L'air de paris \



いよいよ明日

May 02, 2016

クリーム色の可憐なモッコウバラが満開になりました。


明日はパリの風コンサート。緊張を抑えるためになるべく普段通りに過ごそうって心掛けてみる。

でも上手くゆかない。
お花が開いても小さな蝶がやって来ていても
張り詰めた気分のまま虚ろに眼をやるばかり。


雨樋にも枝を延ばして辺りを春色に染めてくれてる可愛さも
4日の朝になったら悦び味わえるでしょう。


あと1日。

しっかりお稽古して、調整をして、体調管理をして
普段通りを保つべく主婦業をして、コンサートの荷造りをして

1日中強く打つだろう心臓を抱えて・・・頑張ります。

5月3日(祝) 2h〜(1h30開場)
三宮ピアジュリアン・ホール8F
  (阪急・阪神・JR・地下鉄三宮駅から徒歩1分)



プログラムリンクを貼っておきますね。


■パリの風 第20回プログラム

  《第1部》

"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ" マクダウエル
"牧歌"
  *2曲の光景
"ブルレスク"
"ピューリタンの時代から"
  *逢瀬と、独りの時間と
"ミッドサマー"
  *2つの風
"仮面" ドビュッシー
  *出口
"マズルカ"
  *トンネルの先
"喜びの島"
  *石鹸
  *第1部終曲

 《第2部》

"カディスの娘" ドリーヴ
"クリメーヌに" フォーレ
  *ポーカーフェイスの女
"タランテラ"
  *タランテラとリピート
"聴き入れ"
  *愛ある人
"アムール、私には愛しいのです"
  *反照
"パヴァーヌ"
  *晦冥
"目覚めているか、太陽の如き私の香よ"
"九月の森の中で"
  *栄枯
"ヴィラネル"
  *何度も泣いた


■パリの風関連リンク

*見上げる窓

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム

*第20回リーフレット
*第20回リーフレット見開き

*PJライブ用ババールカードvol.21
*ババールカードVol.22

  *ライブ2016終了


■楽曲リンク

*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure
*雪柳と無数の音

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ


■お稽古リンク

  *合わせでした
  *ロップイヤー、声と音
  *トリオ、楽しい。
  *3月最後の日
  *ゲネの2ショット
  *リハーサルでした

*プレ・コンサート。まだ駄目
*駄目駄目だけど
*3回目の駄目記録
*タイトな毎日
*最後のプレ・コンサート



ババールカードVol.22

April 29, 2016

縁まで色づきがあるSalinsのアンティーク・ボウル。


立派な苺を頂いて入れてみたら、小さなボウルがいたいけな雰囲気。幼い少女のような雰囲気を眺めてしばし楽しんだ。


ババールカードVol.22ができました。
コンサートでお配りするプログラムカードです♪


裏面には6月のクラブプーランクのお報せもプリントしましたよ。


5月3日(祝) 2h〜(1h30開場)
三宮ピアジュリアン・ホール8F
  (阪急・阪神・JR・地下鉄三宮駅から徒歩1分)

当日券ございます。
是非いらしてくださいネ。



何度も泣いた

April 28, 2016

お稽古中に幾度も泣いてしまった。
馬鹿だなあって思う。


楽曲への思い入れも大概にしなきゃあヤバイ人街道まっしぐらだわってわかってる。

デュカ作曲 "ヴィラネル" でどうにも涙が止まらなくなるのだ。
本番で泣かないようにしなきゃって、慣れるための練習を何回もしたのに昨日また泣いた。

  明るく屈託ない曲調。優し気な音の絡み合い。
  まったく泣くような悲しい曲じゃあないのに。


高らかな田園讃美に涙する。


プログラム内3つ目に当たる草原のうたは "牧歌" "ミッドサマー" の密やかな愛の先にある、もっと充足しもっと満ち足りた幸せな風景に思えるからだ。

まるでマハたちの幸せな暮らしが其処にあるかのように思えて胸が締め付けられるのだ。

引き裂かれてしまった2人に、たった1つの小さなコンサートの中でだけでも幸せになってほしくて組んだプログラムだった。

  *石鹸

本当に此うであったならどんなに良かっただろうと辛くなる。

**


マハたちは架空の人物だ。しかし今現在、災害で紛争で事故で引き裂かれた人たちが大勢いる。

無力だ。でも祈りを何か形にせずにはいられない。


5月3日(祝) 2h〜(1h30開場)
ピアジュリアン・ホール8Fにて
当日券ございます。

**



■パリの風 第20回プログラム

  《第1部》

"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ" マクダウエル
"牧歌"
  *2曲の光景
"ブルレスク"
"ピューリタンの時代から"
  *逢瀬と、独りの時間と
"ミッドサマー"
  *2つの風
"仮面" ドビュッシー
  *出口
"マズルカ"
  *トンネルの先
"喜びの島"
  *石鹸
  *第1部終曲

 《第2部》

"カディスの娘" ドリーヴ
"クリメーヌに" フォーレ
  *ポーカーフェイスの女
"タランテラ"
  *タランテラとリピート
"聴き入れ"
  *愛ある人
"アムール、私には愛しいのです"
  *反照
"パヴァーヌ"
  *晦冥
"目覚めているか、太陽の如き私の香よ"
"九月の森の中で"
  *栄枯
"ヴィラネル"


■パリの風関連リンク

*見上げる窓

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム

*第20回リーフレット
*第20回リーフレット見開き


■楽曲リンク

*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure
*雪柳と無数の音

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ


■お稽古リンク

  *合わせでした
  *ロップイヤー、声と音
  *トリオ、楽しい。
  *3月最後の日
  *ゲネの2ショット

*プレ・コンサート。まだ駄目
*駄目駄目だけど
*3回目の駄目記録
*タイトな毎日
*最後のプレ・コンサート



栄枯

April 26, 2016

小手毬が競うように咲いてゆく。


生まれ出たばかりの今日の日に怖れを持たず、愛されることだけを信じる晴れやかな表情をしてる。


偶然ナスタチウムが開くところを見た。
内から光るような葉に見守られて、頭をもたげた。


このお花が盛りとなる頃、小手毬は彼女の季節を終える。

溌剌とした生命があれば一方に終わりゆく生命がある。


"目覚めているか、太陽の如き私の香よ" のイヴは悦楽の中で気散じをする花のようで、"九月の森の中で" は疲れた花びらを静かに散らす花だ。

  誰もがイヴの時代をひた走り、誰もが九月の森を歩む。
  フォーレの此の2曲を並べました。


**


  曲たちのお披露目は5月3日(祝) 2h〜(1h30開場)
  ピアジュリアン・ホール8Fにて

  皆様のお越しをお待ちしております。

**



■パリの風 第20回プログラム

  《第1部》

"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ" マクダウエル
"牧歌"
  *2曲の光景
"ブルレスク"
"ピューリタンの時代から"
  *逢瀬と、独りの時間と
"ミッドサマー"
  *2つの風
"仮面" ドビュッシー
  *出口
"マズルカ"
  *トンネルの先
"喜びの島"
  *石鹸
  *第1部終曲

