよう。

  私なんかがコンサートを辞めてもピアノを辞めても
  どなたも困らない。しなきゃならない事じゃない。
  したい事だけが とてもたくさん。

まずは昨夜できなかったアイロンがけを済ませましょうか。
其れからピンと伸びたテーブルクロスでプログラムを作ろう。



アンティークメニューの使い道

March 18, 2012

ピアノ室の壁。


生徒ちゃんに見せてあげたくて、昔のトゥールダルジャンのメニューを貼って楽しんでみてる。
古いレストランメニューは故黒木教授のコレクションの1つでした。古書と一緒に譲って頂いた宝物。

  *使い込まれた古書♪

変色した紙も、トゥールダルジャン430年の歴史に比べれば新しいのね。

1582年のオープン以来、こちらに記したアンリ2世の子息でありシャルル9世の弟のアンリ3世から顧客の歴史が始まります。

同じくバロック話題に書きましたセヴィニエ夫人はトゥールダルジャンの良質のショコラショーを飲んでらして・・・

近代ではジャン・コクトーも熱心な顧客だったんですってネ。

なぁんてお話を軸に、バロックから近代音楽までを生徒ちゃんにレクチャーしていますヨ。

ババールのお教室の先生はセヴィニエ夫人や美食の歴史にうっとりで、しばしば脱線するけれど、メニューを見ながら食と音楽の歴史の授業は生徒ちゃんもちょっと楽しそう。

  脱線の内容・・・?

ショコラショーはミルクを煮立てて生クリームを加えたらば、お塩をひとつまみ入れるとコクがあるお味になるのよ、だとか
バニラシュガーを使うなら富澤商店がお買い得なよう、だとか

**


此ういったレッスンをしちゃうとね、生徒ちゃんは鴨料理のメニューと生クリームとバニラシュガーばかりが記憶に残るよう。

先週どこまでお話した? って問いました。
生徒ちゃんは "ココアのお話まででした。" って・・・

  ええっ? そこ?!

でもね、此んな風に音楽文化に触れてゆくのって大切な事じゃあないカナ。


*ゆる〜いピアノ室へ生徒ちゃん募集
*ヘンレ色のピアノ室
*小さい生徒ちゃんのフランス教材
*趣味の生徒ちゃんのモンヴェル教材
*楽譜って綺麗・・・
*ピアノ室の紙ものと色紙展
*ババールのお教室
*繋いだ手のしらべ:転調



震災から1年

March 11, 2012

震災から1年ですね・・・


あの日から毎日毎日を苦しみの中で過ごされた方々が数え切れない程いらっしゃるんですね・・・
地震で、津波で、二次災害で、また逃げ際の事故で、心労による衰弱で、震災後の生活の困難で・・・もっともっとたくさんの悲劇をご覧になったご遺族が大変な思いで迎えられる今日。

音楽のお仲間と幾度も話した。
誰もが非力を感じながら、それぞれの目線を持ってた。

赤ちゃんが生まれたばかりの方は小さな子の安全を願い、
おばあちゃまと同居なさってる方はご老人の生活を案じ、
皆それぞれの立場で祈るのね。

今日も思う。
音楽家さんや音楽家の卵ちゃんたちが泣いていませんように・・・って。

  *大震災とピアノ

今音楽ができなくなってしまったピアニストさんが、音楽なんて其れどころじゃないって叱られてしまったピアニストの卵ちゃんが、再び鍵盤に向かうことができますように。

音楽は・・・色んな事を立て直す時きっと最後に置かれてしまうから、だからおしまいのほうの願いもどうか叶えられる日が来ますように。

被災地からメールを頂きました。
ピアノもピアノの先生も亡くされて、仮の住まいで毎日読んで下さっているお方から。ずっと続けてほしいって・・・

今日できるのは、どんな時でも音楽のお話でいっぱいの此の場所を、今朝も1ページ増やすこと。音楽の気配をページにふぅっと吹き込んでおくこと。

お玄関周りにクリスマスローズが咲きました。
一粒で良いから何処かへ種を運びますように。

**


今日は打ち合わせと作業に1日お外で過ごします。
カタツムリ君、本日は大変お世話になります。



フランスのレースクロスと

February 19, 2012

近代フランス社会哲学のジョルジュ・ソレル著 La ruine du monde antique を少しずつ読んでみてる。


拙宅書棚を見てて1847年〜1922年って年代に惹かれて手に取った。フォーレ(1845年〜1924年) にぴったり重なるバイオグラフィー♪ 彼の社会理論は私なんかからは遠いけれど・・・

