Le morceau \



スケッチ帳の大過去

September 24, 2016

コンサートの記念フォルダから他所様のピアノ。


躯体も音も小振りだけれど倍音が綺麗だった。
デュプレックスだから多分シマブンホールかな?

感触と音ははっきり憶えてるのに、それが何処だったかいつも曖昧で・・・ 人の記憶パターンってみんな違いますよね。


ドビュッシー "スケッチ帳より" について著したジャンケレヴィチの文章を読んでると、モスグリーンの下草が呼吸する様が見えるかのよう。


スケッチ帳のページから立ち現れる息吹 --- たとえ其れが哀しげな森の吐息であっても --- を映し出したくなる楽曲。

  *あの時

沈む陽を映す木々の滴は確かに此の曲の中に存在する。その上で私には楽曲が過去と大過去を描いているように思えてしまうのだ。


スケッチ帳が開かれたのは既に遠い過去となり


その人の懐かしい誰かがペンを走らせた日は、そこから何十年を遡る。

あの日スケッチブックを覗いた人に素描が届けた音楽を奏でる森は、あの時のように存在しているだろうか。本当の森は眠ってしまったかもしれない。そして現在同じページを開いても、紙の中の森ももう歌い出さないかもしれない。

総ては失われしもの。
古いページの間に、昔開かれたとき流れ出した音の断片だけが揺蕩っている。


  こんな感じで弾きたくなってるナ。


■パリの風 第21回プログラム

     《第1部》

[愛と死]グラナドス
  *眠る物たち

[アデュー] メンデルスゾーンOp.85-No.2
  *寝具
  *アデュー

[失われた幻影]メンデルスゾーンOp.67-No.2
  *失われた幻影

[葬送行進曲]メンデルスゾーンOp.62-No.3
  *葬送行進曲

[月の光]ドビュッシー
  *レッスン記録:月の光
  *慈しみの月光
  *レトロなワンピース
    *断捨離中です
    *断捨離後の収納
  *物とお別れ
    *赤い辞書
  *アーチの影

[西風が見たもの]ドビュッシー
  *古いノート
  *西風の2度
  *西風が見たもの
  *行き止まり

[スケッチ帳より]ドビュッシー
  *手紙
  *くたっとした布たち
  *あの時
  *スカートのレース

[火祭りの踊り]ファリャ
  *火祭り

     《第2部》

[古寂びた修道院にて]
  *僧院の廃墟にて
  *
  *2016年8月のおうち避暑
  *今日会えること



火祭り

September 17, 2016

未整理写真は今日のでほぼお終いカナ?
2,3枚を記念に残してあとは棄てちゃうから整理のためのupです。


リサイタル後にホッとしてる1枚や、リハーサルで立ち位置確認してる写真など。


燃え盛る火の前でジプシー風の悪魔祓いの旋律がイスラム的なアラブ調で流れる。


ファリャ "恋は魔術師" の火祭りは、妻の新しい恋を阻もうとする亡き夫の霊を祓うシーンが描かれる。

  立ちのぼり揺らめく炎は悪魔祓いの火であるが
  人の情念を煽る火にも重なるように思える。

死んでしまった夫が妻に残す想いを斬り捨てても新しい恋人との情愛をとるカンデラスの情念も、亡霊になってでも妻を他の男の元へ行かせたくないカルメロの情念も。

いや或は付き纏う亡霊とは、祓うべき悪魔とは、カンデラスが心の奥底に抱く夫への罪悪感だろうか。だからカンデラスは悪魔祓いの形を借りて、後ろめたさを断つのだろうか。


悪霊という名の心の闇を、この曲とシーンは[鎮める]のではない。
清められない闇を遁逃させるべく炎のように踊るのだ。

第1部の終曲になります。


■パリの風 第21回プログラム

     《第1部》

[愛と死]グラナドス
  *眠る物たち

[アデュー] メンデルスゾーンOp.85-No.2
  *寝具
  *アデュー

[失われた幻影]メンデルスゾーンOp.67-No.2
  *失われた幻影

[葬送行進曲]メンデルスゾーンOp.62-No.3
  *葬送行進曲

[月の光]ドビュッシー
  *レッスン記録:月の光
  *慈しみの月光
  *レトロなワンピース
    *断捨離中です
    *断捨離後の収納
  *物とお別れ
    *赤い辞書
  *アーチの影

[西風が見たもの]ドビュッシー
  *古いノート
  *西風の2度
  *西風が見たもの
  *行き止まり

[スケッチ帳より]ドビュッシー
  *手紙
  *くたっとした布たち
  *あの時
  *スカートのレース

[火祭りの踊り]ファリャ

     《第2部》

[古寂びた修道院にて]
  *僧院の廃墟にて
  *
  *2016年8月のおうち避暑
  *今日会えること



スカートのレース

September 12, 2016

三宮OPAが昔、プランタンの日本1号店として栄えてた頃
母に買ってもらったスカートだった。


当時プランタンに入ってたケティは、ティーン時代の好きなお店だった。


布地には同色糸で小さくKettyって縫い取りが一面に入ってて、光を当てなきゃ見えないような控え目な感じを愛してた。


何十年もの間に生地は傷んで履けなくなった。
破棄する前に改めてお洗濯した。

クチュリエのテーブルに広げてお別れのとき。


ウエスト飾りになってたレースのお花パーツを外した。


スカートは傷んでしまったけれどパーツはこれから他の布に縫い留められて、スカートを主としてた思い出を抱えて生まれ変わる。

  白いカーテンに散らすように縫いつけるのも良いかな?