 《第2部》

"カディスの娘" ドリーヴ
"クリメーヌに" フォーレ
  *ポーカーフェイスの女
"タランテラ"
  *タランテラとリピート
"聴き入れ"
  *愛ある人
"アムール、私には愛しいのです"
  *反照
"パヴァーヌ"
  *晦冥
"目覚めているか、太陽の如き私の香よ"
"九月の森の中で"




■パリの風関連リンク

*見上げる窓

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム

*第20回リーフレット
*第20回リーフレット見開き


■楽曲リンク

*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure
*雪柳と無数の音

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ


■お稽古リンク

  *合わせでした
  *ロップイヤー、声と音
  *トリオ、楽しい。
  *3月最後の日
  *ゲネの2ショット

*プレ・コンサート。まだ駄目
*駄目駄目だけど
*3回目の駄目記録
*タイトな毎日
*最後のプレ・コンサート



晦冥

April 24, 2016

黒鍵と白鍵の間位置を弾くと、黒鍵の根元(白鍵が被さってる部分です)のザラザラした部分に指が擦れてゆく。


毎日何時間もだと指の皮が擦り切れちゃって剥けちゃいます。
絆創膏は演奏中は邪魔になるから巻けないけれど、弾いてない時だけでもと貼りまくり・・・

ああ汚い指。

晦冥・・・というイメージだろうか。
パヴァーヌの湿り気を帯びた時空間には寂しげな華やかさがある。


彩度が高いのでも派手やかなのでもない、線香花火の '柳' と '散り菊' の時のような脆さ故の華やぎだ。

前曲 "アムール、私には愛しいのです" は反射する豊かな陽の光に満ちていた。


続くパヴァーヌは割り切れなさを秘めた暗晦の閃きの雅がある。

**


  曲たちのお披露目は5月3日(祝) 2h〜(1h30開場)
  ピアジュリアン・ホール8Fにて

  皆様のお越しをお待ちしております。

**



■パリの風 第20回プログラム

  《第1部》

"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ" マクダウエル
"牧歌"
  *2曲の光景
"ブルレスク"
"ピューリタンの時代から"
  *逢瀬と、独りの時間と
"ミッドサマー"
  *2つの風
"仮面" ドビュッシー
  *出口
"マズルカ"
  *トンネルの先
"喜びの島"
  *石鹸
  *第1部終曲

 《第2部》

"カディスの娘" ドリーヴ
"クリメーヌに" フォーレ
  *ポーカーフェイスの女
"タランテラ"
  *タランテラとリピート
"聴き入れ"
  *愛ある人
"アムール、私には愛しいのです"
  *反照
"パヴァーヌ"


■パリの風関連リンク

*見上げる窓

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム

*第20回リーフレット
*第20回リーフレット見開き


■楽曲リンク

*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure
*雪柳と無数の音

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ


■お稽古リンク

  *合わせでした
  *ロップイヤー、声と音
  *トリオ、楽しい。
  *3月最後の日
  *ゲネの2ショット

*プレ・コンサート。まだ駄目
*駄目駄目だけど
*3回目の駄目記録
*タイトな毎日
*最後のプレ・コンサート



反照

April 21, 2016

甘酸っぱ〜いパート・ド・フリュイ。
久しぶりに食べました。


今弾いてるプログラムは聞かれる方にとってどの曲もイマジネーションを働かせ易そう。唯一、第2部の "アムール、私には愛しいのです" だけが一見何を語る詩なのか見つけ難いかもしれないナと思わせる作りです。

だけど追えば追うほどレルベルグの媚のない魅力に嵌ってしまう。

多分に雅歌的要素があって、それ故に性状が見出し難いけれど
甘美な撹乱そのものを音楽に写しとったようなフォーレの伴奏づけは、眩さと耽溺のシーンを見せてくれる。


反照。
楽曲にも楽曲絵図にも反照が起きる。

目にしたものの照り返しを胸に受け、その中で想いは高まりいつしか光景と心象が溶け合って呼応するような・・・

反射する光と、温まった空気が縒り糸を作るような密な感覚と、同じ形を留めない水の輪とが右手に現れ、左手は拍頭を崩しながら鳴らされる。形を成さない光と空気と水とに呼応するかのようだ。


やさしく清浄な "聴き入れ" の後は、愛を携えた心が至福を謳う "アムール、私には愛しいのです" を演奏します。


■パリの風 第20回プログラム

  《第1部》

"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ" マクダウエル
"牧歌"
  *2曲の光景
"ブルレスク"
"ピューリタンの時代から"
  *逢瀬と、独りの時間と
"ミッドサマー"
  *2つの風
"仮面" ドビュッシー
  *出口
"マズルカ"
  *トンネルの先
"喜びの島"
  *石鹸
  *第1部終曲

 《第2部》

"カディスの娘" ドリーヴ
"クリメーヌに" フォーレ
  *ポーカーフェイスの女
"タランテラ"
  *タランテラとリピート
"聴き入れ"
  *愛ある人
"アムール、私には愛しいのです"


■パリの風関連リンク

*見上げる窓

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム

*第20回リーフレット
*第20回リーフレット見開き


■楽曲リンク

*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure
*雪柳と無数の音

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ


■お稽古リンク

  *合わせでした
  *ロップイヤー、声と音
  *トリオ、楽しい。
  *3月最後の日
  *ゲネの2ショット

*プレ・コンサート。まだ駄目
*駄目駄目だけど
*3回目の駄目記録
*タイトな毎日
*最後のプレ・コンサート



見上げる窓

April 18, 2016

憧れの窓ってサブタイトルのこと・・・
'窓' はデリケイトな存在だ。


'扉' ほど目の前に迫る現実じゃあない。
把手があって開くことができる扉は一種の展開を包含してる。開いた先には明らかに、開く前と異なる世界が出現するのが扉だ。

窓の場合、開けばかわるのは空気だ。


物理的なエアーとしての空気が換わり、心理的なアトモスフェアとしての空気が変わる。

それは必ずしも展開とは違う。しかし何かが延び拡がるような胸懐を与えてくれる。

  空気や風の情調がパリの風のテーマなのだ。


其して窓は見上げるものでもある。


遠くから眺められるが触れるのは難しい。しかし近寄れない場所じゃない。

親しみと隔たりと、思慕ともどかしさと。
そうした心緒を憧憬のシンボルに冠してみました。



愛ある人

April 16, 2016

(撮影者:パンダの里ちゃん)