中世末からルネサンスにかけての教会やゴシックのカテドラル、ヴァティカンやラテラノ大聖堂やノートルダム・ド・パリに触れる記述など出てくるとほっとする。

フランス史や教会史は自分にとって鉄板話題みたい。風邪で食欲がなくても此れだけは食べられるって大好物があるように、フランスカトリックについてのおしゃべりは常なる大好物・・・

擁護でも批判でも、触れるだけで嬉しい。

**


頂いたばかりのレースクロスもフォーレやソレルと同年代の品なのですって。パリの蚤の市からやってきた。はじっこのほつれもそのままに。

綺麗だなあ・・・
淡く古物の匂いがする。
時の経過で象牙色になって。

書物もお部屋もトップリとレパートリー楽曲の年に染まって
時代の鼓動を味わうのって好きだナ・・・

此うした時間と空間が鉄板モノで・・・
タピオカちゃんから届いたスミレのお砂糖漬けもやっぱり鉄板♪

**


寒〜いけれど体調はマル。
疲れると熱がちょこっと出てすぐ引っ込む。

今年は元気になってく感じ・・・♪



ババールの連絡

February 15, 2012

時々小物が入替わるコーナー前でメールを打った。

1通に項目幾つも。


  カワウソちゃんと蝶番君へ一斉送信。

-- ボワモルティエNo.1はカワウソちゃんが通奏低音だから、No.2でパートを入替えると面白いんじゃないカナ? 蝶番君、カワウソちゃんにNo.2ソロパート譜を持ってきてあげてくれますか?

-- お2人のデュオは Cdur か dmoll かを迷ってます。2曲とも譜を持ってきて少し聴かせてもらえませんか。

-- カワウソちゃん、私たちのデュオの歌曲の中から何でも好きなの持ってきてネ。音出ししてみましょう。

-- 蝶番君、拙宅に譜面台が1本しかないので、カワウソちゃんは楽器が重いから持ってきてあげたらどうでしょう?

  などなど・・・
  2人から全て了解の返信。

3人以上の際、Cc をつけたやり取りが好き。
簡単だからっていうより主義です。

Cc 連絡って諸外国に比べると
比較的日本で少ない気がするけれど・・・

**


3人以上の集まりで、
  誰が誰にどう言って
    けれども本当は此うで
      あの時ああ言ったのは
        別の時は此う聞いたからで
      彼方にはああ言ったけど
    此方は此うだから
  どうしたこうした・・・

ナンテ風は、数人が寄ると決まって起きるのを耳にする。

どうでも良いったら・・・まるで性に合わない。
音楽仕事で其んな面倒はとてもやっていられない。
自分の好みで選べるプライベートなら尚更に。

  Cc 連絡がスムーズかどうかは
  習慣より個人気質かもしれないナって思う。

  カワウソちゃんはカラリと女子的感覚が少なくて
  希望はハキハキ躊躇せず、素直で素早い。
  蝶番君はやり取りが至ってシンプルで穏やかで。

    ババールは平和だわ〜♪
    やり取りも演奏もいつも楽しい。

このトリオ好きだナって思う奏者の気持ちは、
きっと会場の雰囲気になって溶けてって
お客様へも伝わるのじゃあないカナ・・・

  弾くのがとっても嬉しくて、
  だからお客様へお分けしたい。

演奏会ってそういうものねって改めて思う。



住まいに溶ける笑い声

February 06, 2012

フランスの古いカフェオレのボウル。


1930年頃のものじゃあないかって推察の品。可愛い薔薇模様は1つ1つハンドペイント。
昨年メルスリーひげ様のお店で求めた。幾度となくご紹介してきた広島のお店。

  私ね此方で要り用の物を購入するのが好きなの。
  理由は単純。店主がたくさんのお友達に囲まれた人だから。

私自身はコレクション世界などから遠い人間だけど、アンティークものってコレクターさんは多く居らして、稀少で素晴らしいお品が流れることもあるのね。100年以上の時を過ごした品々がやり取りされる。

食器ならば団らんの場にあった気配を備え、コンソール飾りならば以前の持ち主の生活を表して。古い日用品のうち魅力的なものは時代とお人の空気を宿すもの。でもそれだけじゃあない。仲介者の雰囲気も大事なんダ・・・

遠い昔に暖かい食卓で使われた1枚のお皿が、現代に美しいって理由で求められ 例えば笑顔の少ないテーブルで眺められる時を経ると・・・綺麗でも、触れてみたいと思わなくなるんダ。