ドイリーや出番待ちのレースパーツを入れる引出しに


古いスカートのお花パーツが加わった。

引出しにはドビュッシー "スケッチ帳より" のような空気が詰まってる。


去ったものの中に、続いてゆくものがあり、
続いてゆくものは新しい役割を得て
去ったものを愛しみながら生きていく。

小さな引出しの中に自然界の歌に似たやさしさを感じた日。


■パリの風 第21回プログラム

     《第1部》

[愛と死]グラナドス
  *眠る物たち

[アデュー] メンデルスゾーンOp.85-No.2
  *寝具
  *アデュー

[失われた幻影]メンデルスゾーンOp.67-No.2
  *失われた幻影

[葬送行進曲]メンデルスゾーンOp.62-No.3
  *葬送行進曲

[月の光]ドビュッシー
  *レッスン記録:月の光
  *慈しみの月光
  *レトロなワンピース
    *断捨離中です
    *断捨離後の収納
  *物とお別れ
    *赤い辞書
  *アーチの影

[西風が見たもの]ドビュッシー
  *古いノート
  *西風の2度
  *西風が見たもの
  *行き止まり

[スケッチ帳より]ドビュッシー
  *手紙
  *くたっとした布たち
  *あの時

     《第2部》

[古寂びた修道院にて]
  *僧院の廃墟にて
  *
  *2016年8月のおうち避暑
  *今日会えること



あの時

September 08, 2016

リハーサル写真とか、ライブやすごく昔のコンサートとか


あとから頂いて未処理になってた写真整理のため、お見苦しいupです。


  ドビュッシー "スケッチ帳より"。
  魅力的なタイトルだ。

スケッチ帳は時間を留めない。
音符のスケッチも、絵の素描も、お話の草稿も、
スケッチブックと共に古び朽ちてゆく。

しかしひとたび頁を開けば、その日その時そこに確かにあったものが浮かび上がる。時間は戻りはしないけれど、その時間が存在した事を示し留める。


時の経過を刻んだスケッチブックの表紙は留められずに過ぎた年月をクローズアップさせるものでもあり、反対に頁を捲れば時間が留まっているかのような優しい錯覚に陥らせてくれる存在でもある。


  [あの時] を求めて開くスケッチブックは
  決して戻らない時間を隔てて
  記憶の糸にやさしく触れてくる。


森の香りと、くぐもった気配と、湿った大気が


立ちのぼり、僅か揺蕩って留まり、沈殿する。

デッサンをした人の網膜を通した風景がスケッチブックを開いた人の頬を撫で、再び頁の中へ還ってゆく。

  当楽曲の楽譜を開くとそんな錯覚に駆られるのだ。

本作を巡ってジャンケレヴィッチの素敵な文がある。


《ホルンや弱音器付きトランペットの遠い呼び声が、夕日を浴びて沈静し、哀調を帯びて遅れがちになることもある。

ドビュッシー "スケッチ帳より" (1903) や "枯葉" では、こうした不思議なファンファーレが聞こえてくるかのようだ。

薄暗い森の奥で悲しげに響くのは、森で迷った騎士ゴロの角笛だろうか? それとも町はずれで鳴る夕暮れの帰営ラッパか?》


多分なにかを掴み取ってはいけない。
判断してはいけない。


重たいような草の匂いが傾いた陽を受けて吐息をつく [あの時] 存在した時間そのままに、湿った音を沈下する大気に乗せよう。


■パリの風 第21回プログラム

[愛と死]グラナドス
  *眠る物たち

[アデュー] メンデルスゾーンOp.85-No.2
  *寝具
  *アデュー

[失われた幻影]メンデルスゾーンOp.67-No.2
  *失われた幻影

[葬送行進曲]メンデルスゾーンOp.62-No.3
  *葬送行進曲

[月の光]ドビュッシー
  *レッスン記録:月の光
  *慈しみの月光
  *レトロなワンピース
    *断捨離中です
    *断捨離後の収納
  *物とお別れ
    *赤い辞書
  *アーチの影

[西風が見たもの]ドビュッシー
  *古いノート
  *西風の2度
  *西風が見たもの
  *行き止まり

[スケッチ帳より]ドビュッシー
  *手紙
  *くたっとした布たち



行き止まり

August 28, 2016

風が出て急に気温が下がった。
溜まった夏の疲れを取ろうとゆるく過ごした土曜日でした。


このごろ不条理性について書き散らしてみて

  *西風の2度

自分の場合に不条理と表現したくなったところを憧れのジャンケレヴィチが歪みって著したのを見つけて自己満足してた。

  *西風が見たもの


すると丁度例にしたペレアスとメリザンドが


  *眠る物たち

ジャンケレヴィチ書の最終章で再び引かれてるって気がついた。

《'ペレアス'、それは王手、解決不可能なもの、行詰った戦い、死によってしか解決されない、引き裂かれ、矛盾した状況・・・。死とは正確にいえば解決ではなく、不条理なのだ! 愛することの必然性と愛することの不可能性は、お互いを否定し合う。---ここに悲劇の否定性そのものがあるのではないか・・・。》


そうだ、行き詰まり。
または行き止まり。


'西風が見たもの' の楽曲にも大きく感じられるのは、行き止まりとなった後の情念は何処へ向かうのかっていう設問のような事。

時間をかけて弾き、解いてみたい。
行き詰まって紛糾する思いを攫う西風となるのだろうか。


■パリの風 第21回プログラム

[愛と死]グラナドス
  *眠る物たち

[アデュー] メンデルスゾーンOp.85-No.2
  *寝具
  *アデュー

[失われた幻影]メンデルスゾーンOp.67-No.2
  *失われた幻影

[葬送行進曲]メンデルスゾーンOp.62-No.3
  *葬送行進曲

[月の光]ドビュッシー
  *レッスン記録:月の光
  *慈しみの月光
  *レトロなワンピース
    *断捨離中です
    *断捨離後の収納
  *物とお別れ
    *赤い辞書
  *アーチの影

[西風が見たもの]ドビュッシー
  *手紙
  *古いノート
  *西風の2度
  *西風が見たもの

*くたっとした布たち



西風が見たもの

August 24, 2016

ピアノの側のテーブルにドビュッシー譜とフランスアンティークのボウル。


色付きがいっぱいで枯れた肌合いなのにすごく愛らしい。
コーヒーが飲めないから薄〜いカフェオレです。


このテーブルにはいつもお稽古の間に飲むものがのってて、
練習メモを書いたり、譜面整理をしたり色々に使う。

お稽古が終わるとお片づけしたテーブル上には何にもなくなって
寂しそうに見える。
この子はお稽古時間が好きみたいです。

ドビュッシー "西風が見たもの" についてジャンケレヴィッチは


《大気の要素のゆがんだ揺れと異常な怒りを表わす》って著してる。

彼は曲に含まれる因子を '歪み' と捉えたのねって深く納得した。
私は '不条理' と書いてみたのだけれど、歪みと不条理の根本はとても似通ってるようで嬉しくなった。