モーパッサンの短編を読んでて、ストーリーよりディテールに気持ちが向いた。短編をたくさん重ね読むと地上が顕れてくるように感じる。

無数の人間が生きて同じ数の悲喜があるって強く実感させる短編は、単なるショートストーリーじゃあない。
短編に切取られた一コマに無数の背景が拡がるのが楽しい。

一編ごとのお話は、数量を重ねた時にこそ気づける風景があって面白くなってくる。小品を弾くときに数曲を併せ連ねるのが好きなのは似た理由だったりする。


割合はじけることができた本番の直前は・・・


(撮影者:蝶番君)


どよ〜んって縦線入っちゃってる顔で、確認に次ぐ確認の手順を長々と繰り返してる。

その奥では着替え前のロップイヤーうさぎちゃんが何回も楽譜をチェックしてずっとお勉強してた。

笑顔は写真の一瞬間で、彼女もまた固い表情で楽譜の中に戻った本番前。


楽曲も場面の1枚後ろ・2枚後ろと書割を捲るとすごく楽しい。


好きな人の側に居たい想いでいっぱいの楽曲の間で "聴き入れ" は、あなたの祈りが叶えられますようにと願う美しい心持ちで語られる。

  相手の心を得たい望みは満たされたあとだろうか。
  それとも愛する人の願いをより大切に思う気持ちだろうか。

他者の祈りの聴き入れを求める愛ある人。
ごくごく短い曲に描かれる此の男性と祈る女性の1コマの背景にある日常はどんな風だろうって想像が、温かい気分にしてくれる。


■パリの風 第20回プログラム

  《第1部》

"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ" マクダウエル
"牧歌"
  *2曲の光景
"ブルレスク"
"ピューリタンの時代から"
  *逢瀬と、独りの時間と
"ミッドサマー"
  *2つの風
"仮面" ドビュッシー
  *出口
"マズルカ"
  *トンネルの先
"喜びの島"
  *石鹸
  *第1部終曲

 《第2部》

"カディスの娘" ドリーヴ
"クリメーヌに" フォーレ
  *ポーカーフェイスの女
"タランテラ"
  *タランテラとリピート
"聴き入れ"


■パリの風関連リンク

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム

*第20回リーフレット
*第20回リーフレット見開き


■楽曲リンク

*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure
*雪柳と無数の音

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ


■お稽古リンク

  *合わせでした
  *ロップイヤー、声と音
  *トリオ、楽しい。
  *3月最後の日
  *ゲネの2ショット

*プレ・コンサート。まだ駄目
*駄目駄目だけど
*3回目の駄目記録
*タイトな毎日
*最後のプレ・コンサート



ライブ2016終了

April 15, 2016

(撮影者:パンダの里ちゃん)


昨夜はPJライブにお越しくださいましてありがとうございました。

1枚目はトリオ写真。向かって右側の2つの席から曲に応じて管奏者2人が出てくるアットホームな格好でした。


(撮影者:蝶番君)


お外にまだ仄かな明るさが残る時刻、緊張一杯のリハーサルでした。


ギリギリまで楽譜チェックしてます。


ソロの暗譜が難解で難解で、どれほどお稽古しても怖かった。
お陰様で本番を無事終えることができました。

(撮影者:パンダの里ちゃん)


ロップイヤーうさぎちゃんと休憩タイムに記念撮影。

疲れをとって遅くまでゆっくり休んだ朝。
今日は復習と調整のお稽古を短めに致します。



PJライブ用ババールカードvol.21

April 11, 2016

気がつけばライブまであと3日。


  *4月14日ナイトライブ

わ〜焦る焦る。いくらお稽古しても充分と感じることはないですね。

合間でババールカードを作りました。
時間がなくってぎりぎりでした・・・

先回vol.20は '3つの庭' '3つの季節' などプログラムテーマを書き込んでました。


今回vol.21は第1部と第2部のプログラム相関図デス。

ババールカード10枚で、コンサートチケット1枚か同額相当のフランスアンティークカード1枚をプレゼントしています。

持ってきていただいたババールカードは、使用済みの印にオリジナルのババールスタンプを押してお返ししますよ。集めてみてくださいネ。


ナイトライブは4月14日木曜日ピアジュリアンにて夜7時半〜のステージです。お越しをお待ちしております。



タランテラとリピート

April 08, 2016

第2部はドリーヴ "カディスの娘"、フォーレ "クリメーヌに" のあとに、まだまだ憧れの女性の姿が描かれてゆきます。


  *ポーカーフェイスの女

タランテラの初演はフォーレがおそらく生涯で最も心動かされた恋のお相手の一人、ご承知のマリアンヌ・ヴィアルド嬢でした。

  *フォーレ "タランテラ" 背景

  最初のトリオ合わせのときだったかな、
  お稽古しながらリピートの事をお話したのでした。


フォーレはリピートって形を殆ど用いずに、似た音型であっても何かが長じ練れてゆく。


時間が過ぎる分・・・たとえ数十秒であっても時を経れば、人は全く同じ想いであることはないのだとでもいうように。それは必ずしも '発展' ではなく、熟れてゆく場合もあれば純化される場合もある。

  そのセンシブルな心の内に震えることがある。ところが、
  タランテラでは珍しく 'いわゆるリピート' を用いてる。


ソプラノ2声が女性的な華やかさで競演するコーダ部分のリピートに想像を掻き立てられるのだ。


29歳の若かりしフォーレが、もっとマリアンヌの声を人々に聞かせたい気持ちになったとしたら? 好きな声をたくさん聞いてほしくて、後の作曲スタイルと異なるリピートにしたとしたら・・・?