  何故って仲介者は楽曲の演奏者のように思うから。
  人としての演奏者・仲介者の身上が魅力あるといいな。

メルスリーひげにあるザックリした品々は貴重な美品だけって限らない。愛用されたことだけは見て取れる何でもない物が、お友達のたくさん集まるお店で笑い声を聞いて過ごす。1枚のお皿に暖かさの付加価値が加わる気がする。

フォーレの年代、サティの年代、プーランクの年代。
お教室の生徒ちゃんのお稽古レパートリーに合せて、レパートリー作曲家の頃のボウルでお茶をお出しするのってとっても楽しい。メルスリーひげのお店から届いたものだと尚楽しくなる。

カフェオレの中のお砂糖と一緒にピアノ室に溶け出す笑い声。

**


写真の古いボウルはバックスタンプ無しで窯は不明。不明ってところが如何にもひげ様らしい。
結婚式など引き出物としてオーダーされ出席者等に配られた品。
Amitié 友情ってペイントされてる。



ババールのお教室

January 27, 2012

ピアノ室を楽しむ。


小物がちょこちょこ入れ替わったり
新しい教材が登場したり。

今年は聴音の生徒ちゃんが来るようになったから、
書き易いよう大きめのテーブルに入れ替えた。

付き添いのお母様へのパンプキンケーキ。
たくさん焼いたからお味見に・・・

**


お教室の宣伝を致しましょうか。
最近ババールのお教室って名付けましたヨ。

コースはおよそ4つに分かれています。


**


  《趣味の大人の方のコース:王様ババール》

      Le Roi Babar 1933

一等フレキシブルなコースです。色んなかたがいらっしゃる。

大好きな一曲だけを弾けるようになりたくて来られた方もいらっしゃるの。基礎やテクニックが全然ないけれどいいですか? って。そういった場合はね、弾きたい曲のために必要な部分からお稽古してゆきます。

楽譜が読めないけれど数曲を憶えさせてほしいって仰る短期集中の方も今頑張ってますヨ。楽譜が読めなくてすぐ弾きたい方には、鍵盤上だけでお稽古する方法メインに対応です。

なさりたいことのご希望に添うコースなの。
このコースは月2回レッスンから応じます。


  《室内楽コース:ババールの博覧会》

      La fete de Celesteville 1954

お2人様以上で室内楽レッスンをご希望の方のためのコースです。お友達とのペアやグループでお申し込み頂いて室内楽を楽しむコースね。合同レッスンですからレッスン料がお安くなってます。

ピアノを2台備えているのでピアノデュオレッスンもできますヨ。


  《年少者さんコース:ババールのABC》

      A.B.C. de Babar 1936

教養にとお習いのお子様、将来もし真剣に音楽をしたくなった時のために基礎力をつけておきたいってお考えの方など様々な、中学生までのコースです。

ご希望で下部リンクのような絵が楽しい教材を使うことも・・・♪


  《お受験コース:ババールとグリファントン教授》

      Babar et le professeur Grifaton 1956

受験生ちゃん・音大卒業生ちゃんをばっちりお教えするコースです。コンクールを受けたい方、コンサート準備中の方、テクニックを集中的に向上させたい方へは2コマ続きの長時間レッスンもしています。

受験準備の聴音やソルフェージュレッスンもネ。

**


コースタイトルの通り、ババールはレッスン生徒ちゃんのほう。

レッスンをご希望の方はブログ左欄のお教室メールからお申し込み・お問い合わせくださいネ・・・♪


*ゆる〜いピアノ室へ生徒ちゃん募集
*ヘンレ色のピアノ室
*小さい生徒ちゃんのフランス教材
*趣味の生徒ちゃんのモンヴェル教材
*楽譜って綺麗・・・
*ピアノ室の紙ものと色紙展