  *西風の2度


ジャンケレヴィッチが書くところの怒りとはどんなものでしょうね・・・


例えば理不尽な事柄への悲しみと怒り。

未来に続く筈だった道筋や、大切な人や物を予期せず奪われたことへのやり場のない気持ちのような・・・ 何処に向けて嘆いてよいかわからない絶望感。大きな力に弄ばれた怒り。

感情の渦巻きには出口がなく、混沌としたまま湧き上がり、また沈み込む。


嘆き怒れる人を見た西風は、


人の代わりに怒り嘆いてくれるものとなり
やり場がなかった慟哭の出口を代わって探してくれるものにもなるのではないかしら。

**


ソロ曲を呟いてる場合じゃあなかった。
今日はソプラノさんと初合わせです。

おさらいしよっと!


■パリの風 第21回プログラム

[愛と死]グラナドス
  *眠る物たち

[アデュー] メンデルスゾーンOp.85-No.2
  *寝具
  *アデュー

[失われた幻影]メンデルスゾーンOp.67-No.2
  *失われた幻影

[葬送行進曲]メンデルスゾーンOp.62-No.3
  *葬送行進曲

[月の光]ドビュッシー
  *レッスン記録:月の光
  *慈しみの月光
  *レトロなワンピース
    *断捨離中です
    *断捨離後の収納
  *物とお別れ
    *赤い辞書
  *アーチの影

[西風が見たもの]ドビュッシー
  *手紙
  *古いノート
  *西風の2度



西風の2度

August 21, 2016

クチュリエからメザニンへの階段に向けてあいた窓。
吹き抜けからお部屋内に風が入るよう窓が取られてる。


おうちの中同士の窓辺をニッチに見立てて、好きなカードを置いてみた。階段側からも見えるから表裏2枚組で飾ってます。


カードの向こうに見えてるお人形のお洋服のお隣は空いたまま。
吊りおく物を決めかねて長い時間が経つ。


  少しだけ悲しげな操り人形
  奇妙な顔立ちだけど性根が真っ直ぐな何か
  持主をなくした片方だけの長手袋
  黒っぽい鳥の羽
  周囲とミスマッチな蒼い小さな油絵

妄想は膨らむけれど出逢わない。
ブタギみたいな存在の何か。

此の子がブタギ。


うさぎがブタかはっきりしない此の子のお名前です。
単純な名前・・・

ブタギが居ると途端にアリスっぽい世界に見えて大好き。


ドビュッシー "西風が見たもの" に関する
ジャンケレヴィッチ書の一文です。


《嵐の使者、つまり海と海洋風の無調的なざわめきを伝えるものとなる。

'二度'は、実際、考えうるもっとも小さな音程であるため、もっとも調和しない響きともいえる。ほぼ等しい二音が出会って、お互いに消し合おうとする関係が'二度'なのではなかろうか?

この、もっとも幅の狭い不協和音は隣り合う音をトゲトゲしく震わせる。これらの二音は、お互いどうしをほとんど鈍らせることがないだけに、このざらつく摩擦の効果そのものによっていっそう鋭くなり、腐食性を帯びるのである。》

             (船山隆様・松橋麻利様訳)


そう摩擦。アイスピンク&ホワイトに摩擦をプラスして不条理性を見たいのかも。


少々禍々しい時のミュシャとか、9人の筈のミューズが10人居るモーリス・ドゥニの絵画とか♪ 拙宅の一角なんて彼らの世界とは似ても似つかないけれど真似事をしたくなる。


iPhone撮影データを起こしたら鏡の中に禍々しい人間発見。


■パリの風 第21回プログラム

[愛と死]グラナドス
  *眠る物たち

[アデュー] メンデルスゾーンOp.85-No.2
  *寝具
  *アデュー

[失われた幻影]メンデルスゾーンOp.67-No.2
  *失われた幻影

[葬送行進曲]メンデルスゾーンOp.62-No.3
  *葬送行進曲

[月の光]ドビュッシー
  *レッスン記録:月の光
  *慈しみの月光
  *レトロなワンピース
    *断捨離中です
    *断捨離後の収納
  *物とお別れ
    *赤い辞書
  *アーチの影