本当のところはわからないけれど、重要な歌詞じゃなく女声の美々しさを聞かせるためにあるかのような音の重なりに、彼女に夢中になっているフォーレの心持ちが透けるような気がしてくる。

其んなおしゃべりをして、今より静かめに吹いてた2人にソプラノ風の煌びやかさを加味するようお願いした最初の合わせでした。


■パリの風 第20回プログラム

  《第1部》

"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ" マクダウエル
"牧歌"
  *2曲の光景
"ブルレスク"
"ピューリタンの時代から"
  *逢瀬と、独りの時間と
"ミッドサマー"
  *2つの風
"仮面" ドビュッシー
  *出口
"マズルカ"
  *トンネルの先
"喜びの島"
  *石鹸
  *第1部終曲

 《第2部》

"カディスの娘" ドリーヴ
"クリメーヌに" フォーレ
  *ポーカーフェイスの女
"タランテラ"


■パリの風関連リンク

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム

*第20回リーフレット
*第20回リーフレット見開き


■楽曲リンク

*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure
*雪柳と無数の音

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ


■お稽古リンク

  *合わせでした
  *ロップイヤー、声と音
  *トリオ、楽しい。
  *3月最後の日
  *ゲネの2ショット

*プレ・コンサート。まだ駄目
*駄目駄目だけど
*3回目の駄目記録
*タイトな毎日
*最後のプレ・コンサート



ゲネの2ショット

April 07, 2016

昨日はお天気が良かった。


雪柳のしなる枝が絡んでしまうくらい沢山お花がついたから
間引くようにカットしてキャラフに活けた。

切花がポンとお庭に置いてあるのも好きな光景です。


夫とお花を眺めてから出掛けた午前のピア。


ゲネをしてました。
1部から全通しはやっぱりかなり疲れてヘトヘトに。

ロップイヤーうさぎちゃんと夫の2ショットを記念にパチリ。


■パリの風 第20回プログラム

  《第1部》

"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ" マクダウエル
"牧歌"
  *2曲の光景
"ブルレスク"
"ピューリタンの時代から"
  *逢瀬と、独りの時間と
"ミッドサマー"
  *2つの風
"仮面" ドビュッシー
  *出口
"マズルカ"
  *トンネルの先
"喜びの島"
  *石鹸
  *第1部終曲

 《第2部》

"カディスの娘" ドリーヴ
"クリメーヌに" フォーレ
  *ポーカーフェイスの女


■楽曲リンク

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム

*第20回リーフレット
*第20回リーフレット見開き

  *合わせでした
  *ロップイヤー、声と音
  *トリオ、楽しい。
  *3月最後の日

  *プレ・コンサート。まだ駄目
  *駄目駄目だけど
  *3回目の駄目記録
  *タイトな毎日
  *最後のプレ・コンサート

*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure
*雪柳と無数の音

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ



最後のプレ・コンサート

April 06, 2016

1日は雨の中病院へ。


ドアーを開くとアプローチにヒヤシンスの香が立ちこめてた。
雨で少し傷んだビオラの花びらに水滴がたくさん乗ってるのを眺めて出掛けた。

時間を有効に使うよう日々努力しても月日はどんどん流れてく。

  *雪柳と無数の音
  *タイトな毎日
  *3月最後の日

1日にもっと沢山の学びを得たいと毎日思う。毎日後悔する。体力に限界があるのが悔しくて仕方ない。


2日はお友達の前で最終のプレコンサートをさせてもらった。


練習で一層緊張を高めるよう謀って、今年は順番替えとメンバー替えもしてみた。

演奏のお付合いをお願いしたのはオカメインコちゃん。1回1回の演奏に対する責任の問ではとっても高い緊張感があったけれど、オカメインコちゃんのようなプロフェッショナルの前でなら前後不覚に上がってしまうことはない。

昔っから其うなのだ。
聴く人がプロならもし私が失敗しても、それによって楽曲が誤解されたりしない。私のせいで楽曲が一面的な思い込みに晒されることもない。

単純に自分が何らかの位置づけをされるだけで、彼らの作曲家への判断には影響しない。


試験やコンクールはその意味で楽ちん〜なのだった。


自分の善し悪しが適正に評価付けされる。それだけだ。
もし伝えるものが少ない演奏になってしまったからといって、審査員は作曲家への感想を変えはしない。

でもコンサートは其うじゃあない。
初めて曲を耳にされるかたにも作曲家のフィーリングを伝えられるのか、私にその能力があるのか、その責務を負えるのかと、不安でいっぱいいっぱいになってしまう。ちゃんと伝えられるといいな・・・

頑張ろ。


*プレ・コンサート。まだ駄目
*駄目駄目だけど
*3回目の駄目記録



3月最後の日

April 03, 2016

31日はトリオ合わせをしてました。


予定を擦り合せて夜の合わせになった此の日は
自宅では最後のお稽古。

第2部をデュオ・トリオともに通して配置のシミュレーションも。


オクターブ内の低いほうの音を高音域のフルートが取り、高い方を低音域のファゴットが受け持つときなど、ちょっとしたピッチ調整でハーモニーが変わる点などの微修正。

打合せをしてメモを執ったら、本番通りに声を掛け合わず無言で通してみましょって始めたリハーサルでした。


シーンとした中で音楽だけが流れてゆくリハーサル。
曲間が一瞬空いて、次はまだデュオ。

ん?!
出番じゃないロップイヤーうさぎちゃんが何故か登場する。
うさぎ穴から間違ってお顔出しちゃったうさぎみたいで、可愛くて面白くて弾きながら噴き出す。夫の音も笑いで震えてる。

私もこれをリハーサルでやっちゃったことって何回もあるわ〜
和気藹々と進んでます。

終わってからのお茶は、マダム・ビスコッティお手焼きの八朔のパウンドでした。


お庭になった八朔のピールをおうちでお砂糖漬けにして焼いてくださった。片栗粉を加えるのがポイントみたい。優しいお味でした。

トリオはライブ1週間前のゲネを残して形ができました。


*雪柳と無数の音
*タイトな毎日



タイトな毎日

April 02, 2016

ラナンキュラスが大きく開いた。
蕾に柔らかい産毛が生えてて可愛いワ。


何故だか産毛つきの植物が大好き。今なら枇杷の実ですね。ほわほわ白い産毛を撫でて楽しんでから剥いてます。

30日夕は

  *雪柳と無数の音

早帰りの夫と合わせでした。

合わせ時間が足りない日々にはボイスメモに音源や打合せ事項を録音して、離れ離れの空き時間に聴き合って進めてた。


起きてる間休まず集中することができたらいいのに
だいぶ無理して連続的に物事を進めるよう自分に課しても1日にできる量って限られてる。残念だな・・・

  今回は日々が忙殺されていて信じられない状況なのです。
  解説原稿がお終いまで書けてなくて焦る焦る。

書き出して、憶えて、演奏の曲間に解説を入れても切替えて弾けるよう通しのお稽古をして、修正して、立ち座りする解説の暗記に左右されないところまで弾き込んでって行程が必要なのに。気が遠くなるワ・・・