12.21ノエルの輝きコンサート

December 18, 2011

来週12月21日(水) 午後12時10分〜12時45分、神戸市役所エントランスにて "ノエルの輝き" クリスマスコンサートを行ないます。


どなた様も無料でご入場いただけます。
皆様のお昼休み時刻、どうぞ市役所1号館1階を覗いてご覧になって下さいませ・・・♪

**


ネコヤナギ君が届けてくれた南京ハゼが

  *南京ハゼの実

Mac用デスクの上にも・・・
午前中は此処で事務処理をして過ごし、午後からはレッスンと
21日シティホールコンサートのお稽古ですヨ。

次に演奏するピアソラの "ル・グラン・タンゴ" が大好きで、
とっても楽しみにしているの・・・♪

タンゴのフォービートが効いた激しさと虚しさと情念の曲に
熱くなってしまうのです。


今年最後のババール・コンサートになります。
どうぞいらして下さいませネ。



ファゴットリードのお話

December 16, 2011

今夜は北野でコンサート♪


お部屋の隅っこをパチリ。
アンティーク・レタンのスタンドにファゴットリードがたくさんネ! おうちのコーナーに楽器部品が転がってる様子が大好きなの。

今朝はね、マニアックなお方にしか面白くないレポートなのよ。
今回のコンサートはリードを変更したんです。

リード楽器の重要なパーツ。
嵌り込むと抜け出せない世界ね・・・

**


先回ライブの録音 (クリックすると音が出るページへ飛びます) をupしながら思ってた。

現場では良いと感じたリードだけれど録音に不満が残った。

こういった曲は硬めの材質で幅が若干詰まったノーランテールの材料だと コントロールし易くても出てくる音が神経質になる。リーガーの幅広の音の方が良いと思った。

録音をどう思われましたか? って相方さんに問うた。お答えは、
"リーガーにすれば良かったかもですね。"
うんっ!

リードに対して相方さんが同意見をお持ちって、とっても嬉しいナ。各曲に求める質感が同種ということだもの。其んな相方さんは望んでもなかなか得られるものじゃないわネ。本当に有り難いと日々感謝しています。

**


其うして新しく作ったリーガーのリード。
未だかつてない最高の出来に仕上がったのが先週だった。
なんて優秀な子なの? ってリードを惚れ惚れと眺めた。

低音の音色が素晴らしく、反応も自在だった。
ただその子は本体が少し長めに作られてたため、相方さんは高音部の当たりには不安があるようだった。

  再びお悩みタイム・・・
  高低音どちらを優先させるか。

このままの長めのリードで本番のコンディション内で高音が伸びるか。悩みどころだけれど、低音フェチの私はがっちりと締まって艶のある低音の響きが捨て難かった。

**


零コンマ数ミリ長さをカットしたとメールが来た。
先回合わせの前日だった。

機敏で豊かだったあの子はどうなったでしょうとドキドキしながら待った。お会いするなりリードのことを問うた。

  吹きはじめてすぐ、私は暗い顔で頭を抱えた。
  相方さんもどうしようってお顔だった。

振動の均一性に欠け、反応が鈍くなってた。

相方さんは鞄からナイフを取り出し、私は父の様々な粗さのサンドペーパーの束を取りに走った。

切り込みを入れ、サンドペーパーで厚みの微修正をして、元のような音色に立ち直ってくれたリード。今夜はどんな音を聴かせてくれるでしょうネ。

**


きっとね、お洒落さんな女性がコスメのちょっとした使い心地をお試しになったり組み合わせたりに余念がないのと同じなのかな? 視覚に興味がない私は側で聞こえてくる音に一等興味があって・・・此れだワ! って感じる音を聴いていたい。

毎回のように本番前はリード騒動をしています。
終わりがない泥沼の世界だけれど本当に楽しい・・・♪

オズィのソナタを弾く時はノーランテールかな、それとも・・・
イタリアのリゴティのリード材も実はちょっと試してみたいナ。

さあ、おさらいをして、午後リハーサルへお出掛けしましょ。



南京ハゼの実

December 07, 2011

クリスマスコンサートのお申し込みは本日の消印まで。
詳しくは、こちらの記事をご覧下さいませ・・・♪


木の実が好き。赤い実はお部屋にたくさん飾ってる。
今は白い木の実を集めてる。
今年は南京ハゼと白い南天が欲しいナって言ってた。

ネコヤナギ君からお電話かかった。普段通り乱暴な物言い。
野山に入っているようだった。

  "おう、アレ要るか? "

    あれって?

  "南京ハゼじゃ。"

    うん要る。ありがと。

さよならも無くプチッてお電話が切れた。
夕方、ゴミ袋がお玄関アプローチに投げ込まれてた。
30Lのゴミ袋いっぱいに南京ハゼ。

お玄関の隅っこのほう、奥扉の陰の大きな花瓶に
南京ハゼを挿した。

拙宅のお客様はチャイムを鳴らさないお人ばかりね・・・
黙って何か投げ入れて、顔も見ず帰る人達ばかり。
亡くなった友人も其うだったナ。

  *天国の友の薔薇




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