[西風の見たもの]ドビュッシー
  *手紙
  *古いノート



アーチの影

August 15, 2016

カーポートへ降りるステップ沿いの壁。
真っ暗な時刻の写真の輝度をソフトで上げてみた。


お外から見えない壁面に密かな楽しみを見つけた。
側のカーポートに夫が設置してくれたアーチの影が毎夜映るのだ。

  *小さい花火


アーチの側に明かりが灯って辺りが暗く沈むと浮き上がる。


だけど影が見えないお昼間にもアーチは同じかどにある。
月も・・・


私たちが夜に見上げて物思う月は、お昼間も同じように其処にあって私たちを眺めおろしてるんだなって考えながら影を見てた。


人間側じゃなくて月の視点に拘るのは、続く1曲が同じドビュッシー作曲 "西風の見たもの" だからです。


"月の光" の曲を今回は "月が見たもの" のような存在で捉えてみたい。


[アデュー] メンデルスゾーンOp.85-No.2
  *寝具
  *アデュー

[失われた幻影]メンデルスゾーンOp.67-No.2
  *失われた幻影

[葬送行進曲]メンデルスゾーンOp.62-No.3
  *葬送行進曲

[月の光]ドビュッシー
  *レッスン記録:月の光
  *慈しみの月光
  *レトロなワンピース
    *断捨離中です
  *物とお別れ
    *赤い辞書

[西風の見たもの]ドビュッシー

  *手紙



慈しみの月光

August 07, 2016

ショワジーの大きなボウル。
すごくレアな刻印をしてます。


表まで色つきがある頼もしい存在感の大好きなボウル。
果物を盛ったり、ポタジェで採ったトマトを入れたり、
毎日の生活に欠かせない子。

ディゴワンのピシェと並べるとたっぷりしたサイズ感が伝わるかな。

  ドビュッシーの時代からこの世に居た子たち。
  欠けて、渋色が付いて、朽ちていても自信に満ちた立ち姿。


アンティークの中でもどちらかというと少し線の太いものが好きです。


暮らしを見守ってきた手丈夫な雰囲気が、時の積み重ねを感じさせるからでしょうか。


  傍らにある物や、住まう家や、大きな古い樹が
  時折、人々の人生を見守ってるかに思えるように

  月にもそんなポジションがあっていいんじゃないかなって
  ドビュッシー "月の光" に思うんです。


人が夜空を見上げ、注ぐ月光に物想うばかりじゃなくて


月が私たちを見おろし、澄んだ光を運ぶ。
慈しみの月光を地上に届ける姿が描けたらな。


[アデュー] メンデルスゾーンOp.85-No.2
  *寝具
  *アデュー

[失われた幻影]メンデルスゾーンOp.67-No.2
  *失われた幻影

[葬送行進曲]メンデルスゾーンOp.62-No.3
  *葬送行進曲

[月の光]ドビュッシー
  *レッスン記録:月の光

  *レトロなワンピース
    *断捨離中です
  *物とお別れ
    *赤い辞書
  *手紙



葬送行進曲

August 04, 2016

お花たちも暑さに疲れてるみたい。
無理してなんとか咲いてる感じで疎らな開き具合です。


蝉の声が葬送の曲に聞こえるくらい幾度も試弾してる1曲がある。

葬送行進曲は、主に葬儀の最後に墓地へ遺体を運ぶ形を設定して書かれるようです。

晴れやかな行進曲にも祝典や軍隊用など、それぞれモデルタイプの時局が想定されてますね。


葬送行進曲は重い足取りの2拍子で表されるのが須要のようですが
重たさは種々ありますね。

  生前の故人への敬畏が大きく表れた豪壮なもの、
  死者を運ぶ儀で死に直面する人々の心情を捉えるもの、
  送る行為が亡骸から引き離される痛々しさに繋がるもの、

メンデルスゾーンOp.62-No.3の葬送行進曲は
僅か2ページの中にたくさんのディミヌエンドが目につきます。


メロディはメッツォフォルテtranquillo e legatoで静かに始まり、受けるフレーズはすっとピアノ音量に落ちる。

感情の昂りのフォルテまたはフォルテシモもあまり長くは続かず
気持ちを押し殺されたディミヌエンドに取って代わる。

もう戻ってはこない故人の不在に心萎えるかのようなディミヌエンドに感じます。

この曲の葬送の想いの語り口のひとつは此れなのかなって考えてる朝。


[アデュー] メンデルスゾーンOp.85-No.2
  *寝具
  *アデュー

[失われた幻影]メンデルスゾーンOp.67-No.2
  *失われた幻影

[葬送行進曲]メンデルスゾーンOp.62-No.3
  *レトロなワンピース
    *断捨離中です
  *手紙
  *物とお別れ

[月の光]ドビュッシー
  *レッスン記録:月の光



レッスン記録:月の光

July 29, 2016

スポンジケーキやロールケーキのスポンジがあんまり得意じゃない代わりにタルト生地が大好き。


だからタルトが充実してるア・ラ・カンパーニュさんへ行くんだのに、ぼんやりして何故かスポンジを買ってました。暑過ぎてボケちゃってる。

**


生徒ちゃんがドビュッシーの "月の光" を弾きたいって言った。
私も秋に弾くことになってるから丁度楽譜が出てるのヨ、偶然ねってレッスン開始。

はじめのレッスンではお話の必要があると思い、冒頭だけ触りながら "月の光" で陥り易い間違いについておしゃべりした。

ドビュッシーの他のたくさんの曲に関しても言えるけれど、
ふうわりした印象の音並びはあくまで '印象' に過ぎず
メカニックがふうわりしては曲にならないということ。