はい、今書いてしまいましょう!
プリントして朝のお掃除中にぶつぶつ憶えます。



3回目の駄目記録

March 31, 2016

ストレスが食に向くほう。すぐ食べることに走る。
甘いものの食べ過ぎで昨日は吹き出物が1つ出た。


それでもストレスで食欲がなくなるよりオプティミスティックかもと自己弁護。

26日は3回目のプレコンサートでした。チャイコフスキー先生の前でトライアル。

  *ただの慌ただしい朝

1回目2回目のメンタルコントロールの悪さを死ぬほど後悔して、さらい狂ってた。間でプレコンサートとしてはノーカウントの、生徒ちゃんの前での予行を経て臨んだ。

  駄目すぎた。


グラナドスのフレージング、マクダウエルの弾き分け、ドビュッシーの描写など多くをお褒めにあずかった過分な評価は自分としては関係ない。


すべてがいい演奏じゃなかったのは確かで、正直評価はどうだっていい。

誰が貶そうと自分が佳しとすれば佳いし、誰が褒めようと自分が邪とすれば悪い。どっちにしろ評価のために演奏があるのじゃないのだ。ただただ納得いく演奏がしたい。楽曲と演奏が一体のものになる形を、演奏する1曲ずつに見つけたい。

今回も死にたいくらい駄目だった。
一生に1度でよいから人前で満足ゆく演奏をしたいって希望はまた崩れた。

グラナドスは物語展開に捉われて、展開の中に連続した空気感を作ることができなかった。しかも1音ずつ舐めるように憶え込んだ筈の暗譜は緊張で2回も飛びそうになった。

マクダウエルはフレーズ後半の処理が甘いところが幾つか出た。どういった音を創ると決めてるつもりだったが、実は自分の中で絶対的ではなかったのかもしれないと思った。音質を確定する決定力が足りない部分が感じられた。

ドビュッシーは鮮やかさが不足してた。もっと彩色に満ちて、もっとピアニスティックであるべきところが暈けた。

  緊張で硬くなったり躊躇したり
  ほんとうに下らないメンタルだ。

  改善したい。


*プレ・コンサート。まだ駄目
*駄目駄目だけど



第1部終曲

March 27, 2016

ちりんっとした花びらが可愛いビオラ。
なんて種類だったかな・・・


日本の夏を越せずに1年経たず枯れてしまうビオラたち。
枯れるとわかっているから、短い命を一層愛でたくなる。

離れ離れになってしまうゴイェスカスの主人公に思い入れるのも、幾月も待たず枯れるお花を守ってあげたくなるのと同じような気持ちかな。


マハたちが体験できなかった時間、何にも邪魔されず恋の相手だけを存分に見ていられる幸せな時間を彼らにあげたくて仕方なかった。


  *石鹸

美しいフレーズ感と甘美なハーモニーの絡み合いの底に悲運の空気を孕んでた "窓辺の語らい" に対して "喜びの島" は高い明度の悦楽の世界。

マハの青白かった頬は此の曲の中で上気し、"牧歌" で遠く揺れた花穂ははじける波頭のうねりに変わる。

第1部終曲はドビュッシー "喜びの島" です。


■パリの風 第20回プログラム

  《第1部》

"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ" マクダウエル
"牧歌"
  *2曲の光景
"ブルレスク"
"ピューリタンの時代から"
  *逢瀬と、独りの時間と
"ミッドサマー"
  *2つの風
"仮面" ドビュッシー
  *出口
"マズルカ"
  *トンネルの先
"喜びの島"
  *石鹸


 《第2部》

"カディスの娘" ドリーヴ
"クリメーヌに" フォーレ
  *ポーカーフェイスの女


■楽曲リンク

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム

*第20回リーフレット
*第20回リーフレット見開き

  *合わせでした
  *ロップイヤー、声と音
  *トリオ、楽しい。

  *プレ・コンサート。まだ駄目
  *駄目駄目だけど


*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ



トリオ、楽しい。

March 25, 2016

豊かな合わせ時間を過ごして豊かな曲にしてゆきたいなっていつも思ってる。


一緒に豊かな時間を過ごせる人とはいい音楽が作れそうってよく感じる。

今回のトリオはその意味でも楽しいなあ。

夫がいずみホールへ午後出勤の日、午前にロップイヤーうさぎちゃんが来てくれてトリオをお勉強してました。

まずはティールームでお茶して一息。


フランスのカップやフランスバロックダンスのおしゃべりをして、フランス楽曲の気分も盛り上がります。

お稽古もとっても楽しい。デュオ曲を用いて音出ししながらアンコール用トリオバージョンを作成したり、絵画が好きなロップイヤーうさぎちゃんに曲関連の画集を貸し出してみたり。

次回合わせは第2部通しのリハーサルです。が・・・
時間が足りなくってデュオのほうが間に合ってないワ。頑張らなきゃ。



別れ

March 24, 2016

長い間一緒だった。
離れることになるなんて想像してこなかった。


好きだった? って自問する。
確かに好きなところは沢山あった。
でも気持ちを乱される事のほうが多かった。

他の人の前でなら此うはならないのにって不思議なくらい感情的になりがちだった。

些細な事で掻き乱されることに怒り、悲しみ、しかしそうまでして一緒に居ようとするのは '好き' って気持ちなんだと思ってた。もしそうじゃなかったとしても能動的な感情だったのは間違いない。


離れるという選択肢は持ってなかった。
離れたくなかったのじゃあない。離れることも考えつけなくなるくらい雁字搦めだった。

そうした相手って居るものだ。


理由がわからないまま神経に障って感情的になるのに、何が元でそうなってしまうのか自分で判らなくなるパターンを幾度も踏んだ。

喧嘩して泣いた後は、泣いた分だけ互いに少し優しくなる。優しさが齎す一瞬の喜びは、長い苦痛の何分の一の小ささってことが客観視できなくなってゆく。


何かが倦んでいた。
しかし離れれば強烈に寂しくなると恐れてた。


でも違ってた。


良かったことを懐かしむより、悪いほうの事がもうないのだって心が軽くなってる自分が居た。如何に負担だったか思い知った。

風通し良い自由を得て2年が経とうとしてる。

**


曲がった関係を築いてしまった相手はショパン楽曲でした。
あはは。

ショパンが入るプログラムは本番前にどうにも滅入ってくるのが厭で、一昨年のポロネーズ、ノクターン、バラードで最後にしようって決めた。以降コンサートに乗せなくしたらば気分の軽いこと・・・

私生活ではドライにスッキリコンをしちゃうから、憂いながら引きずる関係って男女問わず全然ないのにショパンにだけは40年以上変な拘り方をしてきました。

お褒めくださった方、楽しみにしてくださってた方が沢山いらっしゃるのに、しばらくはごめんなさい。人を揺さぶる作曲家の才能に大きな敬畏を払いつつ・・・またショパン楽曲といい関係が築ける時が来たら弾きますネ。



トンネルの先

March 22, 2016

連休明けの朝からナンテつまんないブログなんでしょう。


プログラムのお話です。

**


ドビュッシーがマズルカの出版に乗り気じゃあなかった逸話は色々なところに書かれてる。しかし理由はあまり語られていないみたいだ。

作曲年から大分経った出版時のドビュッシーにはもう楽曲が気に添わなくなっていたのか、ピース出版以外の方法を望んだなど出版の仕方に難色を示したかは、知る範囲では目にしてこなかったように思う。

エピソードは数あれどもエピソードの元になる想いは後年の私たちにはなかなか届かないものだ。

だから楽曲を観たくなる。


歩みのような、道を辿るような曲運びが全体を通して続く。


くぐもったマットな調子。
半音で山型に開始する珍しい形だがミステリアスじゃない。
黒の世界の "仮面" からトンネルを抜けたようだ。

人の声のようにも聞こえる。1人きりのモノローグ。
不思議な華やぎに包まれている。

転調が繰り返されるのに顕れる感情は変わらない。
迷いや心の変動を描く転調と全く異なって、最終の速い上向パッセージへ終結するのが見えているような安定した歩みなのだ。

"仮面" の世界から出口へ向かった人が満ち足りて、シンプルな悦びと暖か味を確かめるような心の散歩道。

**


ドビュッシー曲は "仮面" "マズルカ" と続きます。


■パリの風 第20回プログラム

  《第1部》

"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ" マクダウエル
"牧歌"
  *2曲の光景
"ブルレスク"
"ピューリタンの時代から"
  *逢瀬と、独りの時間と
"ミッドサマー"
  *2つの風
"仮面" ドビュッシー
  *出口
"マズルカ"
  *石鹸


 《第2部》

"カディスの娘" ドリーヴ
"クリメーヌに" フォーレ
  *ポーカーフェイスの女


■楽曲リンク

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム

*第20回リーフレット
*第20回リーフレット見開き

*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ



駄目駄目だけど

March 21, 2016

コンサート前、ステキな曲になってますからいらしてくださいネって書くのが本当なのに。


毎度毎度ここが駄目あすこが駄目のオンパレードを更新するって何なんでしょ。

何度も聞いてくださってるお客様は此れにはすっかり慣れっこで、またあんなコト言ってるよって笑ってらっしゃるのも繰り返されるパターン。

  プレコンサート2回目はゆりかもめ家でした。

彰タンが直前に当日ライブをすることが決まって来れなくなった代わりに、ゆりかもめ君とゆりかもめ君より何年か古い知人の前での演奏になりました。

支配的な因子が強いドビュッシー曲と、抗えない事象への哀しみを掻き立てるグラナドスとの弾き分けが上手くいってなかった。


委ねなければならない哀しさや、引きずられる無力感を大切にしようとすると私自身が楽曲に引っ張られてしまった。

指揮を執ることなく楽曲の影で総括することができなかった。

テーブルに突っ伏して落ち込む私を半笑いでスルーして
恒例のベランダバーベキューをご馳走してくれました。

落ち込んでる割にはよく食べてよく飲みました。
本当にありがとう! お友達に助けられて続けられてるコンサートです。


  *プレ・コンサート。まだ駄目



プレ・コンサート。まだ駄目

March 19, 2016

コンサート前にお友達の前でトライアルをさせてもらうプレ・コンサートを今年もしました。


1度目はレモンカナリアちゃんとポニーテールちゃんの前。

毎回毎回の如くにメンタルコントロールに問題あり。
楽曲、音に集中すると物語性を失いそうで
曲世界に移入し過ぎると、その場の感情という異物が混入する。

双方のバランスを取ろうとするのでは音楽世界の外に居る生の弾き手が采配を振りすぎる。
緊張とたたかいながらになると、必要なベクターの量と方向が維持できてない。全然駄目だ。


課題を残して凹んだまま、いつもの風にカナリア家のランチへ。


リルケ詩集を貸して欲しいって言われて持ってって
美味しいご飯をたくさん頂いて
トルションやバジルを育てるキットをお土産にもらって
凹んだ気持ちは僅かな時間でお稽古への意欲へ変わっていった。


フランス語オペラの発音矯正をしたり、音楽助言をするレッスンが帰宅後に待ってました。すごく好きなレッスンの1つで楽しみました。



出口

March 17, 2016

欠けが入ってるディゴワンの古いピシェ。
純白だった表面には購入時から色付きもある。


傷んだ品をそうっと使い続けるのって不思議な悦びがある。

気遣わなきゃいけない。割れて失われてしまったら今の時代に代わりはない。扱いづらさが親愛の情を掻き立てる。


ドビュッシー "仮面" に宿る心も扱いづらいものの1つだ。

  *ドビュッシー "仮面"


リズミカルな和音の連続は誤認され易い行動に出る人の姿そのものだ。


楽曲であり人である '彼' をエナジー溢れるものと考えるのは浅薄で、ドライと受け取るのは歪曲が過ぎる。

  行き先を塞がれたように感じている人の空笑い。
  自虐の喧噪。
  そんな類いの哀しさじゃあないだろうか。

愛情を欲しがってはいるが、漠然と想い描く愛は抽象的で取り留めがないと気づいてる。愛が何処にも繋がらない焦燥。愛は行き着く先を示すものではなかったのか? 行き先を間違えているのか、それとも愛だと思っているものが本当は愛じゃないのか?

  存在論に掛かる不安感。其して
  たとえ存在を証しても愛の答は出ないことも心得て、
  最期には何を探してよいかも見失う。


私自身は此の種の物思いからは極めて遠い人間で
随分考えなければイメージを描くのさえ難しかった。


遠いからこそメンタリティを追わなければ弾けない気がした。
追う中で、彼の出口は何処にあるんだろうと思った。

**


もしも1つのプログラムを繋がった物語のように奏でられるなら
"仮面" は満たされなかった過去を映したひとこまだ。

マハとの情愛。素直な傾慕。同じ風を受けるだけで幸福感に満たされる逢瀬。祈る心奥。
これらの楽曲が "仮面" の人物の出口じゃあないだろうか。

マクダウエル小品5曲のあとに回想の "仮面" です。


■パリの風 第20回プログラム

  《第1部》

"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ" マクダウエル
"牧歌"
  *2曲の光景
"ブルレスク"
"ピューリタンの時代から"
  *逢瀬と、独りの時間と
"ミッドサマー"
  *2つの風
"仮面" ドビュッシー