印象派絵画の1本の線が気抜けた曖昧な線であることはなく
寧ろ完成形を確実に想定しながら [朧を構築] すること。

朧を構築するエネルギーは、大掛かりな音の建造のエネルギーと等比だと留意が必要なこと。

でなければ演奏側が曲のドラマティックな展開に任せて頼ることができない分、ただの腑抜けた落書きに陥る危険性が高いこと。

  うんとやさしいおしゃべりでしたが
  要点は此んな風だった。


光の風景の美しさに模糊たる印象を抱いて


心理不鮮明なままうっとりなるのは人間のほうで、
光の粒子のほうは漠とした存在ではない。

[仄かな光] や [光の朧な流れ] を再現できるのは
光の化学や物理、屈折率を識った者だろう。


印象が、時に印象ばかりが強く残る名作なだけに
音楽を創る側が受けた時の印象だけで弾いてしまう場合があって


それは最も避けたいパターンだから、楽曲に向かう前にたくさんおしゃべりしました。

生徒ちゃんはうっかり流されそうになる度はじめのお話を思い出してくれるようで、いい感じにレッスンが進んでます。



アデュー

July 25, 2016

お察しのお方もいらっしゃるかもしれません。


そんなに不要品もないのに無理矢理に断捨離しようとしてるのは今度のプログラムのためなんです。

**


メンデルスゾーンOp.85-No.2 "アデュー" で気づいた心持ちがあった。

これまで数ある別れの曲を弾きながら感じてきたのは
別れを掌理し切れない心情や離れてしまった苦しみだった。

でもアデューと言ってしまえない胸間もあったんだナって・・・

悲しみの重たさよりも胸の内の騒乱を思わせる切迫感は何ゆえかしらと何度も弾いて・・・


自らアデューと決めた時に本当の別れがくるような物思いの、自分の中で別れにしたくない気持ちに圧されたアジタートに思えた。

人が左右することができない別れでも、例えば死者を前にした別れでさえも、死を認めた時に死が訪れるような想い故の焦眉。


アデューを言わなきゃならないとわかってて受け容れられない焦燥。


拒否しなければ、受け容れた先に待っているのは別れの苦しみだから。

苦しみに遇いたくなくて別れを拒否し、拒否によって苦しむ不条理の辛苦のようにも思えた。


[アデュー] メンデルスゾーンOp.85-No.2
  *寝具
[失われた幻影]メンデルスゾーンOp.67-No.2
  *失われた幻影

*レトロなワンピース
  *断捨離中です
*手紙



失われた幻影

July 22, 2016

メンデルスゾーンOp.67-No.2が魅力的でたまらない。


"失われた幻影" は作曲者本人が名付けたのではなかったけれど出色のタイトルだと思う。

強い追懐を感じさせるメロディーは、二度と手に入らないものの声を訊こうとするかのような痛々しさに満ちている。


傷心の自己を歌い聞かせるのじゃなくて、


時の波と定めの波にのまれてしまった美しかったものを縒り合わせるが如くの音楽が一層の無情を伝えてくる。

それは例えば壊れてしまったガラスを前に涙にくれる人よりも、僅かな破片を手にそれがどんなに美しい形をしていたか象ってみせようとする人の哀情にトラジディーを感じるような種類のことではないだろうか。

再び繋ぎ合わされることはないと識った夢裡の行為 。
幻のガラス細工。


さらさらと動くノンレガートは、悲嘆を受け止めもせず躱しもしない。淡々と流れる宿世のようだ。





June 10, 2016

人慣れした雀みたい。
お水撒き中に毎日近くまで寄ってくる。


此の子はお隣さんの木で暮らしてる。
木の下には綺麗な声で囀る小鳥のハウスがあって、
雀たちは仲間が居るハウスのすぐ上の枝を住処にしてる。


ホースを手繰ってる間も催促するように頭上を飛び回る。


ハンギングポールに移り、ほどなく私を飛び越えて遊ぶように枝に止まってみせる。

枝に居る子を撮ると他所様宅が写り込んじゃうから、地べたに鳥の餌を置いた。すぐ舞い降りてきて満足そうに食べ始めた。


今日の雀がいつか訪れなくなる日が来るのねって夫と話した。


ある日此の子はどこかの土の上で、または草の中で羽を畳む。
私たちはきっとその事に気づかない。

此の子の仲間の雀を見て、"今日も雀が来てるね" って話すのだ。

**


フォーレ "僧院の廃墟にて" を演奏したくて仕方なくなってる。

  *僧院の廃墟にて

個体は失われ続け、繋がりは生まれ続けることを考えていた週でした。



チェロソナタのピアノパート

May 31, 2016

明日弾くことになってるプーランクのチェロソナタが
ギリギリでやっと譜読みできました。


プーランクはクラリネットソナタもフルートソナタも譜読みしづらい曲じゃなかったから、チェロソナタを安請け合いしちゃった。

ソリストも "初見でいいですか?" なんて言ってるクラブ活動だもの。1つの楽章だけだしお稽古終わりの少しの時間に10日くらい毎日ちょっとずつ譜読みすれば平気ねって思ってたらとんでもなかった。


楽譜を開けてびっくりでした。


あら〜、これは10日じゃとてもテンポ通り弾けない〜って気づいて、慌てておさらいしましたヨ(汗)

お陰でメインのお稽古は疎かになった2日間でした。


1人の作曲家の色んな曲を追ってゆくのって、此んな事も含めて面白い。


プーランクが作曲上あまり得意じゃなかった弦楽器ソナタ。

それでもピエール・フルニエの依頼とあってペンを執った。
しかし他の曲を書くお仕事が進んでる傍らで、チェロソナタは半ば打ちやった時期もあったのか構想から9年もの時間を要した。


あくまで個人的な憶測を挟めば・・・


不得手とされたチェロ曲を書きながらプーランクは、作曲も演奏も巧みだったピアノパートへ沢山のお仕事を書付けることでストレスを軽減したんじゃあないかしらって思える風な譜面づら。

本当のところはわからないけれど、其んな風に考えるとプーランクの体温を感じられる気がして、音読みも楽しかったです。


またどうでもいい日記ブログ書いちゃった。



ファリャとプーランク

May 25, 2016

お庭に面した窓辺を写してみる。


古い大きなブテイユと古いレースは色のトーンが似てる。

ガラスのグラヴュールとレースの模様も似通った雰囲気で
揃えて置いてみたくなった。


別々の物なのにちょっと似てたり、同じ物を使ってるのに表情が違ったりする2つを並べるのが大好きです。


其んな共通項はプーランクとファリャにもあるんです。


そのひとつ、

  プーランク作曲 "ノベレットNo.3" には
  ファリャの "パントマイム" のモチーフが
  メインテーマとして繰り返し用いられます。

もし実際に2曲を並べてお聴かせできたら判り易いし面白いでしょうね〜って空想した。

コンサートでは叶わない形も同好会ならできるかも? って、クラブ・プーランクでの演奏の形を思い描いたのです。

  空想。即実行。

先回ご参加くださった演奏家さんにメッセージを送ってみた。
殆ど同じ様な事を考えてましたってお返事がすごく嬉しかった。


イイナ。色んな楽器のお仲間が増えると実現できる事が増える。


着目したい曲が同じだったり、演奏形態の発想が似ていたりする人に出逢えるのも同好会の醍醐味ですね。


晩夏以降の会はファリャ + ノヴェレットNo.3が登場しそうでワクワクします。

次回6月1日は、ゆりかもめ君が弾いてくれるピアノソロのノヴェレットと、私たちが演奏するデュオ編曲のノヴェレットを並べ、
プーランクが師を通してファリャと知り合ったお話でも致しましょう。

どなた様でも千円でご参加いただけます。


■クラブ・プーランク
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*プーランク "草むらの中で"



雪柳と無数の音

April 01, 2016

46年になるサニタリー。
いつものようにお掃除から1日を始めた30日朝。


開始を前倒しして早くからかからなきゃ1日がまかない切れないナ・・・ってエイッと起きた。

毎日書く "今日することメモ" に、遣り終える毎にチェックを書き入れながら進める。終えた印を入れるのは小さな達成感があって結構気持ちが良いし、一覧になってるほうが考えながら動かなくて済んで気分的に楽なのだ。