 《第2部》

"カディスの娘" ドリーヴ
"クリメーヌに" フォーレ
  *ポーカーフェイスの女


■楽曲リンク

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム

*第20回リーフレット
*第20回リーフレット見開き

*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ



第20回リーフレット見開き

March 15, 2016

1日中雨が降ってた。
肌寒くって、ホットチョコレートが飲みたくなった。


ご案内状をお送りしたお客様からぽつりぽつりご予約が入る。

第20回リーフレットは2つ折バージョンで作ってもらいました。

  *第20回リーフレット


見開きページ左。


細々と続けてるシリーズのピアノソロの軌跡です。
ソロ・レパートリーはいつも載せてるけれどババールはお初。


見開きページ右。


回を重ねる毎ちょっとずつ増えたババール・レパートリーです。
ソロ曲と違って組曲や曲集が少なく単独楽曲が殆どだから、1ページまるまるスペースを取っちゃった。

これからもゆっくり続けてゆけますように。



2つの風

March 13, 2016

風が吹く。2つの風は何が違うんだろう。


"牧歌" に吹く風は目で見る風だ。
見えない透明な風が、靡く花穂によって姿を見せる。

広い畑に吹く風の道筋に従って穂は身を屈め、くすぐったそうに茎をよじる。

  *マクダウエル "牧歌" オタク話

私たちが楽曲から感じ取る光景はそのまま
'彼ら' --- 窓を隔てて語り合った彼ら --- が見た眺望になる。

  *2曲の光景


"ミッドサマー" に吹く風は肌に感じる風だ。


野外で仲睦まじく抱き合う背に頬に、風が戯れかかる。

  *揺れて香るミッドサマー

恋人の手がマハを緩く抱いたままそっと揺らしている。
包みこむように風も揺れる。

柔らかな風、柔らかな香り。
同じ風を受ける悦びに浸る彼ら。

彼らはもはや風を見ていない。
風が彼らを見ている。

**


マクダウエルの最後の曲は "ミッドサマー" です。
僅か2ページの作品に優しさがギュッと詰まってるようで
とっても気に入ってる小曲です。


■パリの風 第20回プログラム

  《第1部》

"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ" マクダウエル
"牧歌"
  *2曲の光景
"ブルレスク"
"ピューリタンの時代から"
  *逢瀬と、独りの時間と
"ミッドサマー"

 《第2部》

"カディスの娘" ドリーヴ
"クリメーヌに" フォーレ
  *ポーカーフェイスの女


■楽曲リンク

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム

*a href="http://blog.livedoor.jp/lasalledeconcert/archives/52317414.html" target="_blank" title="">第20回リーフレット


*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ



第20回リーフレット

March 11, 2016

第20回リーフレットです。
郵便発送もやっと完了しました。


きりの良い回だからちょっと豪華版にして
今回は2つ折りで見開きになってるんです。


裏面は3人のプロフィール。


苗字をなかなか正しく読んでもらえない夫はカタカナになりました。フルートのロップイヤーうさぎちゃんのお写真がめちゃくちゃ可愛いです。

若いってイイなぁって思ってたらばナント2周りも違うんですって。なのに会ってると年の差を感じてない自分の精神年齢の低さが怖い。



逢瀬と、独りの時間と

March 10, 2016

いたずらっぽい、ユーモアある、の意味がある "ブルレスク" に
どんな場面を想像されますか?


長い間会えなかった2人がやっと手を取り合える距離で一緒に過ごせる1日に・・・
此れからの事、気持ちの事、大事なお話がたくさんあるのに
深刻な空気を避けて、つまらない冗談を言ってふざけ合う。

今の瞬間を楽しもうと一生懸命になっちゃって、必死の冗談は胸が痛くて、でも楽しくて。


時間が過ぎる速さを追い越すように沢山沢山楽しまなきゃって焦燥に駆られて、胸がキュッと絞られるような逢瀬。

省みれば会えない時には此の人の事をお祈りをしてた。


  *マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

祈らずにいられないくらい大切な大切な恋。
其して、お助けくださいと祈りたくなるほど会いたかったナって独りの時間を振り返る。

**


妄想脚本はさておき、
"ブルレスク" "ピューリタンの時代から" の2曲が並びます。
色んな聴き方ができるプログラムをお楽しみくださいネ。


■パリの風 第20回プログラム

  《第1部》
"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ" マクダウエル
"牧歌"

  *2曲の光景

"ブルレスク"
"ピューリタンの時代から"

 《第2部》

"カディスの娘" ドリーヴ
"クリメーヌに" フォーレ

  *ポーカーフェイスの女


■楽曲リンク

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム


*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ



ポーカーフェイスの女

March 07, 2016

ドリーヴ "カディスの娘" のすぐ後にフォーレ "クリメーヌに" を弾いてみた。面白いワ・・・ってオタク的にほくそ笑んだ。


一見烈しい "カディスの娘" は熱い地方色を感じさせる。

  *カディスの娘とパリの娘

楽曲のことじゃあない。
女としての彼女がだ。

彼女たちはストレートなだけに明快で、多少きつい性質も単純な激しさの範疇だ。

  純朴なところのあるスペイン南西部の娘。
  喜怒哀楽を露にし、年若い今を謳歌する。


娘は色んなことに興味がある。


アンダルシアの端の港町に誇を持ちながらも、都会に憧れがないと言えば嘘になる。自由は好きだが大家族は大事にする。子供扱いする兄と姉には素直だが背伸びもしたい。

彼女には[土地] と [家族] という枷がある。
枷の内に生きることに自負心もある。
だからどんなにお転婆をしても一定枠からは出ない。
帰る場所はカディスなのだ。

娘の気に入りになることさえできたら、容易く扱えるだろう。


クリメーヌは其うはゆかない。


  *"クリメーヌに" 落合訳

一見大人しやかで限りなくなよやかなクリメーヌは、息も絶えんばかりに恋をした男の存在を知っているだろうか。

おそらく彼女は知っている。存在だけは目の端に止めたが、しかし自分に恋をする群の1人1人が如何にあろうと関知はしない。


クリメーヌはカディスの娘のように、男の気を引くために素知らぬ振りをしたりはしないのだ。知らぬ素振りは、近く過ごす相手として認めていない無関心からに他ならない。

愛せない対象に好かれようと嫌われようと、関心を向けない。煩わしければ嫌われているほうが幾らか好いとも考えるのがクリメーヌだ。

**


男性に例えるほうが判り良さそう。
乱暴な二分になるが、

バレンタインデーになるべくたくさんチョコを貰いたいと思う男性がカディスの娘のほうだ。付き合うかどうかは扨措き、先ず以てチョコの数が問題だ。その中からカディスの娘は '選ぶ' ことを開始する。