夕方は夫が早く帰宅して合わせをしなきゃだから
午前にお庭のお水撒きをした。


  雪柳が七部咲き。
  此れよね! ドビュッシーだわって独りお庭でほくそ笑んだ。

枝垂れる細枝に無数についた小花。
遠目には枝の美しい体状に心を奪われるばかりだけれど
1つ1つの小さなお花は、既存の枝に寄り集まったのじゃない。

1粒に鮮やかな色と表情を持つ音の小花が
枝と共に育ち、枝を形作る。


幾つか房を切ってリビングルームに活けた。


水滴の1音が無数に並んで海波を象って
浮き、沈み、揺れて波頭がはじける "喜びの島" は
此んな様子をしてるって思った。


■パリの風 第20回プログラム

  《第1部》

"窓辺の語らい" グラナドス
"タランテラ" マクダウエル
"牧歌"
  *2曲の光景
"ブルレスク"
"ピューリタンの時代から"
  *逢瀬と、独りの時間と
"ミッドサマー"
  *2つの風
"仮面" ドビュッシー
  *出口
"マズルカ"
  *トンネルの先
"喜びの島"
  *石鹸
  *第1部終曲

 《第2部》

"カディスの娘" ドリーヴ
"クリメーヌに" フォーレ
  *ポーカーフェイスの女


■楽曲リンク

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム

*第20回リーフレット
*第20回リーフレット見開き

  *合わせでした
  *ロップイヤー、声と音
  *トリオ、楽しい。

  *プレ・コンサート。まだ駄目
  *駄目駄目だけど
  *3回目の駄目記録


*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲

  
*マクダウエル "牧歌" オタク話
  *想像は味わい
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*ロードの名において
*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ



ロードの名において

March 02, 2016

1等最初に手にしたカフェオレのボウルはディゴワンでした。
皹が入ってしまってからも手元に置いてそうっと飾ってる。


今朝はマクダウエル小品を改めて・・・

深い悩みに祈る時、あなたの閉じた瞼の奥に何が映りますか? って問い掛けられたように感じさせる曲、"ピューリタンの時代から"。

  *マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

生死に纏わる苦悩にも、生きてゆく道を左右する恋にも、それぞれに抱え切れない想い煩いがあるものだ。

祈りたくなる苦渋の時、痛みを知らない相手に側に居てもらいたいと思うだろうか?


多分そうじゃない。自分よりもずっと大きな傷みと苦しみを克服した誰かについていてほしいと感じる場合が多いだろう。


In the name of the Lord (主の御名において) の句が添えられた当曲は、全能の神の右の座に着かれた御姿より、人の子として重苦を受けられた絵図を思わせる。

自らの苦しみの時に其の御方にこそ傍らに在ってほしいという共通認識が、この曲を軽忽なセンチメンタリズムに走らせない要の1つじゃあなかろうか。


目の前の個人的な憂悶と、カルヴァリの丘への歩調が重なるような重たい煩悶が描かれます。


作曲者は "With measured emphasis." と書き加えている。


■パリの風 第20回リンク

*見る音楽
*パリの風の歩み
*パリの風の形態
*1枚のアルバム


*憧れの窓
*ボルドゥーとゴイェスカス
*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲


*2曲の光景
  *想像は味わい
*マクダウエル "牧歌" オタク話
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*揺れて香るミッドサマー
*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ



マクダウエル "牧歌" オタク話

February 23, 2016

曲のお話カテゴリーに入れちゃったけど、オタクの妄想です。


楽曲の中の風景を見るのが、絵を観るのと同じくらい好きだ。

  *2曲の光景

牧歌の曲中に揺れる穂は何だろう? って
何度も弾いてみながら映し出される風景に眼を凝らす。


麦穂か、昔薬草にしたジギタリスだろうか。


さらさらと打ち靡くのは高さがある穂の気がしてる。
染料に使われるエニシダなら細い枝の上の花穂になる。

つまらない事柄に拘るのは、広々した畑で波打つ植物が
曲中のメインカラーを決めるからだ。


金の麦、毒性をもち誘うようなローズのジギタリス、素朴な黄のエニシダ・・・ 3つの畑は随分とイメージが違ってる。


フランスなら緋のココリコが多く育つが此の曲はマクダウエルの母国。シャーレイポピーがどんな割合で分布してるか知らない。それに此の牧歌の長閑さは緋色の畑とは少し遠いかも。

蜜蜂を呼び寄せるために一面に咲かせるハセリンドウの藤色か
お豆畑のお花の可憐なピンクモーヴから白のグラデーションか

  あらゆる風景を想いながら今日もお稽古。


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*パリの風の形態
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*グラナドス "窓辺の語らい" +Faure

  *"クリメーヌに" 落合訳
  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲


*2曲の光景
*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ
  *歯医者さんでフォーレ
  *フォーレ "アムール、私には愛しいのです" 落合訳
  *どなたが此の長い髪を?
  *結い髪
  *フォーレIl m'est cher タイトル訳


*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "仮面"

  *カディスの娘とパリの娘


*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い
  *フォーレのセンシビリティ



"愛の言葉" そしてスッピン動画

February 11, 2016

第一部終曲。


弾いてる間にだくだく汗が流れて、 メイクが落ちちゃいました。

弾き終えて立ち上がった時には、目の周りを除いてほぼスッピン状態に・・・悲しい・・・辛い


長いので間を切って、cut箇所が判るよう静画を入れました。
グラナドス作曲 "愛の言葉" です。



最後の静画は、cutしない所に間違って要らないお花画像を挿入しちゃったみたい。iMovieが使いこなせてないです。



フォーレのセンシビリティ

February 10, 2016

夫と一緒にお勉強会から帰ってきてパチリ。


お出かけ先で写真を撮るのを毎回忘れちゃうから、外出のお供だった此んな物たちを・・・

夫が好きなくすんだブルーのコート、布花の指輪、母が編んでくれた淡い空色のショールとリュックサックで出てました。

先日更新した記事内に引用したジャンケレヴィチ氏の言葉に


  *好きな音楽

《フォーレは、森の下草の中で放たれる芳香、つまり、じわじわと立ち昇る香りや、嗅覚をくすぐる波動などにも敏感である。》ってありました。

其処には 'この役割については' って註釈がついていて、"目覚めているか、太陽の如き私の香よ" がその1つだと顕してあった。

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳

《敏感である》とは具体的にどういったことだろう?