友情や愛情を受けること、愛させることが先になるのだ。

片や多量のチョコレートなど貰っても人の気持ちは重たく感じられ、心惹かれることのない相手とのやり取りを疎んじて、誰からも受け取らないとする男性も居る。

愛さない相手には愛させない種類の人間。
クリメーヌにも其うした心持ちがありはしないか。


ヴェルレーヌ詩の主人公はクリメーヌの美しさに焦がれるが
ポーカーフェイスのクリメーヌは、男の心が慮るに価しないと断じているかのようだ。


男はクリメーヌを穢れのない清明な美の象徴と憧れる。
確かにクリメーヌの外見は楚々としているかもしれない。

しかし彼女は男の想いを疎んじている。
此の男は、単純に愛されることを好む女に恋をすれば幸せだったかもしれない。


  ナンテ・・・弾きながら妄想膨らむオタクの呟き。


■パリの風 第20回プログラム

"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ"
"牧歌" マクダウエル
  *2曲の光景


■楽曲リンク

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム


*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ



どこへ行くのか

March 03, 2016

母の高校時代のサイン帳と、お人形のリカちゃんの靴。
母の思い出と娘の思い出を一緒に飾った。


体調がもどらなくて昨日は長い時間本を読んで休んだ。何度でも読み返したいジャンケレヴィッチです。どのページも唸ってしまう説得力が相変らずナンテ素敵!

**


コンサート 'パリの風' で長く触れてきた作曲家のコトが美しい構成で語られて本当に楽しい。

リスト(エステ荘の噴水)、ラヴェル(水の戯れ)、ドビュッシー(ボードレールの5つの詩より噴水) の比較から始まった段落を引用しますネ。

《リストが激しい突風を見た所で、スカルラッティやクープランの後裔たる皮肉屋たちは、むしろ雨滴の流れる音を聞き、雨の一様な音を書きつけているのだ。また、玉虫色の太い水柱は四方に飛び散り、陽光を浴びたクモの巣のように光り輝いている。'川の神は自らの体をくすぐる水をものともせずに' と謳うアンリ・ド=レニエの詩句によって、ラヴェルは、水しぶきが上がり、きらめき、小さな滝となっている風変わりな彼の庭園に、我々を迎え入れてくれるが、そこでは大海は水の塵、銀の粉、錫のにわか雨となっているのだ。


ドビュッシーにおいては、群青の大風でさえも、雷雨のあとの靄の切れ端のように引き裂かれて、細長い帯となっている。


だが、フォーレにおいては、水の音楽は、これらとは全く異なった意味を持っている。フォーレは閉ざされた庭で、小声でざわめき、つぶやく、泉のこの上ない静けさを聞き取ろうとするのだ。

夜の庭の奥で、魔法にかけられた泉の発するこの音楽には、何よりもまず静けさがある。ドビュッシーの夢想に住みついた淀む水と海の水とは、静止し、どこにも行かないという共通性を有している。


つまり前者の水〔淀む水〕は、その場で、トリスタン・レルミットの薄暗い洞窟の中でのように、あるいは "ペレアスとメリザンド" におけるように、詩人に対して 'まどろむ水の夢想' をその鏡の中に映し出して見せるのであり、
後者の水〔海の水〕の方は、その場で岩に打ち砕かれながら、方向性も意図も持たないまま、ただ純粋にざわめいているだけなのだ。


これとは反対に、生成とベルグソン的時間の音楽家たるガブリエル・フォーレの方は、川のほとり、すなわち生命を持ち、すべるように進む水のほとりに、腰を下ろすことになるのであった。


それはまさに、この流れには一つの意図があり、この水はどこかに行き、何か別のものになるからに他ならなかった。》

          (宮川文子様、稲垣孝子様、大谷千正様訳)

**


水に限らず楽曲に映る 'これ' が [どこへ行くのか] は毎曲毎曲考え悩む。ジャンケレヴィチ氏の筆をもってすると此んなに適正な表現になるんですね。


■ジャンケレヴィッチ関連リンク
*フランスと4.20PJ写真(2)演奏中
*グッゲンハイム道順とババールカードVol.12
*お席数限定ラ・クロワ
*音とお庭
*間際の悩み
*七夕はPJへ
*裏口のカードル
*延期
*ダサいお菓子
*西宮ミュージックパーティー
*七夕ライブ
*七夕PJ、星灯りのプログラム
*優しき歌とリディア
*ババールカードVol.14と優しき歌
*ゆりかご
*夜鳴きうぐいす
*沈黙とフランス音楽
*フォーレとヴォルフ
*鏡像
*フォーレ "本当に恐ろしいほど" ラスト
*フェルメールとフォーレ
*好きな音楽



揺れて香るミッドサマー

February 26, 2016

中身が残り少なくなるころ、瓶のラベルも擦れて傷んでくる。


大学生の時にはまってたジャン・パトウの香水は
何年かごとにマイブームが訪れて、ほんの時々買い求める。

立ち上がりがものすごく良いから付け過ぎちゃいけない。
ほんの1滴膝の裏やスカートの裾に。アトマイザー入りのはバッグの内ポケットに吹きつけたり。

ブルガリアンローズとジャスミンにグリーンノートのブレンド。明るい香り。

  揺れると仄かに香る情景は
  マクダウエル "ミッドサマー" が描いてる。

*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure


花々の香だけじゃない、青い薫りを含んでる。


爽やかに抜ける風が運んでくる湿った草の匂いがする曲後半。
野の草が揺れて香り放つ。

愛し合う2人の幸福感に包まれた時間がゆっくり流れる。
同じ風を受け、同じ野の香りを感じてる。同じ場所で隔てる物なく寄り添っていられるのが幸せでならないのだ。

何故って彼らは少し前まで窓硝子に隔てられていたのだから。

**

妄想台本では "窓辺の語らい" のバックヤードに "牧歌" の風景があった。

  *2曲の光景

其うして "牧歌" からほど近い場所に月を隔てて "ミッドサマー" が存在するのだった。

だから "牧歌" の穂は夏の実りまたは初夏の花穂でなければならなかった。7月に成熟期を迎える麦をはじめ乾いた夏の風に揺れる穂を思い描いた。

  *マクダウエル "牧歌" オタク話


"ミッドサマー" ではカラフルな稔りは消え、代わって葉を一杯に広げて真夏の陽光を貪る草の姿がある。

そして "牧歌" 曲中に渡った風は翌月の "ミッドサマー" にも行き交っている。

  つまらない妄想だ。しかし
  奏者にとっては有意義な妄想なのだ。


■パリの風 第20回リンク

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム


*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲


*2曲の光景
*マクダウエル "牧歌" オタク話
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ




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