譜読みの際、最初は歌詞を見てなかった。


ハーモニーが細かに移り変わるフォーレの音読みでは、はじめの頃は譜面上の音と詩の両方を同時に見ることは私には難しい。

  音符だけを追う初見で21小節目、俄に覆いに囲まれた。
  元々夜を描いた楽曲に更に濃い影が差したような、
  湿り気を帯びた空気をハーモニーが連れてきた。


後に詩を読むと '葉の内に隠れ 姿を見出す事はできぬのに 闇の中に薫香を放つ 果実の房のような私なのか? ' のパラグラフに当たる小節頭と知って感激した。

葉影の果実が夜の中にしっとりと香を広げる様が
フォーレにとって此のハーモニーなのだろうかと・・・

楽曲に触れる毎フォーレのセンシビリティに感動します。


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  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲


*マクダウェル "牧歌" +Dukas


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*ドビュッシー "仮面"

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*ドビュッシー "マズルカ"

  *フォーレ "パヴァーヌ" の色
  *フォーレ "パヴァーヌ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
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  *肌の匂い



秋の喜び動画

February 04, 2016

クラブ・プーランク参加者さんに頂いた "プーランクを探して" を読み終えた。嬉しい贈り物でした。


今日はE.A.マクダウェルの小品 "秋の喜び" 後ろ部分をフィルムにしてみましたよ。

弾き終えた後、奥に居るパンダの里ちゃんに "空調入れて〜" って合図をしてて、なんだか舞台裏っぽい感じになってるアットホームなコンサートの記念に。




グラナダ〜雨動画

February 02, 2016

ピアノ室のサニタリー。
ドビュッシーが印刷された、ユーロになる前のフラン紙幣を瓶に入れてる。


昨日の続き、ドビュッシー・グラナダ最終部分〜雨の庭の音源です。3分強に短くまとめました。

動画を触るのって自分を見たくない気持ちと相俟って億劫だけど、はじめてしまうとiMovieで途中をcutする操作もサクサク進んで面白い。

いつもながら口から心臓が飛び出そうにアガってた。動画ではそんなにも伝わってないかな? 今、曲を聞くだけで此の時の心境を思い出してバクバクなるくらい緊張してました。




パゴッド〜グラナダ動画

February 01, 2016

陶質が柔らかく見える。
アンティークの肌合いってやっぱり良いナ。


カフェオレよりテオレが似合うボウルかな。
昨夜眠る前の一口おやつをパチリ。


ビデオカメラの中に動画が入れっぱなしになってるって気がついて、去年のコンサートを今頃upです。


オープニングだったドビュッシー・パゴッドと、続くグラナダをちょこっと。動画は短く切って、cut箇所に静画を挟んでます。

  (音量を調整なさってからクリックしてくださいね。)




フォーレ "パヴァーヌ" の色

January 29, 2016

古いフィンガーボールの受け皿なんです。トレイ代わりにしちゃってる。


レタンより柔らかい感じの素材・・・錫が含まれてるカナ?

シロツメ草ちゃんにもらったミニサイズの指輪を乗せてみた。


ユーカリテトラゴナの実から生まれたみたいに見えてくる。
なんだか似ていませんか?

  同じトーンで
  ちょっと形が似てて
  溶け合いそう。
  なのに存在目的が違う。

  同じトレイに乗せると元の存在目的は違っても
  此の場所での存在意義に共通項が生成される。


フォーレ "パヴァーヌ" も其んなところがないかな・・・


以前にデュオで演奏したパヴァーヌに今度はトリオ版でトライします。

喩え難い色を持つ曲。

  仄暗さと
    哀情と
      僅かな毒と
        陰鬱な美しさ。


*フォーレ "パヴァーヌ"



カディスの娘とパリの娘

January 11, 2016

フランスアンティークの小さなポット。
ムタディエールだったのか、シュクリエだったのか判らない。


艶消しの黒のニュアンスがすごく良くて手にしました。父に貰った艶消しのオールドモンブランと一緒にライティングテーブルへ。


コッペリアで有名なドリーヴの "カディスの娘" も、どこか農村風の此んなポットが似合う曲。


アンダルシアのカディスを示す楽曲は情熱的なスペイン調で、ボレロリズムを刻むピアノが撩乱の面持ちを見せる。

歌詞には一見何ということはない生活の一コマが切取られる。闘牛を見物に行き、ボレロを踊り、男に誘われ、袖にして・・・カディスの娘の日常が描かれる。

マルク・モニエのタランテラに似通ったところが無くもない。

  *フォーレ "タランテラ" 楽曲


タランテラの他にもう1曲思い出すのがシャンソン "パリのお嬢さん" だ。


ポール・デュラン作曲、アンリ・コンテ作詞。
変哲ない日常が歌われる。僅かな時と僅かな地域と限られた環境に隔てられて生きるペーソス。

人生を嘆いても謳歌しても、自分以外の誰かになれる者は居ない。与えられた短い短い一生の、悲喜こもごもの日常に哀切と愛しさを感じさせる。

  リヴォリ通りが王国であるパリのお嬢さんと
  小さな村の芝生で踊るカディスの娘。
  限られた時のうち、娘時代は更に短い。

ジャクリーヌ・フランソワが歌うシャンソン "パリのお嬢さん" を貼ってみますね。(音量設定をお確かめになってからクリックしてくださいね)

此方です



ドビュッシー "仮面"

January 09, 2016

華やかなリズム。
しかし喧噪と歓楽の響きには黒い闇がつきまとっている。


小気味良い曲運びは、悲嘆故の物騒がしさか。

フォーレ "月の光" に登場したワトーの


'イタリア喜劇の恋'


のようでもあり、更に深い闇が見えもする。

"月の光" は、遣り切れなさを振り払う様が描かれたが
当曲 "仮面" は自らの痛みを嘲笑うかのような心の暗さを思わせた。


"仮面" に抱いたそんな感想が間違ってはいなかったと知ったのは後になってからだった。


ドビュッシー自身が《これは単なるイタリア喜劇ではない、人間存在の悲劇的側面の象徴なのだ》と語っていると読んだのだった。

怖れを持ちながら怖れから逃れようとしない闇にも思えた。

ギュスターヴ・モローの絵画が装丁の素敵な青柳いづみこ様のご著書 "ドビュッシー 想念のエクトプラズム" にも


ドビュッシーが語ったという同文がありました。


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  *"クリメーヌに" 落合訳
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  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"
*マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲


*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ


*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "マズルカ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い



マクダウェル "タランテラ風に" +Faure

January 07, 2016

南フランスのラヴィエ。
ギャレット・デ・ロワを乗せました。


フランジパーヌをスポンジ生地と混ぜ合わせてあるタイプでした。御公現祭に夫と一緒に典礼を読んでからいただきましたよ。

2台目はアンティークのウエッジウッドに。たっぷりサイズの大皿です。


清涼感を纏い軽やかに通り過ぎるマクダウェル "タランテラ風に"。


小節ごとに縦割りにした時の音域幅が比較的狭いのも、引き締まった印象に繋がっているのでしょう。

対するに2声+ピアノの音幅がグンと広いフォーレ "タランテラ" は厚みがあって、和音の重さが軽妙な詩にアイロニックなチャームを添える。


2つのタランテラをコンサートでお聞き比べいただけたら嬉しいです。


同じギャレット・デ・ロワがメーカーの違いで此んなにお味が異なるように、楽曲も是非食べくらべてくださいネ。


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  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"

  *フォーレ "タランテラ" 背景
  *フォーレ "タランテラ" 楽曲


*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ


*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

  *フォーレ "九月の森の中で" 落合訳
  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "マズルカ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
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  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い



フォーレ "タランテラ" 楽曲

January 05, 2016

朝日が射すリビングルームの一角。
今日も暖かい1日になるのかな。


アレグロ・ヴィーヴォの和音の連なり。
fmollの特質と相俟ってデチーソ風の譜面ヅラ。

しかし楽曲の格好の良い風体は、歌詞を知れば可笑し味を含んだようにも聞こえてくる。

踊り戯れる美男美女を囃し立てる軽妙なタッチは、詩人マルク・モニエによります。


一部をざっと訳しますと此んな感じ。


  男は大胆、娘はおずおず
  娘はつれなく、男は口八丁
  娘はヤキモチ、2人で喧嘩

どこか騒々しいような大衆的な詩を、重唱と輪唱を織り混ぜて交互に歌い上げるテアトル的な造りです。

重たげな事を軽く呟くように語ったり、ふっつり途切れさせたりもフランス風だけれど、当曲のように下世話なやり取りを如何にも格好良さげなタランテラで演じる皮肉めいた形もフランスのエスプリの1つじゃあないカナ。


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  *アヴェ・マリス・ステラ
  *フォーレ "クリメーヌに"


*マクダウェル "タランテラ風に"

  *フォーレ "タランテラ" 背景


*マクダウェル "牧歌" +Dukas


*マクダウェル "ブルレスク"

  *雅歌メモ


*マクダウェル "ピューリタンの時代から" +Faure

  *フォーレ "聴きいれ" 落合訳
  *閉ざされた庭
  *聴きいれ
  *貴女の祈り


*マクダウェル "ミッドサマー" +Faure

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  *人生の秋
  *乾きと樅
  *森の安堵
  *深い森の中
  *失望の葉のひとひら


*ドビュッシー "マズルカ"


*ドビュッシー "喜びの島" 再
*ドビュッシー「喜びの島」(1)シテール
*ドビュッシー「喜びの島」(2)ホールケーキ
*ドビュッシー"喜びの島" +Faure

  *フォーレ "目覚めているか、太陽の如き私の香よ" 落合訳
  *創世記とフォーレ
  *果実
  *髪をほどく女
  *想いが香る
  *肌の匂い



フォーレ "タランテラ" 背景

January 03, 2016

昨年11月頃のお買い物は冬準備用品でした。


もくもくのロングカーディガンなど
たまってる生活写真をupしながら・・・

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フォーレ "タランテラ"は1873年(資料によっては74年)作曲。
1875年パリ初演、1879年シューダンより出版。1887年アメルより2度目の出版。

これは何を意味するでしょうか・・・


2声のソプラノとピアノのために書かれた曲でした。


楽曲を献呈されたのはクロディ・シャムロ夫人とマリアンヌ・ヴィアルド嬢。初演も姉妹であるこの2人によって歌われました。

  憶えのあるお名前ですよね?

そう、フォーレの多くのバイオグラフィに登場するマドモワゼルですね。

1877年7月、フォーレはポーリーヌ・ヴィアルドの娘、マリアンヌ嬢と婚約に至りますが、残念なことに10月には婚約を破棄されてしまいます。

心に大きな傷を負ったフォーレが名作 "夢のあとに" を生み出すことになる、彼にとって大切な恋でした。


つまりフォーレの心に大きく関わったマドモワゼル・マリアンヌ・ヴィアルドが絡む2つの楽曲は、


  1873年 マリアンヌ嬢に "タランテラ" を献呈作曲
  1875年4月 パリにてマリアンヌ嬢による初演

  1877年7月 マリアンヌ嬢と婚約
  1877年10月 マリアンヌ嬢と破談

  1878年 傷心の中 "夢のあとに" 作曲
  1879年1月 "夢のあとに" 初演
  1878年 シューダンより "夢のあとに" 出版

  1879年 シューダンより "タランテラ" 出版
  1887年 アメルより "タランテラ" 2度目の出版
  1887年 アメルより "夢のあとに" 2度目の出版


此んな年代順で彼の人生の中に位置してるんですね。

作曲年から随分あとになっての出版は、刊行事情によるものだけだったのでしょうか・・・あずかり知ることはできないけれど、十数年を経た2度目の出版時にもフォーレが破れた恋を想ったことは間違いないのでしょうね。

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